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光回線の終端装置(ONU)って何? モデム、ルーターとは違うの?

光回線の終端装置(ONU)って何? モデム、ルーターとは違うの?

光回線を利用してインターネットに接続するときには、「ONU(Optical Netowork Unit:光回線の終端装置)」という装置の設置が欠かせません。ONUは通常、回線業者から無料レンタルできるのですが、この装置が何のためにあるのか、モデムやルーターとはどう違うのか今ひとつよくわからないという方もいるはずです。そこで今回はONUとはどんな装置で、どんな役割を担っているのか、モデムやルーターとの違いも交えながら解説していきます。

ONU(光回線の終端装置)とは?

ONUとは自宅などに引き込んだ光回線(壁に設置された光コンセント)とパソコンの間に設置して光回線とパソコンを接続し、光信号とデジタル信号間の変換を行う装置です。

フレッツ光の例でもう少し詳しく説明します。フレッツ光サービスのうち戸建てプランにおいては1Gbpsの光回線を最大32ユーザーで共用しています。つまり、1本の光回線には最大32個のONUが接続されることになります。自分の近隣のフレッツ光サービスの加入率によっては32より少ない場合もあります。それでも最大で32加入までとしているのがフレッツ光サービスの仕様となります。複数ユーザーで共用する設計にすることで、NTT東西各社は光回線設備を合理的に設置することができ、かつユーザー利用料金を低廉に設定することが可能となります。通信規格上最大1GBpsを複数ユーザーで利用するので”最大”という言葉とともにベストエフォート型サービスです、とうたわれる所以です。

光回線の中を走っている光信号は、実は自分宛て以外の光信号もONUで受信しているのですが、フレッツ光サービス加入時に、ONUとNTT局舎側の設備で対となるよう識別されており、光信号から自宛のデータだけを取り出し、復号化してパソコンなどが認識できるように変換してパソコンなどへ中継することはONUの重要な機能の1つです。また逆にパソコンが発するデジタル信号を光信号に変換することもできます。では、送信はどうなるのでしょう。共用しているユーザーが自分のタイミングで送信しようとした途端に信号が衝突してしまい非効率な通信となり、結果的には遅延や通信失敗となってしまいます。その衝突を回避する仕組みがONUのもう1つの重要な機能となります。自分が送信したいタイミングとデータ量をONUからNTT局舎側の設備へ伝えます。すると、局舎側の設備は他ONUの状況を勘案して衝突しないタイミングをONUへ伝えます。それにより、複数のONUからのデータ送信が衝突せずに送信することが可能となります。そういったONUの機能により、仮に大きなデータのやり取りをするユーザーに左右されることなく1Gbpsの帯域をすべてのユーザーで効率よく利用することができるのです。見た目からはわからないONUの重要な機能によって複数のユーザーで効率よく光回線上で通信を可能にしています。

このように、ONUはフレッツ光などの光回線を使ってインターネットに接続するときに欠かせない装置と言えます。

ONUの外観は四角い箱型をしているものが大半で、表側には「認証」「LINE」「光回線」「電源」などの状態を示すランプが並び、裏側にはパソコンとLANケーブルで接続するためのLANポートがあります。また、ひかり電話やフレッツテレビなどを利用する際はそのためのケーブルの差込口が付いていることもあります。

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ONU(光回線の終端装置)とモデムの違い

ONUの役割はモデムとよく似ています。実際にONUは光モデムと呼ばれることもあります。

しかしモデムはデジタル信号と、電話回線などのアナログ信号を相互に変換するための装置です。現在、モデムを使用するのはADSL回線を使っている場合や、ケーブルテレビ(CATV)回線を使っているときなどに限られます。

また同じ光回線でも、戸建てでなく、マンションなどの集合住宅の場合、VDSL方式という配線方式になっていることがあります。VDSL方式では棟内の共用スペースに設置されたONUから各部屋の宅内装置までを電話用のモジュラーケーブルで繋ぎます。そのため、最終的にインターネットを使うときはアナログ信号とデジタル信号を変換する必要があり、VDSLモデム(VDSL宅内装置)を使用することになります。

ONU(光回線の終端装置)とルーターの違い

ONUやモデムに似た装置にもう一つ、ルーターがあります。

ONU(またはモデム)があれば、パソコンをインターネットに繋げることができます。しかしその場合、使用できるパソコンは基本的に1台だけです。

そこで、異なるネットワークを接続するための装置であるルーターを活用します。家庭内LANや社内LANといわれるローカルエリアネットワークの出口にルーターを設置することでLANに接続された複数の端末を同時にインターネットと接続させることができます。ルーターにはインターネットにアクセスを許可する通信を限定したり、IPアドレスを割り振る機能などが備わっています。

自宅でインターネットを楽しむのに、1台のパソコンのみを有線接続して使うのならルーターはとくに必要ありません。しかし、複数台のパソコンやテレビ、ゲーム機などもインターネットに繋げたい場合はルーターも必要です。自宅の壁に光コンセントがある場合はまずONUと接続し、次にそのONUにLANケーブルでルーターを接続、さらにルーターに複数台のパソコンやその他の端末を接続することで、同時に複数の端末でインターネットが利用できるようになります。

また現在は無線接続、つまりWi-Fi機能を備えたルーターを使うのが主流となっています。スマホやタブレット、携帯ゲーム機などでWi-Fiを使いたいときは、有線接続のみのルーターではなく、Wi-Fiルーター(無線LANルーター)を用意して、ONUと接続しなければなりません。

なお、ONUにルーター機能が内蔵された一体型の製品もあります。ルーター機能付きのONUがあれば、そのルーターの性能に不満がない限りは、ルーターを別に用意する必要はありません。

モデム、ルーターについての詳しい説明はこちらをご覧ください。

ONU(光回線の終端装置)は回線事業者から無料レンタルされるがルーターは別

基本的にONUはNTT東日本・NTT西日本(サービス名:フレッツ光)などの回線事業者から専用の製品が貸し出されます。ひかり電話やフレッツテレビを申し込むとルーターと一体型のONUが設置されたり、ルーターが一緒にレンタルされたりすることもあります。これらは無料でレンタルできることが一般的です。

しかし、ルーター機能が付いていないONUが設置された場合には新たにルーターを用意しなければなりません。ルーターはプロバイダーからレンタルできる場合もあります。その場合は有料となることが多いでしょう。レンタルせずに自分でルーターを購入するという選択肢もあります。どちらの場合もコストがかかりますが、ルーターを使わずにONUとパソコン1台のみで使用するという選択肢はあまり現実的ではないでしょう。

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