人類最大の敵?凶悪な悪魔?
作中で存在が度々ほのめかされる銃の悪魔について解説していきます。
*この記事では、銃の悪魔の結末やラスボスのネタバレを含みます。
オっさん
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銃の悪魔とは
・肉片を色んな悪魔が取り込んでいる
・超高速移動できる(らしい)
・移動が早すぎて肉片が落ちる(らしい)
・肉片を集めると本体に向かう(らしい)
・5分で約120万人殺す
・国際法で銃の規制が強まる
・凶悪事件の報道が規制される
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13年前、悪魔対策として量産した銃によって事件が多発。
銃による事件はニュースで取り上げられ、人々の銃への恐怖が高まり、結果銃の悪魔を強力な悪魔へと押し上げた。
これにより、国際法での銃の製造が規制され、凶悪事件の報道も規制されることとなる。
しかし、この13年前の事件から銃の悪魔は姿を消し、現在行方不明である。
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銃の悪魔の登場は9巻
ずっと存在をほのめかされてきた銃の悪魔。
9巻でついに「銃の悪魔討伐遠征」が行われることになります。
【ネタバレ】銃の悪魔(完全体)は死亡している
マキマ
「現在銃の悪魔はすでに倒され拘束されているの」
9巻にてマキマから明かされる衝撃の事実。
アメリカ、ソ連、中国、その他が肉片を所持
銃の悪魔は原作開始時点で既に殲滅されており、その肉片を各国が所持していた。
アメリカ…20%
ソ連…28%
中国…18%
その他の国…4%
他、悪魔が所持
マキマの説明では、銃の悪魔の肉片の所有状況はそういうことになっているらしい。
『銃の製造は国際法で厳しく取り締まっており、特定の職業の人間以外が銃を所持することは不可能である。不法に所持された銃は全て銃の悪魔と契約し手に入れたもの。』
…と認識されていたが、それは全てウソでした。
実際は国が裏で製造したものを流しており、売る側も買う側も都合が悪いので『銃の悪魔と契約した』ということにしていたのでした。
銃の悪魔はポチタが倒した?
マキマ
「ソ連軍が初めて視認した銃の悪魔は何者かにやられて既に意識のない状態だったの。」
銃の悪魔を倒したのはポチタ(チェンソーマン)でしょうか?
しかし、デンジの公安としての初仕事で永遠の悪魔が都合よく銃の悪魔の肉片で強化されていた。そして建物に〈巣〉を作っていた永遠の悪魔がデンジの心臓を狙っている。…なんだか都合が良い展開ですよね。
悪魔の方からデンジの心臓を狙ってやってくるならともかく、籠城している悪魔の討伐依頼が来たら、その悪魔がデンジの心臓を狙っていたなんて、とても都合が良すぎます。まるでデンジが来ることを分かっていたようではありませんか。
●銃の悪魔を殺せる存在は…
銃の悪魔を殺せる存在として候補に上がるのは恐らく「マキマ」と「ポチタ」です。たぶんこのどちらかが銃の悪魔を殺しているのでしょうが、消去法で言うなら「マキマ」が銃の悪魔を倒した可能性のほうが高いのではないでしょうか。
ポチタが仮に銃の悪魔を倒したとしたのなら、食べているはずです。そして、ポチタに食べられた悪魔はその〈恐怖〉の存在ごと完全に消滅します。
いろんな可能性を無視して考えるなら、存在が残っている銃の悪魔を倒したのは『ポチタではない』と言えます。
●マキマと考える方が収まりが良い
マキマが銃の悪魔を倒していたとするなら、その肉片を使って何かしらの策謀を巡らせていたとしても不思議ではありません。そして、そうすれば永遠の悪魔が都合よく銃の肉片を持ちデンジが来るのを待ち構えていたことにも説明がつきます。
マキマはわざと悪魔に肉片を与えて、デンジたちの敵として登場させるという、ヒーローの成長パートを作っていたのかもしれません。(あわよくば心臓取ってきてくれないかなーとか思ってそう)
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自由(銃)の悪魔VS支配の悪魔
アメリカ大統領
「だが、私は自由の国を背負う者。ただで屈するわけにはいかないのだ。」
アメリカ大統領が銃の悪魔と契約し、国民の寿命一年を対価に日本にいる支配の悪魔を殺すよう依頼をした。
上陸した銃の悪魔は周辺にいた日本人を大量に殺しながらマキマへと前進。『生物の心臓や頭部に銃弾を撃つ能力』により大勢の人間を巻き込みながら攻撃するも、マキマを殺し切ることはできなかった。
●作者「銃と自由をかけた」
これは『ジャンプフェスタ2021』にて作者が「銃と自由をかけている」と発言しています。つまり、ここでの戦いは『自由と支配の戦い』だったんですね。
●銃の悪魔20%のビジュアル
『ジャンプフェスタ2021』では登場した銃の悪魔のビジュアルについての言及もありました。
アメリカから送り込まれた銃の悪魔の姿は完全体ではなく20%分の姿であり、あの姿は不完全な骨格だけの姿らしいですね。本来の姿では足も肉もあるとのことです。
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根本的に支配のほうが強い
残念なことに、マキマが海辺で待っていた様子から、このアメリカ大統領の行動は全て筒抜けだったのでしょう。最初からアメリカ大統領に自由なんてなく、全て彼女の手のひらの上で行動していたに過ぎなかったのです。
そもそも、人に完全な自由なんてありません。家族・友人・組織・国…何らかのルールやモラル・マナーに支配され、その中で私たちは平穏を享受しています。
わかりやすく身近なものだと『流行』なんて企業による支配ですよね。
「バレンタインデーにチョコ」という日本の文化もその一つ。
元々バレンタインデーにチョコを送るという文化はありませんでしたが、製菓会社の戦略により、日本では「バレンタインデーにチョコ」という文化が根付きました。
こういうふうに自分で選択しているようで、誰かの戦略に乗せられているだけというのは結構多いです。
最近だと企業戦略とは別に「バズり商品」が店頭からなくなるってことも多いですしね…。ああいうのも集団心理に支配された行動だと思います。
このように初めから本当の意味での自由なんて人には存在しないのだから、「自由VS支配」の戦いは始まる前から終わっていて当然とも言えます。
●「人は私(支配)のことが大好き」
自由というのは認識の問題ですよね。
そもそも法律という支配による平穏のもと私たちの自由はあり、学校・会社・コミュニティのルールの中で生きていて、私たちは常に「支配」の恩恵のもと暮らしています。
結局、自由というのは「現状に満足感を得ているか」ということの方が重要で、完璧な自由なんて誰も求めていないんですよね。
マキマも言っています。「人は私のことが大好き」と、まさにその通りですよね。
人類の平穏の基盤に「支配」があるのだから、そりゃぁ「自由」より「支配」の方が強いはずです。
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銃の魔人ではなく、銃の悪魔人間になった早川アキ
早川アキ
「デンジ…。」
デンジ
「なんで俺ん名前知ってんだよ…。」
パワー
「銃の魔人…?そんなはずないじゃろ!だって…玄関からしたのはアキの匂いじゃ…。」
早川アキは銃の魔人になったのではなく、デンジと同じ悪魔人間でしょう。
銃の悪魔は倒されていること
サムライソードと同じ状況
(つまり武器悪魔との融合)
パワーが魔人であることを否定
早川アキの記憶が残っている
(脳が生きている)
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マキマは嘘を吐いている
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なぜ早川アキは銃の悪魔人間になったのか
早川アキは未来の悪魔の予言を何とかするため、天使の悪魔とともにマキマへと相談しに行きます。
マキマ
「それじゃぁ、私と契約しようか。」
「早川くんの全てをくれるなら、私が力をあげる。」
そこで持ちかけられたのはマキマ(支配の悪魔)との契約。
銃の悪魔(20%)はマキマに敗北した
先述で「銃の悪魔を倒したのはマキマ(仮定)」という話をしました。
それが本当なら、銃の悪魔の肉片どころか、マキマは銃の悪魔の心臓を所持していると考えられます。
そうでなくても、あの場面でアメリカから送り込まれた銃の悪魔(20%)はマキマに敗北しています。(明確な描写はないが、早川アキに取り込まれているので敗北したと見る)
つまり、早川アキは『銃の悪魔の心臓(または肉片)』という力をマキマから渡され、自身の全てをマキマに捧げてしまったのです。
全てを捧げ、全てを支配された早川アキにはもう、自由意志すらなかったのでしょう。
●あれ、早川アキ死んだよね?
デンジも一度死んで悪魔人間になったので、恐らく人間の生死は悪魔人間の条件と関係ないと思われる。
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銃の悪魔は強いのか弱いのか
『チェンソーマン』という漫画において、単純な戦闘能力のありそうな悪魔ほどよく死んでます。
銃の悪魔しかり
爆弾の悪魔しかり
暴力の魔人しかり
弓の悪魔人間しかり
おそらくあの世界観では、単純な戦闘能力を有する存在は『(対悪魔において)それほど強くない』のではないでしょうか。
支配の悪魔、闇の悪魔、宇宙の悪魔といった〈概念的存在〉のような不確かな形のない恐怖の方が強い力を持っているように感じます。
銃の悪魔はたしかに人間視点では驚異的な悪魔だったのかもしれませんが、戦闘能力インフレ起こした悪魔同士で比べると、そこまで強い悪魔とは言えないのかもしれません。
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まとめ
銃の悪魔の結末は、初めて読んだとき結構悲しかったですね。
あんなに強キャラ感演出していたのに、結局マキマに利用され、どんな悪魔かもわからないまま退場…。何かあるとは思っていましたが、まさかまともに戦うことなく、ただただデンジへの悲劇を演出するためだけに消費されるなんて、銃の悪魔も可愛そうですね。一体どこまでがマキマの計算だったのか…。