映画『センター・オブ・ジ・アース』概要
『センター・オブ・ジ・アース』概要
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タイトル
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『センター・オブ・ジ・アース』
(原題:Journey to the Center of the Earth)
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公開
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アメリカ:2008年7月11日
日本:2008年10月25日
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監督
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エリック・ブレヴィグ
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キャスト
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ブレンダン・フレイザー、ジョシュ・ハッチャーソン
アニタ・ブリエム、他
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製作会社
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ニュー・ライン・シネマ
ウォールデン・メディア
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上映時間
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92分
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映画『センター・オブ・ジ・アース』は、2008年に公開されたアドベンチャー映画です。同じくアドベンチャー映画として有名な『ハムナプトラ』シリーズで主演を務める俳優ブレンダン・フレイザーが、本作でも主演を務めたことで注目されました。
「SFの父」と呼ばれるフランスの小説家ジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』が原作となっています。
本作は、日本で初めて全国公開されたフル3D実写映画です。監督を務めたエリック・ブレヴィグは、映画『トータル・リコール(1990年)』や『デイ・アフター・トゥモロー』のVFXスーパーバイザーを務めたことで知られています。
映画『センター・オブ・ジ・アース』短いあらすじ
『センター・オブ・ジ・アース』のあらすじ
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消息を絶った兄マックスの遺志を継ぎ、地質学研究に打ち込む冴えない男トレバーは、マックスの息子ショーンを預かることになる。
マックスの遺品の中からジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』を見つけたトレバー。マックスの『地底旅行』に書き込まれたメモが、ちょうどその日アイスランドで観測した異常な計測値と同じであることに気が付いた。
愛想が悪く落ち着いた性格のショーンを連れ、トレバーはアイスランド行きの飛行機に乗り込んだ。
現地で山岳ガイドのハンナを雇い、異常な計測値を示した地震調査装置があるスネフェル山脈にたどり着いたトレバーたち。しかし、激しい落雷に襲われ、避難のために入った洞窟に閉じ込められてしまった。
地上への出口を探し洞窟を進む3人だったが、とてつもない深さの穴に落下してしまう。そしてたどり着いたのは、誰も見たことのない前人未到の地底世界だった。
人食い植物や恐ろしいピラニア、恐竜までもが彼らを襲う。はたしてトレバー、ショーンそしてハンナは無事地上へと脱出できるのだろうか!?
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映画『センター・オブ・ジ・アース』は、厳密にはジュール・ヴェルヌの『地底旅行』を実写映画化したわけではありません。
「ヴェルヌの小説はフィクションではなく事実だった」という前提で、主人公たちが小説『地底旅行』を頼りに地底世界を探検するという形でストーリーが展開されていきます。
情けなくも頼れる主人公トレバー、落ち着いて見えるけどやっぱり子供なショーン、勇敢でたくましいヒロインのハンナ、3人の掛け合いが面白おかしく描かれている点も本作の魅力の1つとなっています!
映画『センター・オブ・ジ・アース』登場人物&キャスト
映画『センター・オブ・ジ・アース』の主な登場人物とキャストをご紹介します。
トレバー・アンダーソン(演:ブレンダン・フレイザー)
本作の主人公。大学で地質構造学を研究している。兄マックスの遺品の中にあった小説『地底旅行』に残されたメモ書きをきっかけに、甥のショーンを連れてアイスランドへと向かうことになる。
【ブレンダン・フレイザー】
冴えない主人公トレバー役を演じたのは、アメリカ出身のアイルランド系俳優ブレンダン・フレイザー。SFアドベンチャー映画『ハムナプトラ』シリーズで主演のリック・オコーネル役を演じたことで知られています。
心身に支障をきたし、しばらく俳優業から遠ざかっていたブレンダンですが、2019年公開の映画『ポイズンローズ』にて映画俳優に復帰。2022年公開予定のDC映画『Batgirl(原題)』では、悪役ファイアフライを演じることが決定しており、今後の活躍に期待が高まっています。
ショーン・アンダーソン(演:ジョシュ・ハッチャーソン)
トレバーの甥(マックスの息子)。母親のエリザベスがカナダで引っ越し先を探す間の10日間、トレバーに預けられる。エリザベスが父親(マックス)について話してくれないことに不満を抱いていた。父親のことを知るために、トレバーのアイスランド行きに同行する。
【ジョシュ・ハッチャーソン】
トレバーと共に冒険することになるショーン役を演じたのは、アメリカ・ケンタッキー州出身の俳優ジョシュ・ハッチャーソン。アクション映画『ハンガーゲーム』シリーズや、アカデミー賞作品賞にノミネートされた映画『キッズ・オールライト』など、話題作に多数出演している若手俳優です。
また、子役時代にはジブリ映画『ハウルの動く城』の英語吹き替え版で、ハウルの弟子マルクルの声を担当しています。
ハンナ・アスゲリソン(演:アニタ・ブリエム)
マックスが『地底旅行』に残したメモ書きに記されていた火山学者シグビョルン・アスゲリソンの娘。アイスランドで山岳ガイドをしており、トレバーとショーンの登山に同行する。しかしアクシデントに見舞われたことで、トレバーたちの冒険に巻き込まれていく。
【アニタ・ブリエム】
ハンナ役を演じたのは、アイスランド出身の女優アニタ・ブリエム。16歳ごろイギリスに移住しており、2004年にロンドン王立演劇学校を卒業した実力派女優です。
言語に長けており、アイスランド語と英語の他に、デンマーク語やドイツ語などを話せるのだとか。
吹き替えがひどい?『センター・オブ・ジ・アース』の声優は誰?
映画『センター・オブ・ジ・アース』について調べていると、
「センターオブジアースの吹き替えがひどい」
というレビューがいくつか見られました。
実は映画『センター・オブ・ジ・アース』の吹き替えには2つのバージョンがあり、「ひどい」と言われているのは劇場公開版の方です。
登場人物&キャスト
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劇場公開版 声優
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テレビ朝日版 声優
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トレバー
演:ブレンダン・フレイザー
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沢村一樹
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堀内賢雄
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ショーン
演:ジョシュ・ハッチャーソン
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入江甚儀
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内山昂輝
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ハンナ
演:アニタ・ブリエム
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矢口真里
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小林沙苗
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主人公・トレバーの声に人気俳優の沢村一樹を、ヒロイン・ハンナの声にタレントの矢口真里を起用したことで、公開時に注目されました。
しかし、トレバー役を演じたブレンダン・フレイザーの吹き替えは、『ハムナプトラ』シリーズで吹き替えを務めた声優の堀内賢雄や森川智之のイメージが強かったため、沢村一樹の声に違和感を抱く人が少なくなかったようです。
吹き替え版も視聴した筆者としては、「ひどい」というレベルではないかなと感じましたが、こだわりのある方は字幕で視聴するのが無難かもしれませんね。
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【ネタバレ感想】「ストレスを感じない」からスッキリしない!
映画『センター・オブ・ジ・アース』を鑑賞して抱いた感想は、「“何か”が足りない……」というものでした。
トレバーとショーン、ハンナの3人が織りなすコミカルなやり取りは見ていて面白いですし、未知の地底世界を冒険するワクワク感と、思いもよらないアクシデントに見舞われるスリルも申し分ありません。
けれど、何かが足りない。見終わった後にスッキリした気持ちにならないのです。
本作には「悪役」が登場しません。トレバーたちの冒険を邪魔する「嫌な奴」や地底世界を支配する「凶悪な存在」が登場するわけでもなく、同行者に裏切り者が紛れていてトレバーたちがピンチに陥るということも起こらない。見ていてストレスを感じることがないのです。
例えば、同じくブレンダン・フレイザーが主演を務める映画『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』では、イムホテップという人智を越えた恐ろしい敵が登場し、ヒロインを奪っていきます。また、狡猾で自己中心的なベニーという男は、主人公たちを裏切りイムホテップの部下になるのです。
『ハムナプトラ~』を見ていると、
「あんな恐ろしい奴にヒロインが連れて行かれてしまった」
「主人公たちが危険な目に遭っているのはベニーのせいだ」
というフラストレーションが貯まっていきます。
この“フラストレーション”こそが、『センター・オブ・ジ・アース』に足りないものなのです。
映画のラストで「悪役」や「嫌な奴」、「ずるい奴」がひどい目に遭うことで、貯まっていたフラストレーションが一気に解消され、スッキリとした気持ちになるのだと思います。しかし『センター・オブ・ジ・アース』にはそれがない。
なので、「面白かったけどなんか物足りない」という感想になってしまったのだと思います。
裏を返せば、頭を空っぽにして何も考えず、ドタバタ劇を楽しみたいという時にはうってつけの映画と言えるでしょう。また、本作には複雑な設定やグロテスクな描写もありません。なので、子供に見せる・子供と一緒に見る映画としても、大変おすすめな映画となっています。
『センター・オブ・ジ・アース』の原作小説『地底旅行』とは?
映画『センター・オブ・ジ・アース』において、最も重要なアイテムとなる小説『地底旅行』。本作はトレバーたちが『地底旅行』に書かれている出来事を追体験するような形で、物語が展開していきます。
『地底旅行』は1864年に「SFの父」と称されるフランス人小説家のジュール・ヴェルヌによって書かれた古典的SF・冒険小説です。
原題を『Voyage au centre de la terre(フランス語で「地球の中心」の意)』とし、邦題では『地底旅行』が一般的ですが、他にも『地底探検』などがあります。
『地底旅行』のあらすじ紹介
鉱物学教授のオットー・リーデンブロック教授が、古書に挟まれた暗号文が書かれたメモを見つける。甥のアクセルと協力して暗号を解読した結果、アイスランドのスネッフェルス山の火口の中を降りていけば、地球の中心にたどり着けることが判明した。
現地で雇った有能な案内人のハンスと共に、地球の中心を目指す冒険が始まるのだった……。
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小説『地底旅行』は、鉱物学教授のオットーとその甥アクセル、案内人のハンスの3人の冒険が描かれた作品です。
前述したように、映画『センター・オブ・ジ・アース』は厳密には小説を映画化したものではありませんが、そのストーリー展開や登場人物の関係は原作小説を踏襲したものとなっています。
映画『センター・オブ・ジ・アース』は、小説『地底旅行』を読んだことがなくても充分に面白い作品ですが、小説の内容を知っていると意外な共通点に気が付いたりして、より映画を楽しむことができるができると思います。
興味のある方はぜひ小説『地底旅行』を読んでみてください!
ディズニーシーのアトラクション「センター・オブ・ジ・アース」!
『センター・オブ・ジ・アース』と聞くと、映画よりも東京ディズニーシーの人気アトラクションを思い浮かべるという方も多いのではないでしょうか?
そこで、
映画とアトラクションにはどのような関係があるのか?
アトラクションはどんなストーリーなのか?
といった内容をまとめて解説していきたいと思います!
『センター・オブ・ジ・アース』|映画とアトラクションの関係は?
実は映画『センター・オブ・ジ・アース』とディズニーシーのアトラクションは、ほとんど無関係なんです。
どちらもジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』から着想を得ているという点では間接的に関係はありますが、映画『センター・オブ・ジ・アース』にディズニーは一切関わっていません。事実、映画の配給会社はワーナーブラザーズです。
ですが、同じ原作から着想を得ているので、映画を見ることでアトラクションに乗った時に、地底を探検する興奮や脱出する際のドキドキ感など、より臨場感を味わうことができるのではないかと思います。
ディズニーアトラクション「センター・オブ・ジ・アース」のストーリー解説
ディズニーシーのアトラクション「センター・オブ・ジ・アース」のストーリーは、小説『地底旅行』を元にしているものの、細部に設定の違いがあります。
アトラクションの大まかなストーリーは、天才科学者のネモ船長に招かれた科学者として、未知の地底を調査するというもの。ですが、この天才科学者ネモ船長は『地底旅行』には登場しません。
ネモ船長は、同じくジュール・ヴェルヌの小説『海底2万マイル』に登場するキャラクターで、ノーチラス号を発明した人物という設定です。ディズニーシーに同名のアトラクションがあるので知っている方も多いのでは?
なぜ別の作品の登場人物であるネモ船長が「センター・オブ・ジ・アース」に登場するのでしょうか。
実は「センター・オブ・ジ・アース」や「海底2万マイル」があるテーマポートの名称「ミステリアスアイランド」は、ジュール・ヴェルヌの小説『神秘の島(英題:The Mysterious Island)』に由来しています。
「ミステリアスアイランド」全体がジュール・ヴェルヌの作品世界をモチーフにしているため、様々な作品の世界観が混在する形になっているのです。
ちなみに『海底2万マイル』は、1954年にディズニーによって実写映画化されています。詳しく解説したきじがあるので、興味のある方は読んでみてください!
「センター・オブ・ジ・アース」は怖い?
人気アトラクション「センター・オブ・ジ・アース」は、ディズニーシーのシンボルであるプロメテウス火山からすごいスピードで落下するジェットコースター系の絶叫マシンです。
最高時速75kmに達するそのスピード感と一気に落下するスリルを味わうことができる「センター・オブ・ジ・アース」ですが、その怖さはスピードだけではありません。
地底を冒険するという設定なので、暗闇の中を進んで行くことになります。
冒険の途中には、大きな虫や「ラーバモンスター」という怪獣に大きな音と共に襲われる演出があるため、グロテスクな虫や暗闇、大きな音が苦手な方や小さな子供は注意が必要です!
続編『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』とのつながりはない?
映画『センター・オブ・ジ・アース』の公開から約4年、2012年に続編となる映画『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』が公開されました。
『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』のあらすじ
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前作の冒険から4年の歳月が経ち、17歳になったショーン。「ヴェルヌ信者」と思われる人物からの謎の無線を傍受したショーンは、義理の父親ハンク・パーソンズに協力してもらい無線のメッセージを解読する。
解読したメッセージは、ジュール・ヴェルヌの小説に登場する「神秘の島」の座標を示していた。さらに無線の発信者が、音信不通となっていたショーンの祖父アレキサンダーであることが判明。ショーンとハンクは、座標が指し示す「パラオ沖100マイル」を目指して旅立った。
道中で出会ったガイドのガバチョとその娘カイラニと共にたどり着いた「神秘の島」。そこでショーンたちが目にした想像を絶する光景とは……。
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成長したショーンが「ヴェルヌ信者」と思われる人物からの無線を傍受したことがきっかけとなり、「神秘の島」を目指す冒険に旅立つことになるシリーズ2作目。
一応『センター・オブ・ジ・アース』の続編ではあるものの、物語につながりはほとんどありません。
また、登場する人物とそのキャストもショーンを除けば2作目で初登場となる人々です。
1作目でショーンと冒険を共にしたトレバーとハンナは、2作目には登場していません。3人のトリオが織りなすちょっと笑えるやり取りが好きだった方にとっては、残念に思えるかもしれませんね。
『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』はU-NEXTで見放題配信中です。気になった方はぜひ1作目と共に視聴してみてください!
映画「センター・オブ・ジ・アース3」は中止になった?
気になる『センター・オブ・ジ・アース』シリーズの続編情報ですが、2014年に1度「センター・オブ・ジ・アース3」の製作が決定したことが発表されました。
その内容は、ジュール・ヴェルヌの小説『地球から月へ』と『月世界へ行く』の2部からなる『月世界旅行』に沿ったものになるのではと予想されていましたが、新たな情報が発表されることなく4年の時が経過。
結局2018年になって、3作目となる『Journey:From The Earth To The Moon(原題)』の製作が中止になったことが発表されました。
理由としては、『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』でショーンの義父ハンクを演じた俳優ドウェイン・ジョンソンのスケジュールが合わなかったのでは?と推測されているようです。
映画『センター・オブ・ジ・アース』ネタバレ解説まとめ
今回は映画『センター・オブ・ジ・アース』のネタバレ解説をしてきました。
最後に記事の内容をまとめていきたいと思います。
『センター・オブ・ジ・アース』まとめ
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■『センター・オブ・ジ・アース』は、2008年公開のアドベンチャー映画
■「SFの父」ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』が原作となっている
■ディズニーアトラクション「センター・オブ・ジ・アース」とは関係ない
■子供に見せる・子供と一緒に見る映画に最適な作品
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冴えない地質学研究者のトレバーと甥のショーン、頼れるヒロインのハンナが未知の地底世界を冒険する『センター・オブ・ジ・アース』。
子供の頃に夢見た「こんな世界があったらいいな」を体感できる本作を見て、童心に帰ってみるのもいいかもしれませんよ!