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主人公は人魚だった?映画『シェイプ・オブ・ウォーター』ネタバレあらすじと結末を解説!考察と感想もあり。

あいづ

更新日:2021-9-2

<プロモーション>

1人の女性と半魚人の美しいラブストーリーを描いた映画『シェイプ・オブ・ウォーター』。

 

ギレルモ・デル・トロ監督版の「美女と野獣」とも言われる本作は、放映後、世界中で大ヒット。

 

60年代を舞台にした本作には、ロマンス要素だけではなく、現代社会に向けた”想い”が込められています。

 

今回は、その隠された想いについて考察するほか、以下についてもまとめています。

 

・あらすじ

・主人公と半魚人の正体

・タイトルの意味

・カットされたシーン

・世間の評判/感想

 

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』についての理解を深めたい方は是非読んでみてくださいね!

 

 

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映画『シェイプ・オブ・ウォーター』のあらすじと作品概要

 

 

1962年、アメリカとソビエトの冷戦時代、清掃員として政府の極秘研究所に勤めるイライザ(サリー・ホーキンス)は孤独な生活を送っていた。だが、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に極秘の実験を見てしまったことで、彼女の生活は一変する。

人間ではない不思議な生き物との人種と言葉を超えた愛。それを支える優しい隣人らの助けを借りてイライザと“彼”の愛はどこへ向かうのか……。

題名

『シェイプ・オブ・ウォーター』

(洋題:The Shape of Water)

監督

ブレイク・エドワーズ

主演

サリー・ホーキンス

マイケル・シャノン

リチャード・ジェンキンス

ダグ・ジョーンズ

マイケル・スタールバーグ

オクタヴィア・スペンサー

放映年

2017年

 

ヴェネツィア国際映画祭では、最高賞の金獅子賞を受賞。

 

その他、ゴールデングローブ賞アカデミー賞にもノミネートされています。

 

 

 

『シェイプ・オブ・ウォーター』の登場人物とキャストを紹介

 

イライザ・エスポジート(演:サリー・ホーキンス)

 

 

主人公。声を出すことができない女性清掃員。

 

サリー・ホーキンスについて

イギリス出身の役者。ウディ・アレン監督の映画『ブルージャスミン』で高い評価を受け、アカデミー賞、英国アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞にノミネート。

大ヒット作『パディントン』シリーズのブラウン夫人役でもよく知られています。

半魚人の「彼」(演:ダグ・ジョーンズ)

 

 

アマゾンで発見された半魚人。知能があり人とコミュニケーションが取れる。

 

ダグ・ジョーンズについて

普エイリアン、怪物、お化けなど…人間でない役を演じていることが多い役者さんです。有名作では『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』のシルバーサーファーを演じています。

ゼルダ・フラー(演:オクタヴィア・スペンサー)

 

 

イライザの同僚。おしゃべりで優しい性格の持ち主。

 

オクタヴィア・スペンサーについて

映画『スパイダーマン』、テレビシリーズの『CSI:科学捜査班』、『ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則』などに出演。主演より、脇役として力を発揮している役者さんです。

リチャード・ストリックランド(演:マイケル・シャノン)

 

 

政府の役人。半魚人を政府の対ソ連の切り札にしようと企んでいる。

 

マイケル・シャノンについて

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』 のゾッド将軍を演じています。警察官、軍人など役を演じていることが多い役者さんです。

 

ジャイルズ(演:リチャード・ジェンキンス)

 

 

イライザの隣人の売れない画家。ゲイであり、パイ屋の男性店員に思いを寄せている。

 

リチャード・ジェンキンスについて

1970年代半ばからテレビ・映画で活躍。恋愛ものから、シリアスな作品まで幅広く演じている役者さん。本作ではアカデミー助演男優賞にノミネートされました。

 

 

 

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』のネタバレあらすじ

 

ここからは本作のあらすじを詳しく紹介します。

『シェイプ・オブ・ウォーター』あらすじ1:繰り返しの毎日

 

 

舞台は1962年のアメリカ。アメリカとソ連は冷戦にありました。

 

主人公イライザ・エスポジートは、幼い時に声帯に傷を負い、話すことができず、いつも手話で会話をしています。

 

そんなイライザは毎日、同じことの繰り返しをして暮らしていました。

 

起床して、風呂を入れる間にゆで卵を作り、浴槽につかって自慰をします。その後は、ひめくりカレンダーをめくり、趣味のミュージカル鑑賞をしてゆっくり食事をしたあと、出勤です。

 

イライザは、「航空宇宙研究センター」で、夜勤の掃除係として働いています。

 

そこには、おしゃべりな同僚の黒人女性ゼルダ・フラーがいます。ゼルダはイライザのよき友人でした。また、イライザの隣人であるジャイルズもイライザの友人です。ジャイルズはゲイで、パイ屋で働く男性に想いを寄せています。

 

ある日、センターに巨大な水槽と共にロバート・ホフステトラー博士と、ストリックランドという軍人がやってきました。

 

イライザがいつものように清掃をしていると、負傷したストリックランドが水槽がある部屋から出てきました。そして、イライザはその生き物がいる部屋の清掃を任されることに。

 

血の海が床一面に広がる中、イライザは水槽の中にいる”モノ”を知ることになります。

 

それは、全身が深い青色の、えらと背びれを持つ半魚人でした。

 

イライザは、「彼」を一目見た瞬間、胸の中に不思議な感情が芽生えたのでした。

 

それからイライザはこっそりと彼のいる部屋に忍び込み、秘密の交流を重ねます。

 

『シェイプ・オブ・ウォーター』あらすじ2:「彼」との出会い

 

 

毎日同じことの繰り返しだったイライザの毎日が色付き出します。

 

「彼」と一緒に好物のゆで卵を食べたり、レコードで好きな曲を聴いたり、手話を教えたり、彼の前でタップダンスを披露したり。

 

一方で、ストリックランドは「彼」を政府の対ソ連の切り札にしようと企んでいました。

 

「彼」の研究を担当していたホフステトラー博士は実はソ連のスパイでしたが、「彼」とイライザの交流を知り、スパイである前に研究者である彼は研究をやめようとします。

 

しかし、視察に来ていたホイト元帥の指令により「彼」の生体解剖が決まってしまいました。

 

なんとしてでも「彼」を助けたいイライザは隣人のジャイルズを説得して彼の救出作戦を考えます。

 

その時、ジャイルズは仕事も恋愛もうまく言っておらず、せめてイライザには幸せになってほしいと、彼女を手伝うようになりました。

 

『シェイプ・オブ・ウォーター』あらすじ3:「彼」の”治す”力

 

 

作戦決行当日。研究所にある監視カメラの角度を変え、ジャイルズの車に「彼」を搬送しようと試みるイライザ。ゼルダとホフトステラ―博士も手を貸り、やっとのところで「彼」を連れ出すことに成功します。

 

翌日から犯人捜しをするストリックランドでしたが、まさか清掃員のイライザがやったとは思わず犯人捜しは手こずる一方でした。

 

何とか「彼」を家に迎え入れたイライザは、バスタブで「彼」の世話をします。イライザと「彼」との関係は一層深まり、ふたりはバスルームいっぱいに貯めた水の中で結ばれました。

 

ある日、ジャイルズがうたた寝をしている間に「彼」がジャイルズの猫を食べてしまいます。そして興奮した「彼」はジャイルズも傷つけてしまいます。

 

後に自分が悪いことをしたのだと気づいた「彼」は謝罪の想いを伝えるため、傷跡とジャイルズの頭に手を置きました。翌日、ジャイルズの傷は治り、頭からは髪の毛が生えてきています。彼には人を治癒する力があるようでした。

 

ラストシーンで何が起こった?結末をネタバレ解説

 

 

犯人を捜すストリックランドはホフステトラー博士の正体を怪しみ、ホフステトラー博士に拷問を始め、痛みに耐えきれなかった彼は、イライザの同僚ゼルダのことを話してしまいました。

そして、ストリックランドはホフステトラー博士を抹殺します。

 

ゼルダの家にやってきたストリックランドは彼女を脅し、イライザが犯人だと突き止めるとすぐにイライザの家に向かいました。ゼルダから、「ストリックランドにバレたからすぐに逃げて」と連絡を受けたイライザは彼を海へ逃がすためにジャイルズと共に橋に向かいます。

 

イライザが「彼」との最後の別れを惜しんでいる時に、ストリックランドがやってきました。

 

ストリックランドは、ジャイルズを殴り倒し、銃で「彼」とイライザを撃ちます。「彼」とイライザは共に倒れ込みましたが、彼は不思議な力によって自分とジャイルズの傷を治すと、ストリックランドの前に立ちはだかります。そして、ストリックランドの喉を切り裂きました。

 

「彼」は傷を負ったイライザを抱きかかえるとそのまま海に飛び込み、イライザに「彼」が口づけをしました。すると彼女の首の傷痕はエラへと変わり、呼吸ができるようになったイライザは息を吹き返しました。そして、二人は再びキスをかわします。

 

 

 

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』の考察6つ

 

ストーリーをおさらいしたところで、ここからは映画にあった気になるシーンについてや、製作者からのメッセージを考察していきます。

 

考察①イライザは何者? かつては人魚だった?

 

 

イライザは人魚だったと考えられる理由について説明します。

 

ラストシーンで「彼」は傷を治す力を使い、イライザの首の傷痕はエラへと変わりました。

 

そう、イライザの傷が治ってエラになったということは、彼女はもともとエラを持って生まれた生物だったという可能性が考えられます。

 

そしてもう一つ、「人魚」だったと考える理由は、この映画にはイライザの”脚”の描写がとても多いから。

 

例えば、イライザがタップダンスを踊るシーン、ブティックでイライザが赤い靴をじっと眺めるシーン、ラストシーンでイライザの片方靴が彼女の足から離れていくシーンなど、イライザは常に”脚”に惹かれ、映画はそれを美しく演出しています。

 

よって、イライザは声を失っていて、”脚”に執着心があって、彼の治癒する力でエラを取り戻したというところから、イライザは人間ではなく「人魚」だったのではないか、と推察します。

 

だからイライザと「彼」はお互いを初めて見たとき、同じ海に住む生物として惹かれあったのかもしれません。

 

考察②映画に出てくる「緑」と「赤」の意味

 

この映画の配色は、たくさんの「緑」と少しの「赤」がベースとなっています。

 

作業服、イライザが着ていた服、壁紙、タイムカード、パイ、車…は「緑」。

 

そして、ストリックランドの血、「彼」とイライザが体を重ねた後イライザが身につけたモノたち(ドレス、カチューシャ、靴)、ジャイルズが最初に描いたゼリー…は「赤」。

 

実はこの「緑」と「赤」にはメッセージが込められています。

 

緑は、「偽り」「欺瞞」といった意味があります。

 

例えば、ジャイルズがパイ屋さんの店員と話すためにいつも我慢して食べていたまずい緑のパイ、ストリックランドが体裁を気にして買った緑のキャデラック…

 

そして赤からは、「愛」「変化」「命」といったメッセージが見て取れます。

 

例えば、イライザと「彼」が出会うきっかけとなったストリックランドの血、「彼」と身体を重ねてからイライザが身に着けた赤いモノたち、ストーリーの最初にジャイルズの描いた赤いゼリー…

 

そして、「緑」と「赤」はお互いを補色します。そうすることで、よりお互いの色を華やかに見せることができるのです。

 

本作には、華美なストーリーや演出がないにもかかわらず、全体が繊細に美しく見えるのはこの配色が理由の一つなのだと思います。

 

「色にメッセージを込める」という演出は、知らず知らずのうちに私たちを映画に惹きつけるようです。

 

是非、この映画にある「緑」と「赤」に注目してみて、監督からのメッセージを感じ取ってみてください。

 

考察③イライザだけではない「声なき者たち」の存在

 

このストーリーには「声なき者たち」がたくさんいます。

 

話すことができないイライザ

アマゾンから連れてこられ実験台にされた半魚人

同僚の黒人女性ゼルダ

ゲイの隣人ジャイルズ

 

本作の時代設定(1960年代)では、彼らの境遇が明白に描かれていました。

 

アマゾンから連れてこられ実験台にされた半魚人は、違う国から連れてこられ、原住民にいいように使われる移民労働者を思わせます。

 

この登場人物を使うことで、現代にある様々な差別問題に警鐘を鳴らしているようですね。

 

そして、ホフステトラー博士。

 

彼はソ連のスパイで、アメリカが手に入れた半魚人の情報を裏でソ連に流していましたが、最終的にイライザ達の味方になりました。

 

この博士の行動には、問題の当事者でない者が正しいことに気づき、手を差し伸べるというメッセージが込められているのではないか、と私は感じました。

 

考察④猫の死が意味するものとは?

 

「彼」がイライザの家のバスタブに住みだし、イライザやジャイルズと良好な関係を築き始めた頃、「彼」はジャイルズの猫を食べてしまいました。

 

「残酷なので、カットしてほしい。」「猫が食べられる意味あった?」など、このシーンについてネットで騒がれていたので、その理由について考察します。

 

このシーンは、半魚人である「彼」を人間とは違う存在だと、私たちに認識するために用意されていたのだと推察します。

 

イライザとコミュニケーションを取る「彼」を見て、私たちは思わず「彼」を”私たち人間に近いモノ”だと思いがちです。

 

しかし、このシーンで「彼」が猫を捕食するということで、「彼」が私たちとは全く違う存在であり、そんな異端な存在である「彼」とイライザが恋に落ちたのだ、ということを改めて意識させられます。

 

そんな「彼」の正体とは一体何なのか、次の項目で考えていきましょう。

 

考察⑤半魚人の「彼」の正体とは?

 

 

映画では「彼」の正体は描かれていませんが、小説版では「彼」は”神”として描かれています。

 

小説版では、ストリックランドがアマゾンで「彼」を捕まえる前、住民に聞き込みしていました。でも、「彼」を神として崇拝している住民は、誰一人として「彼」の存在をストリックランドに教えはしませんでした。

 

また、映画で「彼」に食べられてしまった猫は、小説版では取って食べられたのではなく、”自ら望んで”「彼」に食べていただいたのだと書かれています。

 

そんなことから、本当の「彼」の正体は人間からも、動物からも崇拝される「神」のような存在なのです。

 

考察⑥映画のタイトル『シェイプ・オブ・ウォーター』の意味とは?

 

 

『シェイプ・オブ・ウォーター』とは「水の形」という意味。

 

そんな本作では水を使った演出が多く出てきます。

 

ですが、本来、水に「形」はありません。

 

そんな「水」は条件によって、音を立てて水滴を落としたり、いっぱいになってあふれたり、蒸発したり、氷となって固まったりもする。

 

どんな形にもなりうる「水」をこの映画では『愛』の象徴して描いています。

 

例えば…

 

・イライザが出勤する際に乗るバスの車窓に付着した雨の「水滴」

・イライザと「彼」が結ばれるシーンでバスルームいっぱいにためられた「水」

・ラストシーンで二人が「水」中でキスをするシーン

 

「彼」とイライザの言葉と人種を超えた「愛」が映画に出てくる沢山の形をした「水」によって、表現されています。

 

 

 

『シェイプ・オブ・ウォーター』の原作、元ネタとなった小説は?


ひとつ前の項目で、『シェイプ・オブ・ウォーター』の小説版があるとお話ししました。

 

気になる方もいると思うので、ここで詳細を説明します。

 

まず、『シェイプ・オブ・ウォーター』の原作はありません。

 

本作を制作したきっかけは、ギレルモ・デル・トロ監督が幼少期に鑑賞した映画『大アマゾンの半魚人(1954)』だそう。

 

「映画に登場する主人公の女性とモンスターが結ばれていたらどうなっただろうか…?」というデル・トロ監督の想像が『シェイプ・オブ・ウォーター』を生みだしました。

 

また、原作ではありませんが、映画『シェイプ・オブ・ウォーター』の小説版が竹書房文庫から発売されています。

 

著者は、映画と同じ監督ギレルモ・デル・トロなので、映画では語られなかったエピソードが描かれていたり、登場人物の背景が深く掘り下げられていたりと、とても充実した内容になっています。

 

映画をすでに観ていて、さらにストーリーへの理解を深めたい方や、小説版から読んでみたい、という方にもおすすめです。

 

【ガセ】『シェイプ・オブ・ウォーター』にカットされたシーンはなかった

 

 

ネットで噂になっているカットされたシーンについてですが、日本版『シェイプ・オブ・ウォーター』でカットされたシーンはありません。

 

なので、カットシーンが気になるからといって原作のDVDを買わなくても大丈夫!

 

ただ、リチャード・ストリックランド(演:マイケル・シャノン)と奥さんが愛し合うシーンでは、日本版ではストリックランドのお尻にモザイクがかかっています。

 

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』のみんなの口コミ・評判

 

 

 

 

 

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』について「美しい」「気持ち悪い」「駄作」「名作」など…さまざまな口コミがありました。

 

映画の映像美に対して、やはりあのクオリティの高い半魚人を「気持ち悪い」と思う人も多数いるようです。

 

そして、「駄作」「名作」かについて。本作はヴェネツィア国際映画祭、ゴールデングローブ賞、アカデミー賞を受賞しているので、もちろん「名作」と呼んでもよいと思います。

 

ただ、私的に「名作」とは言い切れない、引っかかる部分があるので、それについて次の項目でまとめます。

 

 

 

感想:映画『シェイプ・オブ・ウォーター』はメッセージ性が弱くて勿体ない映画だった

 

『シェイプ・オブ・ウォーター』を観てみて、「映像と音楽が美しいな」「テンポ良く進む、観やすいストーリーだな」と感じた半面、テーマが多すぎて何を一番に伝えたいのか、非常に分かりにくかったです。

 

この映画に関連するテーマは以下の通り。

 

「黒人女性」

「ゲイの画家」

「障害を持った女性」

「捕らえられた未知の生物」

「マジョリティに属する男性(ストリックランド)」

「人魚姫」

「美女と野獣」

「緑と赤」

「水の形」

 

全てが重要で、深い意味があるキーワードなのに、取り上げられていた内容が浅すぎてとっても勿体ないな、と感じました。

 

例えば、「ゲイの画家」のジャイルズはパイ屋さんの男性に恋をしたものの、差別的に振られ、仕事もうまくいかず、落ち込んでいるところをイライザに説得されてイライザの恋を応援して…おしまい。など、どうしても、マイノリティ(少数派)の問題も取り扱いつつ、「私なりの『美女と野獣』の素敵なラブストーリーを作りました。」とまとめている感じが綺麗事を並べられているように思えて好きになれませんでした。

 

イライザと半魚人の関係性が他のキャラクターたちの人生に大きな影響を与えたというようなエンドだったらもっと素敵だったのに…。と考えずにはいられません。

 

でも、だからこそ、登場人物の背景について詳細に描かれた小説版の『シェイプ・オブ・ウォーター』が監督ギレルモ・デル・トロ自身によって執筆されたのかもしれません。

 

映画には伝えたいことが入りきらないから、映画は映画らしく、映像美や音楽でオーディエンスを楽しませて、小説版では登場人物の背景をしっかり描こうといった感じで。

 

なので、映画版は「目と耳」で、小説版は「頭」を使って楽しむのが正解なのかな?と思いました。

 

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※本ページの情報は2021年9月時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サービスサイトにてご確認ください。

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執筆

あいづ

筋トレ、ダンス、散歩、猫が好き。よく言語を映画やドラマから勉強していて、最近はフランス語にハマっています。皆さんの疑問がスッと解決する記事づくりを心がけています!

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