映画「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」作品情報
原題
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Pirates of the Caribbean:
The Curse of the Black Pearl
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監督
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ゴア・ヴァービンスキー
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音楽
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クラウス・バデルト
ハンス・ジマー
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公開日
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2003年7月9日(日本:2003年8月2日)
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シリーズ
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第1作目
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今作品の監督を務めたのは、ゴア・ヴァービンスキー。
同名小説を元に制作された日本のホラー映画「リング(1998年)」をリメイクした、「ザ・リング(2002年)」や、「ローン・レンジャー(2013年)」で知られている監督です。
また、「パイレーツ・オブ・カリビアン シリーズ」では、第2作目の「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズチェスト」と第3作目の「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」で監督を務めました。
音楽を担当したのはハンス・ジマーとクラウス・バデルト。
今作品のサウンドトラックはクラウス・バデルトの名義で販売されていますが、実際には共同制作しています。
当時、別の映画音楽を担当中だったハンス・ジマーの元に、急遽今作品の依頼が届きました。
ハンス・ジマーは「他の作品と同時進行しない」という契約を交わしていたため、デモサウンドを制作し、それを弟子にあたるクラウス・バデルトに託したのです。
その後、ハンス・ジマーは第4作目「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」まで、本シリーズの音楽を担当しています。
キャラクター&キャスト
ジャック・スパロウ
今作の主人公である海賊
女癖が悪く、北を指さない壊れたコンパスを持っている。
かつてブラックパール号の船長だったが、乗組員たちに反乱を起こされて無人島に置き去りにされた。
ブラックパール号を取り返すことが目的。
【キャスト】ジョニー・デップ
【日本語吹き替え版】平田広明
ウィル・ターナー
港町ポート・ロイヤルで鍛冶屋として働く、海賊嫌いな青年。
エリザベスのことを愛しているものの、ポート・ロイヤルの総督の娘である彼女とは身分が違うため、結ばれないと思っている。
海賊であるジャックのことを敵視していたが、バルボッサがエリザベスを攫ったため、力を借りてともに戦うように。
【キャスト】オーランド・ブルーム
【日本語吹き替え版】平川大輔
エリザベス・スワン
ウェザビーの娘。
気が強く、勇敢な心の持ち主。
ポート・ロイヤルの総督の娘でありながら海賊に興味があり、海賊についての知識が豊富。
幼いとき、ウィルの持っていた金貨を密かに盗んでしまった。
【キャスト】キーラ・ナイトレイ
【日本語吹き替え版】弓場沙織
ウェザビー・スワン
エリザベスの父であり、ポート・ロイヤルの総督。
娘思いで優しい父だが、少し気弱な一面も。
海賊に興味を示す娘を心配している。
【キャスト】ジョナサン・プライス
【日本語吹き替え版】村松康雄
ジェームズ・ノリントン
海軍の提督。
エリザベスに恋している。
海軍であるため、もちろん海賊を嫌っている。
【キャスト】ジャック・ダヴェンポート
【日本語吹き替え版】森田順平
ヘクター・バルボッサ
ブラックパール号の現船長(画像中央)。
相棒のサル(名はジャック)を連れている。
かつては一等航海士だったが、当時船長だったジャック・スパロウに反乱を起こして船長となった。
とある呪いにかけられており、その呪いを解くために奮闘している。
【キャスト】ジェフリー・ラッシュ
【日本語吹き替え版】壤晴彦
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映画「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」あらすじ
ある夜、海賊船・ブラックパール号が突如港町ポート・ロイヤルを襲撃。
そして船長バルボッサによって、ポート・ロイヤルの総督の娘エリザベス・スワンが攫われてしまいました。
密かにエリザベスに恋していたウィル・ターナーは、悪名高い海賊ジャック・スパロウの力を借りて彼女の救出を目指します。
バルボッサがエリザベスを攫った理由は、自らにかけられた呪いを解くためでした。
バルボッサにかけられた“呪い”とは、そしてエリザベスを救い出すことはできるのか―。
ジャックとウィルの命を懸けた冒険の幕が開きます!
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」意味がわからない?疑問点を考察&解説
もう1人の主役、ウィル・ターナーの存在
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」をはじめとする「パイレーツ・オブ・カリビアン」 シリーズの主役というと、やはりジョニー・デップ演じるジャック・スパロウだと思う人が多いのではないでしょうか。
しかし、オーランド・ブルーム演じるウィル・ターナーもまた、主役であると感じ取れます。
ウィル・ターナー、そして彼の父ビル・ターナーは本シリーズにおいて、非常に重要な存在です。
今作ではこの2人こそ、アステカの金貨の呪いを解く鍵でした。
はじめは海賊を嫌っていたウィル。
しかし、ジャックとともに過ごすうちに海賊らしい立ち振る舞いをするようになります。
ウィルの変化を見られるのは「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」の魅力の一つでしょう。
まだれっきとした海賊ではないものの、海賊のような姿を見せたウィル・ターナー。
彼の父であり海賊だった、バルボッサによっておそらく殺されてしまったと考えられるビル・ターナーのことは、本シリーズを見る上で覚えておくことをおすすめします!
ジャックとバルボッサの関係
ジャック・スパロウはかつてブラックパール号の船長でした。
その頃、バルボッサはブラックパール号の一等航海士、つまりジャックの部下として働いていました。
しかし、バルボッサや船員たちによって反乱が起き、ジャックは孤島に置き去りに。
バルボッサはブラックパール号の船長に成り上りました。
彼らにはこのような因縁があるのです。
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」では、最終的にジャックがブラックパール号の船長に戻り、アステカの金貨の呪いが解けたバルボッサはジャックによって殺されました。
しかし、今作品のエンドロールの後、倒れるバルボッサの近くで、彼の相棒であるサルが石櫃から呪いの金貨を盗み取っています。
次作「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズチェスト」にも繋がるため、ジャックとバルボッサ船長の座を巡った因縁、そしてバルボッサのサルの行動についてはしっかりチェックしておきましょう。
ちなみに、バルボッサはサルのことを「ジャック」と呼んでいます。
骸骨になった理由、アステカの金貨の呪い
今作品のストーリーの大筋である、“アステカの金貨の呪い”。
アステカの金貨には、「(金貨を石櫃から)奪った者は何も感じることなく死ぬこともできない」という呪いがかけられています。
呪いを解く方法は、金貨を全て石櫃に戻し、償いの血を流すこと。
償いの血=盗んだ者の血を指しており、血液を金貨に付着させる必要があります。
バルボッサは、既にエリザベスの持つ最後の1枚以外の金貨を集めきっていました。
エリザベスが持っていた金貨は、かつてバルボッサとともにブラックパール号に乗っていたビル・ターナー(ウィルの父)がこっそり石櫃から盗み、ウィルに送ったものです。
バルボッサの起こした反乱に反対だったビルは、バルボッサや船員たちが呪いを解けないよう、このような行動を取りました。
バルボッサは呪いを解くのに盗んだ者の血が必要だとわかる前に、ビル・ターナーを殺してしまいます。
殺した後、血が必要だとわかったために、金貨の持ち主であり、ビル・ターナーの血が流れる者―苗字がターナーであると名乗ったエリザベスを狙ったのです。
エリザベスが金貨を持っていた理由については、今作品の冒頭で、気を失っていたウィルが持っていたこの金貨を、エリザベスが取っていることが明らかになっています。
また、金貨を持っていたウィルとエリザベスが呪いにかからなかった理由については、直接石櫃から奪ったわけではないからだと考えられます。
戦いを繰り広げる中で、バルボッサや船員たちが骸骨の姿になったのも呪いが原因。
彼らは月夜に照らされることで、死んでも死ねない本当の姿があらわになるのです。
骸骨の姿が本当の姿であるなら、呪いが解けた瞬間死んでしまうのではないかとも考えられますが、そうではありませんでした。
骸骨の姿―呪われし姿になるのは、何も感じなくなること同様に、金貨を奪った代償なのではないでしょうか。
ジョシャミー・ギブスはなぜ海賊に?
今作品の冒頭で、エリザベス・スワンとウェザビー・スワン(エリザベスの父)が乗る船ドーントレス号に、ギブスが乗っています。
ギブスは海賊の歌を歌うエリザベスに、災いを招くからと注意していました。
このことから、ギブスはかつて海軍だったとわかります。
そんなギブスが次に登場するのは、トルトゥーガという場所にジャック・スパロウとウィル・ターナーが訪れたときです。
ジャックはギブスにバルボッサからブラックパール号を奪うため、船員を集めるように命じます。
このときのギブスはもうすっかり海賊の風貌です。
また、その後バルボッサのいる“死の島”に向かう途中、ギブスは自分の知っているジャックの過去をウィルに話していました。
ただ、ジャックがブラックパール号の船長だったのは、ギブスと出会う前のことだと言っています。
ギブスが大人になったエリザベスと対面したとき、エリザベスはギブスのことを覚えており、海賊になっていることに驚く様子が描かれていました。
ギブスがどのようにして海軍を抜けたのかは明らかになっていませんが、海軍を抜けた後、ジャックと出会い、別れていることがわかります。
今作品では不明点が多かったギブスですが、今後の作品で何か明らかになるかもしれません。
少なくとも、ジャックが信頼している存在であり、ジャックの右腕的存在なことは明らかです!
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」感想
ワクワクさせられる海賊の世界、壮大な曲
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」の魅力はやはりなんといってもその世界観!
衣装やセットなどの完成度が高く、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の世界に入り込んでしまうこと間違いなしです。
さらに舞台は広い海に、現実にはないような未知の土地。
完全に現実から切り離されているため、変に気になったりせず、より世界観に入り込めるのではないでしょうか。
そして映画を彩る曲もまた「パイレーツ・オブ・カリビアン」の魅力です。
中でも「He’s a Pirate(彼こそが海賊)」は「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズを代表する楽曲となりました。
戦いのさなかや冒険が始まるときなど、ワクワクするタイミングで壮大な音楽が流れ、より気持ちを高揚させてくれます!
張り巡らされた伏線
「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズは現在5作品まで公開されています(2023年11月時点)。
シリーズ全体を通して伏線が張られているのも、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の魅力です。
今作品で重要なポイントは、ウィル・ターナーの父が“靴ひものビル”ことビル・ターナーであり、ビルはバルボッサによって海へ落とされたということ。
呪いが解けたバルボッサはジャック・スパロウによって殺されたが、バルボッサのサルが石櫃から再び金貨を盗んだということ。
そして、ジャックとバルボッサはブラックパール号の船長の座を巡る因縁があるということです。
これらを覚えておくと、次作「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズチェスト」や、シリーズ全体をより楽しめるはず!
全部を見てから再び第1作目「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」を見ることで新たな気づきも生まれるため、本シリーズは何度も楽しむことができる作品です!
つまらない?世間の評価とは
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」が公開された当時、海賊ものの映画は当たらないと言われていました。
しかし、全米では3.05億ドルと大ヒットを記録。
日本では68億円、全世界で6.5億ドルと、世界的に大ヒットを収めました。
実際に映画を鑑賞した人の感想は以下の通り。
面白かったという意見や、シリーズの中で1番好きという意見が目立ちました!
しかし、中には以下のような感想も。
ストーリーが複雑でわかりにくいと感じる人もいるようです。
たしかにジャックたちによる騙し合いが繰り広げられたり、今作だけで完結していなような箇所があったり、アステカの金貨の呪いについてしっかり理解していないと難しい部分もあります。
シリーズものなので、どこかわからないところがあると、そこからなし崩し的にストーリーがわからなくなってしまうかもしれません。
難しいと感じた人は解説に目を通すことをおすすめします!
伝えたい事とは
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」は冒険アクションアドベンチャー映画。
強いメッセージ性があるかというと、そうではない作品だと感じます。
しかし、映画の中で血は抗えないということや、何も感じられないことは何よりも苦痛だと描かれていました。
海賊を嫌っていたウィル・ターナーでしたが、ジャック・スパロウと過ごすうちに海賊のようになっていきます。
そして何より、ウィルの父は海賊でした。
いくら嫌っていようとも、海賊の血が流れるウィルは、その血には抗えなかったと読み取れます。
そしてアステカの金貨の呪いにかかったバルボッサたち。
彼らは呪いによって、不死身の身体を手に入れています。
これは戦いを繰り広げる海賊たちにとって、プラスなのではないかと思いましたが、バルボッサはそれでも呪いを解こうと必死でした。
バルボッサたちは呪いによって味覚などの感覚や、安らぎなどの感情を失っています。
何も感じられないことはバルボッサにとって、何よりも苦痛だったようです。
不死身という無敵の身体を失ってでも呪いを解きたかったバルボッサ。
最後ジャックに撃たれたシーンでは、冷たさなどを感じながら満足げに息を引き取りました。
感情や感覚は人間にとって何よりも大切なものなのかもしれません。
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