作品のレビュー評価から、湊かなえ原作映画を順位付け!
ランキング形式で各作品「ミステリー度 / 後味の悪さ度」「主演」「配信情報」等、あらすじ・おすすめポイントをあわせて紹介しています。
≫ ざっくりした記事の内容
●【 評価別!ランキング 】おすすめポイントを紹介
● 湊かなえ原作映画・ドラマの一覧 / 配信情報
●【 ネタバレなし 】原作小説『母性』の評判・見どころを紹介
●【ネタバレあり】『母性』のあらすじ・登場人物|母の手記・娘の回想を整理
●【 公開順 】湊かなえ原作映画まとめ
湊かなえ原作の映画だけでなくドラマも一覧化!「放送年・局 / 主演 / 配信情報」を表にしました。
また、最新作『母性』の原作小説のネタバレなし / ありのあらすじ・見どころを解説。
ネタバレありでは「母の手記」と「娘の回想」を箇条書きで整理し、簡単に物語の展開・結末が分かるようになっています。
東京国際映画祭で話題を呼んだ、キャストのドレスアップ姿もピックアップ中!
イヤミスの女王?!後味の悪さが魅力「湊かなえ」とは?
読んだ後に嫌な気持ちになるミステリー「イヤミス」を得意とする小説家、湊かなえさんについてまとめました。
≫ 文章を書き始めるまで
大学 :武庫川女子大学家政学部へ進学
就職 :1年半アパレルメーカーにて勤務
退職後 :2年間 青年海外協力隊隊員としてトンガに赴任。家庭科教師として栄養指導を行う
帰国後 :淡路島の高校にて家庭科の非常勤講師
結婚後 :公募雑誌から川柳・脚本の投稿を開始
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結婚を機に「家でできる何か新しい事に挑戦したい」と公募雑誌を購入、川柳や脚本を投稿。
そして「形に残るものに挑戦したい」という思いから、創作をスタートさせたそうです。
川柳等を投稿しはじめた翌年の2005年に、第2回BS-i新人脚本賞に佳作入選!
しかし、プロデューサーは兵庫県在住の湊さんに対し「地方に住む新人がプロの脚本家を目指すのは難しい」と指摘…。
その悔しさから、脚本だけでなく小説のコンクールで1番になることを目標に活動をはじめたと語っています。
≫ 小説家デビューから代表作誕生まで
2005年:第2回BS-i新人脚本賞に佳作入選
2007年:『答えは、昼間の月』が第35回創作ラジオドラマ大賞を受賞
:『聖職者』が第29回小説推理新人賞を受賞。小説家デビュー!
2009年:連作『告白』が第6回本屋大賞を授賞
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昼間は主婦業をこなし、夜22時〜朝方4時まで執筆活動。
朝に家族を送り出してから睡眠を取り、趣味は登山というパワフルな湊さん。
「家庭・仕事・趣味」を人生の三本柱としているそうで、作風とは反対にハツラツとした印象ですね。
【最新】湊かなえ原作|映画化した「6作品」一覧
湊かなえさん原作の映画6作品を、公開順にまとめました。
作品を簡単に紹介しているので、参考になれば嬉しいです。
公開年
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タイトル
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簡単紹介
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2010年
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告白
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● 湊かなえの代表作
● 少年犯罪・家庭内暴力・虐めなど過激な描写を含む「R15+指定」作品
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2012年
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北のカナリアたち
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● 短編集「往復書簡」の中から「二十年後の宿題」を原案としている
● 北海道の離島が舞台。教師と6人の教え子たちが織り成す群像劇
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2014年
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白ゆき姫殺人事件
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● ゴシップがテーマ。晒しや過熱する報道の無責任さ、人々の手のひら返しが怖い
● 暴走した正義感が生々しい
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2016年
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少女
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● 「死ぬ瞬間を見たい」少女たちの夏休み
● 本田翼 / 山本美月 Wヒロイン
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2017年
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望郷
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● 短編集「夢の国」「光の航路」が原作 2部構成
● ミステリー < 終始暗いヒューマンドラマ
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2022年
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母性
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● 一つの事件。母と娘、2人の語り手。真実を語るのは?
● 戸田恵梨香 / 永野芽郁 Wヒロイン
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湊かなえ作品というと陰湿で強烈な物語をイメージしがちですが、映画化した作品はヒューマンドラマも豊富。
持ち味である「人間の嫌な部分」を味わいながらも、ジメジメと苦しいだけではないのでおすすめです。
ぜひ、原作小説とあわせて楽しんでくださいね。
【評価別!ランキング】湊かなえ原作映画|おすすめポイントを紹介
湊かなえさん原作映画のおすすめポイントを、評価別にご紹介します。
Yahoo!映画のレビュー評価を基に、作品の全体評価を記載。
作品の感想から「ミステリー度 / 後味の悪さ度」等を個人的に判断し解説しています。
≫ 作品紹介の項目
● 順位(映画化した5作品中):『タイトル』|主演「—」★:—(満点 ★5)
● あらすじ / キャスト情報
● ミステリー度 / ヒューマンドラマ度 / 後味の悪さ度(満点 ★5)
● おすすめポイント
● 配信情報
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おすすめポイントは、ネタバレなしなのでご安心を!
5位:『少女』|主演「本田翼・山本美月」★ : 2.5
Yahoo!映画のレビュー評価を基に、作品の全体評価(★)を記載しています。
また「ミステリー度 / ヒューマンドラマ度 / 後味の悪さ度」は、感想を基に個人的に判断。
どれも★5が満点になっています。
● あらすじ
湊かなえの小説を本田翼と山本美月主演で映画化したサスペンスミステリー。高校2年の由紀と敦子は幼い頃からの親友同士。転校生の紫織から「親友の死体を見たことがある」という唐突な告白を聞いたふたりは、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思い…。
≫ キャスト
桜井由紀(本田翼)/ 草野敦子(山本美月)
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● ヒューマンドラマ度:★★★☆☆
● ミステリー度 :★★☆☆☆
● 後味の悪さ度 :★★★☆☆
※ レビュー評価等から個人的に判断しています。
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≫ おすすめポイント
・人間の気持ち悪さがたっぷり表現されている
・光の使い方や情景描写が美しい
・引き込まれる設定と見事な伏線回収が魅力
「人が死ぬ瞬間を見たい」という重い題材に反し、淡々と進むストーリー。
好みが別れる作風ですが、世界観や雰囲気を楽しみたい方におすすめです。
映画は全体的に軽めな仕上がりなので、原作小説と合わせて鑑賞するとより深みが増す作品。
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≫ 配信情報 |
評価
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タイトル
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Amazon
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U-NEXT
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Netflix
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その他
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★:2.5
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少女
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✕
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✕
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✕
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✕
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4位:『白ゆき姫殺人事件』|主演「井上真央」★:3.2
Yahoo!映画のレビュー評価を基に、作品の全体評価(★)を記載しています。
また「ミステリー度 / ヒューマンドラマ度 / 後味の悪さ度」は、感想を基に個人的に判断。
どれも★5が満点になっています。
● あらすじ
化粧品会社の美人OL・典子が何者かに刺された上に焼かれた遺体となって発見され、その直後に行方不明となった地味な同僚・美姫に疑いの目が向けられる。そんななか、TVワイドショーのディレクター・赤星は、典子と美姫を知る人たちに取材して回るが…。
≫ キャスト
城野美姫(井上真央)/ 赤星雄治(綾野剛)/ 三木典子(菜々緒)
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ヒューマンドラマ度:★☆☆☆☆
ミステリー度 :★★★☆☆
後味の悪さ度 :★★★☆☆
※ レビュー評価等から個人的に判断しています。
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≫ おすすめポイント
・犯人を暴くまでの過程 < 真実に辿り着くまでに目撃する陰湿さ
・テンポよく進み、テーマのわりに見やすい
・登場人物の9割が自分本位で嫌な人間(現時にも居そう)
ラストまで目が離せない展開、そして納得の結末。
真相が不明のまま晒される個人情報や加熱する報道による被害など、人々の陰湿さや暴力となった正義感が見どころです。
人生が面白おかしく、“エンタメ”として消費されていくリアルな恐怖が楽しめます…。
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≫ 配信情報 |
評価
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タイトル
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Amazon
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U-NEXT
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Netflix
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その他
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★:3.2
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白ゆき姫殺人事件
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〇
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〇
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〇
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dTV
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3位:『北のカナリアたち』|主演「吉永小百合」★:3.3
Yahoo!映画のレビュー評価を基に、作品の全体評価(★)を記載しています。
また「ミステリー度 / ヒューマンドラマ度 / 後味の悪さ度」は、感想を基に個人的に判断。
どれも★5が満点になっています。
● あらすじ
北海道の離島で小学校教師を務め、6人の生徒たちと絆を育んだ川島はるは、ある事故が原因で島を出て行くことに。それから20年後、教え子のひとりが事件を起こしたことを知った彼女は、彼に何が起きたのかを知るために他の生徒たちを訪ねて回る。
≫ キャスト
川島はる(吉永小百合)/ 川島行夫(柴田恭兵)/ 阿部英輔(仲村トオル)
鈴木信人(森山未來)/ 戸田真奈美(満島ひかり)/ 生島直樹(勝地涼)/ 安藤結花(宮崎あおい)/ 藤本七重(小池栄子)/ 松田勇(松田龍平)
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ヒューマンドラマ度:★★★★☆
ミステリー度 :★★☆☆☆
後味の悪さ度 :☆☆☆☆☆
※ レビュー評価等から個人的に判断しています。
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≫ おすすめポイント
・優しく悲しいストーリー、静かなエンディング
・説明しすぎない程よい余韻
・原作とは異なる物語なので2度楽しめる
北海道の離島を舞台に描かれた本作は、絶景も見どころ。
豪華俳優陣が脇を固め、粛然と進んでいくストーリーは純文学のような味わいが魅力。
衝撃的な描写はありませんが、美しい景色と人の弱さが心を惹きつけます。
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≫ 配信情報 |
評価
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タイトル
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Amazon
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U-NEXT
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Netflix
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その他
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★:3.3
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北のカナリアたち
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レンタル
400円
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〇
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✕
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Hulu
dTV
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2位:『望郷』|主演「貫地谷しほり・大東駿介」★:3.4
Yahoo!映画のレビュー評価を基に、作品の全体評価(★)を記載しています。
また「ミステリー度 / ヒューマンドラマ度 / 後味の悪さ度」は、感想を基に個人的に判断。
どれも★5が満点になっています。
● 「夢の国」あらすじ
古いしきたりを重んじる家庭に育った夢都子(貫地谷しほり)は、故郷に縛られ生活をしていた。
彼女にとって幼いころから本土にある“ドリームランド”が自由の象徴だったが、それは祖母や母(木村多江)のもとで暮らす彼女には決して叶わない“自由”であった。
月日は流れ結婚をし、幸せな家庭を築く中、ドリームランドが今年で閉園になるという話を耳にする。
憧れの場所がなくなる前に、彼女はずっと抱えてきた想いを語り始める--。
● 「光の航路」あらすじ
転任の為9年ぶりに本土から故郷に戻った航(大東駿介)のもとには、ある日、亡き父(緒形直人)の教え子と名乗る畑野が訪問してくる。
彼は、航が知らなかった教師としての父の姿を語り出し、父親のことを誤解していたと知るが--。
≫ キャスト
平川夢都子(貫地谷しほり)/ 大崎航(大東駿介)
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ヒューマンドラマ度:★★★★☆
ミステリー度 :☆☆☆☆☆
後味の悪さ度 :★★☆☆☆
※ レビュー評価等から個人的に判断しています。
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≫ おすすめポイント
・終始暗く重苦しい。ミステリー要素は控え目
・2部構成でドラマの様な見やすさだが丁寧な人物描写
・2人の物語が交わりつつも独立しており「生々しさ」を感じる
湊かなえ短編集「望郷」から「夢の国」「光の航路」を原作として作成された本作。
主人公が2人いながらも“同級生”という表面上の繋がりがメインで、2家族の物語が2部構成に。
見えていないだけの他人の人生が、リアルに感じられます。
湊かなえ映画では地味な作風ですが、感情が押し寄せてくるような演技は必見。
田舎の閉鎖的な雰囲気と一筋の光、苦しさだけじゃないヒューマンドラマです。
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≫ 配信情報 |
評価
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タイトル
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Amazon
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U-NEXT
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Netflix
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その他
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★:3.4
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望郷
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✕
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✕
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✕
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dTV
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1位:『告白』|主演「松たか子」★:3.9
Yahoo!映画のレビュー評価を基に、作品の全体評価(★)を記載しています。
また「ミステリー度 / ヒューマンドラマ度 / 後味の悪さ度」は、感想を基に個人的に判断。
どれも★5が満点になっています。
● あらすじ
ある中学校で、1年B組の担任・森口悠子は生徒に語り始める。自分の娘が学校で死亡したのは警察が断定した事故死ではなく、この組の生徒に殺されたのだと。そして自らの手で仕返しをすると宣言して学校を辞め、後任で熱血教師“ウェルテル”がやってくる…。
≫ キャスト
森口悠子(松たか子)/ 下村優子:直樹の母(木村佳乃)/ 寺田良輝:ウェルテル(岡田将生)
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ヒューマンドラマ度:☆☆☆☆☆
ミステリー度 :★★★★☆
後味の悪さ度 :★★★★★
※ レビュー評価等から個人的に判断しています。
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≫ おすすめポイント
・これぞイヤミス!最後まで救いがない鬱展開
・容赦ない復讐劇(を爽快に感じてしまう狂気)
・犯人判明後も読めない展開にひき込まれる
『告白』は湊かなえの代表作。初映画化作品であり、断トツのイヤミス作品です。
視聴後、疲労を感じてしまうほど重く強烈。
登場人物達の言動がグロテスクで気持ち悪いのに、“告白”から語り手が次々に変わる面白さから目が離せません。
粛々と語る主人公の表情は、もはやホラーです…。
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≫ 配信情報 |
評価
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タイトル
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Amazon
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U-NEXT
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Netflix
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その他
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★:3.9
|
告白
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レンタル
400円
|
〇
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〇
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Hulu
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【配信情報】湊かなえ原作「映画」|Amazon・U-NEXT・Netflix
湊かなえ原作「映画」の配信情報をまとめました。
より多くの作品を視聴したい方は、5作品中3作品を配信している「U-NEXT / dTV」がおすすめです。(2022年11月15日 現在)
評価
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タイトル
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Amazon
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U-NEXT
|
Netflix
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その他
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★:2.5
|
少女
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✕
|
✕
|
✕
|
✕
|
★:3.2
|
白ゆき姫殺人事件
|
〇
|
〇
|
〇
|
dTV
|
★:3.3
|
北のカナリアたち
|
レンタル
400円
|
〇
|
✕
|
Hulu
dTV
|
★:3.4
|
望郷
|
✕
|
✕
|
✕
|
dTV
|
★:3.9
|
告白
|
レンタル
400円
|
〇
|
〇
|
Hulu
|
※ ★の数値は「Yahoo!映画」のレビュー評価を基に記載しています。
(2022年11月15日 現在)
残念ながら、現在『少女』はレンタル・購入のみで配信情報はありません。
『望郷』は、dTVで前後編に分けて配信されています。
【配信情報】湊かなえ原作「ドラマ」|動画配信サービスまとめ
湊かなえ原作「ドラマ」の配信情報をまとめました。
より多くの作品を視聴したい方は、11作品中5作品を配信している「U-NEXT / Hulu」がおすすめです。(2022年11月15日 現在)
公開年
放送局
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タイトル
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主演(敬称略)
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動画配信サービス
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2011年
テレビ朝日系
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境遇
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松雪泰子
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✕
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2012年
WOWOW
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贖罪
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小泉今日子
|
U-NEXT
Hulu
|
2013年
TBS系
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夜行観覧車
|
鈴木京香
|
U-NEXT
Hulu
|
2013年
フジテレビ系
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花の鎖
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中谷美紀
松下奈緒
戸田恵梨香
|
FOD
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2014年
TBS系
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Nのために
|
榮倉奈々
|
U-NEXT
Hulu
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2016年
フジテレビ系
|
美しき三つの嘘
「ムーンストーン」
(女性作家ミステリーズ:1話のみ)
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永作博美
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✕
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2016年
テレビ東京系
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望郷
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広末涼子
伊藤淳史
濱田岳
|
✕
|
2016年
NHK
BSプレミアム
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山女日記
〜女たちは頂を目指して〜
|
工藤夕貴
|
NHKオンデマンド
|
2017年
TBS系
|
リバース
|
藤原竜也
|
U-NEXT
Hulu
|
2017年
NHK
BSプレミアム
|
山女日記
〜山フェスに行こう/アルプスの女王〜
|
工藤夕貴
|
NHKオンデマンド
|
2019年
WOWOW
|
ポイズンドーター・ホーリーマザー
|
寺島しのぶ
足立梨花
清原果耶 など
|
U-NEXT
Hulu
|
2021年
NHK
BSプレミアム
|
山女日記3
|
工藤夕貴
|
NHKオンデマンド
|
WOWOW
ドラマ化決定
|
落日
|
未発表
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__
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(2022年11月15日 現在)
『境遇』はDVD化しているので、レンタルか購入して視聴が可能です。
しかし、短編ドラマやスペシャルドラマは配信していないケースが多々…。
そのため、視聴手段がほとんどありません。再放送や最新作の情報は、要チェックしておきましょう。
【2022年公開】映画化・最新作|湊かなえ原作『母性』とは
湊かなえ原作、最新映画『母性』の基本情報をまとめました。
公開日
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キャスト情報
(敬称略)
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主題歌
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2022年11月23日(水・祝)
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≫ スタッフ
● 監督:廣木隆一
● 脚本:堀泉杏
≫ キャスト
● 戸田恵梨香
● 永野芽郁
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JUJU『花』
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JUJUさんが歌う主題歌『花』の Official Teaserが公開中!『母性』の予告編とあわせて要チェックです。
公式Twitterでは「ヒロイン母」がツイート中。
意味深でドロッとしたツイートは、好奇心を掻き立てますね…。
また『母性』に登場する人物達から、自分に近いキャラクターを診断できる「クセ強キャラクター診断」も!
簡単な質問に答えると、誰タイプなのか診断してくれますよ。
もちろん公式サイト / SNSでは、最新情報やキャストインタビュー等も投稿されています。
作品についてだけでなく、戸田さん・永野さんの愛らしい動画も必見。
第35回 東京国際映画祭で話題!『母性』キャスト陣
美しさのあまり「第35回 東京国際映画祭」で話題になった『母性』の女優陣、戸田恵梨香さん・永野芽郁さんについてまとめました。
「東京国際映画祭」とは、毎年10月下旬ごろに東京で開催されるアジア最大の映画祭。
映画だけでなく、豪華俳優陣やスタッフ・ゲストたちがドレスアップした姿が毎年注目されています。
戸田さんの透け感がときめくロングドレス、永野さんの眩くも上品なドレス!
心躍る装いはもちろんですが、凛とした美しさと和気あいあいとした雰囲気がたまりませんね。
【ネタバレなし】原作小説『母性』の評判は?|見どころを紹介
映画と原作では展開が多少異なる可能性もありますが、見どころは「歪み」ではないでしょうか。
また「映像ではどう表現されるんだろう」「映像化は怖いかも…」と言われている、原作小説『母性』を読んだ方の感想・評判をまとめました。
≫ ネタバレなし!原作小説あらすじ
女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。
「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。
…遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも―。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語。
≫ 『母性』の感想・評判
ここからはちょっぴりネタバレですが、もう一つの見どころは「ミスリード」です。
小説では終盤まで「母」「娘」「祖母」と登場人物が抽象的に描かれています。
そして、物語を展開させる「手記」は“事件後”に神父に勧められて書き始めたもの…。
2人の語り手・2つの視点、湊かなえ作品の魅力である“人の恐ろしい部分”もたっぷり堪能できます。
【ネタバレ】原作小説『母性』のあらすじ・登場人物|母の手記・娘の回想を整理
原作小説『母性』の主要部分を、ネタバレありの簡単なあらすじでご紹介します。
母の手記・娘の回想を分けて整理し、結末まで解説。
がっつりネタバレしているので、読む際はご注意ください!
≫ ネタバレ!登場人物 |
● 母(ルミ子)
誰よりも母が大好きで、いくつになっても母親に褒められる事を優先。
結婚・出産も自分の意志ではなく、母が幸せになる選択肢を選んで生きてきた。
一生母に愛されている“娘”でいたい。
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● 娘(清佳)
ルミ子の娘。ルミ子が実母に褒められたい一心で一生懸命育てた為、優しい子に育つ。
母の愛情は自分に向いていないと感じているが、母の事を愛している。
母の味方。
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● ルミ子の実母(祖母)
娘・ルミ子と孫・清佳に対して、たっぷりの愛情を注ぐ人物。
優しく温かい母であり、祖母。
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●女性教師(大人になった清佳)
「市内の県立高校に通う女子生徒(17歳)が、4階自宅から転落死した」というニュースに興味を持つ妊婦。
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≫ あらすじ
女子高生が転落死したニュースに興味を持った女性教師(大人になった清佳)
転落死した女子高生の母が「愛能う限り…」と(母・ルミ子のような)発言をしていた為、興味を持った。
同僚が女子高生が通っていた学校の元教師だった事を知り、飲みながら事件について話をすることになり「母の手記」と「娘の回想」によって物語が展開。
そして、母になろうとしている清佳は「愛を求めようとするのが娘であり、自分が求めたものを我が子に捧げたいと思う気持ちが“母性”」だという考えに辿り着く。
「愛能う限り」という言葉を、自分の子には口にしないと誓う。
≫ ポイント
度々登場する「愛能(あた)う限り」という言葉は「愛せる限り・精一杯の愛」という意味。
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≫ ネタバレ!原作小説のあらすじ「母の手記」 |
【 手記① 】
● 絵画教室で知り合った田所哲史を母が気に入ったため、結婚・出産
● 泊まりに来ていた母が、酷い台風のせいで箪笥の下敷きになり火事で焼死
ルミ子は母を助けようと必死だったが「自分の娘(清佳)を助けなさい」と説得され、実母を助けることが出来なかった。
● 母の死後は、義実家で生活。奴隷のように扱われ、2人目を妊娠中に嫌がらせを受け流産
「娘を大切に育ててきたのは、母の最後の願いだったから。その私が、娘の命を奪えるはずがない。」と手記に記載。手記を書き始めたのは事件後。
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【 手記② 】
● 娘(清佳)に「おばあちゃんは私を助けるために自殺したの?」と問われる
あの日、ルミ子の母は舌を噛み切って自殺。
娘の清佳ではなく、自分を助けようと必死なルミ子を見ての行動だった。
● 泣きながら謝る清佳に今こそ「愛している」と伝えなければ…そう思い、強く抱きしめるために両手を伸ばした
● 娘は庭の枝垂れ桜で首つり自殺を図った
自殺の理由:私から大切な母を奪ったことを知り、娘は死をもって償おうとしたのかも。
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≫ ネタバレ!原作小説のあらすじ「娘の回想」 |
【回想①】
● 母に愛されていないと感じていたが、祖母から無償の愛を受け取っていた
清佳が祖母を喜ばせると母も嬉しそうにしていて幸せだった。
● 酷い台風に日に祖母が死亡したが、その時のことは覚えていない
● 義実家でいびられる母を助けてあげたい、守ってあげたいと唯一の味方に
しかし、母・ルミ子は更に清佳に失望し疎むようになる。
|
【回想②】
● 父の不倫相手から、祖母は焼け死んだのではなく下を噛み切り自殺したと聞かされる
● 母に「おばあちゃんは私を助けるために自殺したの?」と聞くと、首を絞められてしまう
● 母を突き飛ばし自室へ駆け込むと、ロープとちょうどいい踏み台を使い首を吊った
自殺の理由:殺されても良かったが、母を犯罪者にしたくなかった。
首を絞められた際の跡を隠すために“首吊り自殺”を選んだ。
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≫ 「母の手記」と「娘の回想」で食い違う箇所 |
① ルミ子の母 / 清佳の祖母が自殺だったと判明後の言動
母・ルミ子:強く抱きしめるために両手を伸ばした
娘・清佳 :首を絞められた
② 清佳が自殺をした理由について
母・ルミ子:清佳は自分から大切な母を奪ったので、死をもって償おうとした
娘・清佳 :母に首を絞められた際の跡を隠すために“首吊り自殺”を図った
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≫ ネタバレ!物語の結末 |
●「市内の県立高校に通う女子生徒(17歳)が4階にある自宅から転落死」と「清佳の首吊り自殺」は無関係
● 転落死に興味を持った女性教師は大人になった清佳
自殺は未遂に終わり、現在は結婚し妊娠中。
● 『母性』の謳い文句「事故か、自殺か、殺人か――。」の答え
「娘・清佳」は自殺未遂。「女子高生転落死」の真相は不明。
本作で亡くなったのはルミ子の実母のみ。舌を噛み切り自殺。
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「母の手記」と「娘の回想」によって物語が進んでいく本作。圧倒的に歪んだ母親と全うだが愛に飢えた娘。
ある一文を読んだ時「2人ともズレてる…??」と恐怖にかられるでしょう。
手記や回想を読んでも食い違う箇所があり、母と娘「どちらも真相を語っていない」可能性が…。
ゾッとしますね…。
壊れ続けた愛を求めた母と娘は、真実を知るうえで信用に値しない人物であり真相は闇のまま。
そのうえ原作小説では「正しい家族の形」にぬるっと軌道修正され、更に気味が悪い印象になっています。
祖母が母に残した「愛能う限り」という言葉、母が呪いのように心にとどめた「愛能う限り」という言葉。自分は口にしないと誓った「愛能う限り」と言う言葉。
結末を含め、映画ではどのように表現されているのか楽しみです。
【公開順】湊かなえ原作映画まとめ|代表作から最新作『母性』まで
最新作を含む6作品を、公開順にまとめました。
その他にも「作品の評価」「主演情」「配信情報」を一覧にしています。
公開年
|
評価
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タイトル
|
主演 |
配信サービス |
2010年
|
★:3.9
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告白
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松たか子
|
U-NEXT
|
2012年
|
★:3.3
|
北のカナリアたち
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吉永小百合
|
U-NEXT
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2014年
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★:3.2
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白ゆき姫殺人事件
|
井上真央
|
U-NEXT
|
2016年
|
★:2.5
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少女
|
本田翼
山本美月
|
✕
|
2017年
|
★:3.4
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望郷
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貫地谷しほり
大東駿介
|
dTV
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2022年
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__
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母性
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戸田恵梨香
永野芽郁
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__
|
※ ★の数値は「Yahoo!映画」のレビュー評価を基に記載しています。
(2022年11月15日 現在)
もっと湊かなえワールドを堪能したい方は、原作小説がおすすめです。
事細やかに語られる描写・ねっとり陰湿「イヤミス度」は、文章によって数倍の威力になっています…!
映像では原作と異なる表現や展開も多く「映画から原作」「原作から映画」どちらからでも楽しめますよ。
また『母性』ネタバレ後に、原作小説が気になった方もご安心を。
今回のあらすじには、湊かなえさんの醍醐味である「人間の嫌な部分」のメインは記載していません。
「義実家連中の腸が煮えくり返る様な仕打ち」等、母と娘だけでは完成されないストーリーが原作小説でたっぷり堪能できますよ…!