公開日:2019年9月2日
更新日:2022年4月8日
スマートフォン(スマホ)やノートPCで自宅のWi-Fiを使っていて、Wi-Fiマークの近くに「!」(ビックリマーク)が出ていることに気づいたことはないでしょうか。そのときはWi-Fiに繋がらなくなっているけれど、しばらくすると「!」が消えてまたWi-Fiでインターネット接続ができるようになっていたりします。一体この「!」は何なのか、その原因と対処法について解説します。
iPhoneではWi-Fiが繋がらないとき、「設定」→「Wi-Fi」と選択すると薄くなったWi-Fiマークの上に「!」(ビックリマーク)が表示されることがあります。Androidも画面上のステータスバーのWi-Fiマークの横に「!」(OSのバージョンによっては「×」マーク)が表示されることがあります。
さらにノートPCなどWi-Fiが使えるパソコンでもタスクトレイ上のWi-Fiアイコンにかぶさるように「!」(ビックリマーク)がついていることがあります。
これらはいずれも基本的にWi-Fiとの接続に不具合が起きていることを表しています。もっと具体的には、端末がWi-Fiルーターの存在は認識してはいるけれども、インターネットには接続されていないという状況で起きることが多い現象です。
不具合が起きている原因は、以下の8つのどれかである可能性が高いでしょう。
認識しているWi-Fiルーターの電波の信号が弱くて繋がりにくくなっている状況です。ルーターが古くなって劣化が起きているか、あるいはほかの電化製品との電波干渉が起きている可能性もあります。後者の場合、例えば電子レンジや電話の子機、Bluetooth製品などが発する電波が干渉していることがあります。
Wi-Fiルーターの電波には2.4GHzと5GHzの2種類があり、電波干渉は2.4GHzの場合に起きやすいので、ルーターの無線チャンネルを5GHzに変更して改善されるか確認してみましょう。
Wi-Fiルーターから遠い、あるいは障害物などの影響で電波が十分に届かなくなっている状況です。
例えばルーターがリビングにある場合、寝室などとの距離が離れているほど電波が届きにくくなります。また、リビングと寝室の間に壁などの障害物が多いほど、やはり電波が遮られて電波が弱くなります。2.4GHzと5GHzでは、5GHzのほうが障害物を透過する力が弱く、遠くまで届きづらい傾向があります。
Wi-Fiルーターが周辺の住宅などを含めて複数あり、同じ周波数の同じチャネルで干渉が起きていることがあります。自分自身で2台のルーターを使っている場合は、どちらかをルーターモードにし、もう一つをアクセスポイントモード(ルーター機能を無効にしている状態)にしていないと問題が起きることがあります。
スマートフォンやタブレット、携帯ゲーム機などWi-Fiルーターに接続している端末の数が多すぎる状況です。Wi-Fiルーターにはそれぞれ同時接続可能な台数があります。
最近のWi-Fiルーターは30台以上、製品によっては40台以上同時接続が可能という製品もあります。ただ、1つのルーターに多数の機器(端末)を同時接続して使用すると、通信スピードが低下したり途切れたりすることがあります。なお、最新のWi-Fi規格である「Wi-Fi 6」は高速であるだけでなく、同時接続しても通信速度が落ちにくいという特徴を持っています。
Wi-FiルーターのSSID(ネットワーク名)と暗号化キー(Wi-Fiパスワード)が、スマートフォンなどの端末に正しく入力されていない状況です。
SSIDと暗号化キーはWi-Fiルーターまたは同梱の資料に記載されていることが多いです。スマートフォンの場合の設定手順は次のとおりです。
以上で接続できれば完了です。
上記のハードウェアのどれかに不具合や故障が起きている状況です。
Wi-Fiルーターとモデム(ONU)とを繋ぐLANケーブルが何かの拍子に外れてしまっている状況です。
インターネット回線自体に障害が発生し、接続できなくなっている状況です。
障害が発生している場合、フレッツ光や光コラボなどの事業者、あるいはプロバイダーの公式サイトに情報が載っている可能性があります。モバイル回線で接続して確認してみるとよいでしょう。公式サイトに情報がないけど回線の障害が疑われる場合は、コールセンターやサポートに電話して問い合わせる方法もあります。
Wi-Fiマーク横(または上)に「!」(ビックリマーク)が出ていたらどんな対処法が考えられるのかを見てみましょう。いかなる原因であっても下記の対処法を順々にすべて実行すれば解決するはずです。解決しない場合は、最後に書いてある通り、契約している回線事業者やプロバイダーに問い合わせましょう。
スマートフォンやパソコンなどの通信端末のWi-Fiをいったんオフにし、再び接続し直すとあっさりと正常にWi-Fiが繋がることがあります。スマートフォンなら「設定」アプリから「ネットワークとインターネット」(Androidの場合)や「Wi-Fi」(iPhoneの場合)をタップして、スイッチのアイコンを一度オフにしてからオンにしてみてください。iPhoneでは機内モードにするだけでWi-Fiを切断できるので、それで試してみるのもよいでしょう。
パソコンはタスクバー(Windowsの場合)やメニューバー(Macの場合)にあるWi-FiアイコンからWi-Fiを切断⇒再接続できます。
スマートフォンやパソコンなど、通信端末を再起動します。端末側に問題がある場合は、これだけで以前と同じように接続が確立されることがあります。
Wi-Fiルーターやモデム、光回線の場合はONUを再起動します。方法は電源を一度抜いて、再び電源を入れる方法が確実です。再起動しても設定などは保存されたままなので心配いりません。熱を持ちすぎて不具合が起きていることもあるので、5~10分程度放置してからの再起動をおすすめします。ただし、装置が故障している場合は取り替えが必要になります。
電波が届きにくい場所にいた場合は、Wi-Fiルーターの近くに行って接続できるかどうかを試してみましょう。近くにいれば接続できるという場合は、Wi-Fiルーターを設置する場所を変える、Wi-Fi中継機を設置するなど電波が届きやすい状況を作る工夫が必要です。
Wi-Fiルーターとモデム(ONU)を繋ぐLANケーブルが外れていないか確認します。外れていないという場合も、一度抜き差ししてみると再接続できることがあります。
スマートフォンだけではなくパソコンも接続できないなど、ほかの端末でWi-Fiを接続しようとしてもインターネットに繋がらない場合は、こうした機器の接続に問題が起きている可能性があります。LANケーブル自体の断線なども含めてチェックしてみましょう。
ほかの端末で接続するとインターネットに接続ができる場合は、端末側に問題がある可能性が疑われます。
スマートフォンなどのネットワーク設定を一度削除し、あらためてSSIDと暗号化キーを入力して認証しなおします。以前の認証データに何らかの問題が起きているときに有効です。パソコンだけWi-Fiに繋がらないという場合も、同じようにネットワーク設定を一度削除してから再設定してみてください。
接続方式をIPv6へ変更すると、回線に繋がっている端末が多すぎる、あるいは端末数が多すぎて速度が遅くなってしまうといった問題が解決する可能性があります。また、回線が安定し、速度も向上することがあるようです。
最終手段は回線事業者・プロバイダー業者に問い合わせることです。その際はWi-Fiルーターのランプを見て異常がないかどうかを確認しておきましょう。取扱説明書を見て故障かどうかを確かめるためのチェック項目があれば、それも確認しておくとサポート担当者との話がスムーズに進みます。
Wi-Fiルーターを数年使い続けていると、発熱や湿気によって不具合が起こることがあります。とくにルーターは常時電源がオンになっていることが多いため、発熱によって機能が低下する可能性があります。そうなるとWi-Fiルーターが原因でインターネットに繋がらなくなるだけではなく、速度が遅くなってしまうことも考えられます。
基本的にWi-Fiルーターは熱に強い設計がなされていますが、それでも直射日光が当たる場所や熱がこもる場所に設置されている場合は不具合が起きる確率も高くなります。以前よりも繋がりにくくなった、速度が遅くなったと感じるようなら、新しい製品に買い換えることも考えてみた方がいいでしょう。
Wi-Fiルーターの買い替えと一緒に、快適な光回線サービスへの見直しも行ってみてはいかがでしょうか。
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