早川アキと契約していた狐の悪魔。
勝手に消えたり、呼びかけ無視したり…肝心なときに役に立たない悪魔として読者の中でも「無能」なんて揶揄されてしまう、不憫な狐の悪魔について解説していく。
更新日:2022-8-3
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早川アキと契約していた狐の悪魔。
勝手に消えたり、呼びかけ無視したり…肝心なときに役に立たない悪魔として読者の中でも「無能」なんて揶揄されてしまう、不憫な狐の悪魔について解説していく。
早川アキの契約悪魔として登場。
契約により、力を借りるたびに体の一部を食べさせている。特に髪が好き(?)らしく、狐の悪魔(頭)と契約している人間は髪を伸ばしている。
公安に協力している悪魔の中でも人間に友好的で、早川アキ曰く「沢山の公安デビルハンターと契約している」。作中では契約者が4人登場した。
契約者がハンドサインをしながら「コン」と呼びかけると、狐の悪魔の体の一部が現れて敵に攻撃をする。
狐というと、人を化かす妖怪だったり神使だったりと、色んな神話でモチーフになっている動物なので、物理攻撃以外にもなにか能力がありそうなものだが、作中では物理攻撃以外の攻撃手段は未登場。 |
●早川アキ
狐の悪魔の頭を使っている。つまりイケメン。
サムライソードを食べさせたせいで契約破棄されている。
●荒井ヒロカズ
4課の新人デビルハンター。趣味は俳句。どこの部位を使っていたのかは不明。
●副隊長
狐の悪魔の頭を使っている。つまりイケメン。
ボムを食べさせたせいでたぶん契約破棄されている。
●中村
狐の悪魔の前足を使っている。「誰だよコイツ」
【刺客編】のおとり捜査で配置されていた公安デビルハンター。髪は短い。
初登場ではデンジの窮地を救うという活躍を見せたものの、その後サムライソードには負けるしボムとの戦闘では「この味やだ…」と言って勝手に消えてしまうし、契約も破棄される。登場はあるのに活躍はない。
狐があまり強く感じないのは、チロンヌプ(我らが狩る者)だからだろうか…?
チロンヌプ。アイヌ語で「キツネ」という意味で、「人間へ災難を伝える神獣」とされている。ハレルヤが愛用する悪魔。 https://t.co/LZ8i1qWp6V #真4F #メガテン pic.twitter.com/F3BDAWiy1O
— 『真・女神転生』シリーズ公式 (@megaten_atlus) December 26, 2015
サムライソードを狐の悪魔に食べさせると狐は「私の口にとんでもないものを入れてきたねぇ」と言う。このときは「うわ、人でも悪魔でもねぇ何だコレ」くらいの雰囲気でしたが、狐の悪魔は口の中からサムライソードに頭を切られてしまいます。
痛い目にあった狐の悪魔はその後、早川アキの呼びかけに応えることはありませんでした。
そしてレゼ編でまた狐の悪魔は悪魔人間を口に入れます。たぶんサムライソードの件がトラウマになったんでしょうか。口の中から爆破される前に、狐の悪魔はさっさと消えてしまいます。
こんな感じで狐の悪魔は食べるものを選り好みしますし、最悪の場合契約破棄(無視?)されます。
「頭を使えるのはイケメンだけ」と聞くと、なんか特別感あって頭を使える人はお得、なように聞こえますが、これって人間側にメリットってあるんでしょうか…?
仮に頭が一番強かったとしても、食べさせたものによっては戦闘中勝手に消えてしまうし、契約破棄もされる。
悪魔人間と出会う確率なんてそんなに高くないと思いますが、作中では「頭を使っているせい」で被ったデメリットのほうが目立っています。そのお陰で「お前イケメン見たいだけだろ仕事しろ」という印象が強くなっていますね。
恐らく狐の悪魔は現実の狐より、神話や伝承の狐成分が多分に含まれている悪魔でしょう。
イケメンが好きで思考がメスよりなのも、日本の狐の伝承は女狐が有名だからなのだと思います。
日本一有名な化け狐。九尾の化身と言われる伝説上の人物。性別はメス。
子に恵まれない夫婦に育てられた少女は18歳で宮中に仕え、のちに鳥羽上皇に仕える女官となり「玉藻の前」と呼ばれるようになる。
しかし陰陽師により正体がバレ、九尾の姿となり宮中から逃走。その後殺され「殺生石」という毒を発する石なる。
姫路城に隠れ住む化け狐(諸説あり)。性別は(どちらかと言えば)メス。
年に一度、運命を告げるために城主の前に現れるちょっと親切な妖怪。しかし機嫌を損ねると祟ってくる厄介な存在でもある。
(機嫌を損ねると勝手に契約を反故にする狐の悪魔と似ているかも…?)
ギリシャ神話に登場する狐の怪物。性別はメス。
テウメーッソスの狐は「誰にも捕まらない」という運命を持った怪物だったが、「狙った獲物は逃さない」という運命を持つ猟犬に追いかけられることにより、お互いの運命に矛盾が生じてしまう。
ゼウスはこの二匹が運命に逆らうことがないよう、両者を石にすることでこの矛盾を解決する。さすがゼウスきたない。
恐らく公安に生け捕りにされているだろう狐の悪魔。(言及がないので詳細な立ち位置は不明)
公安に協力的で、悪魔の中でも友好的であるのは、「玉藻の前」や「テウメーッソスの狐」の石になった伝説(敗北していること)とか、刑部姫の城バケモノ(家に棲み着く存在)としての性質が反映されているからなのでしょうか。
京都から早川アキの指導に来た公安職員の「もう狐は使わせてもらえないだろう」という発言。登場している狐が狐の悪魔本体なら、ここの表現は「もう狐は協力してくれないだろう」のほうが正確です。
地獄の悪魔も能力と本体のビジュアルが別だったので、もしかしたら狐の悪魔も本体とキツネの姿は別で、契約者を通しキツネの分身で現実に干渉する力があるのかもしれないですね。
●現実の狐要素はないのかな? 狐の悪魔に伝承の以外の要素ってないのだろうか?ビジュアルも雰囲気も、いかにも「妖狐」といった風貌なので、現実の狐の恐怖はあまり関係なさそう。 でも一応、現実のかわいいかわいいキツネちゃんにもちゃんと脅威はあるのでご紹介。 |
「エキノコックス」というのは狐を宿主とする寄生虫で、北海道では有名な寄生虫です。
狐のフンにはエキノコックスの卵が混ざっており、それに汚染された草木や動物に接触し、卵が付着した手で食事をすることで寄生されます。
加熱や手洗いで除去できる存在ですが、発見が遅れると命に関わることもあるのがこの寄生虫が原因の「エキノコックス症」です。
エキノコックスの卵は肉眼で見ることは出来ないので、野生のキツネとの接触後は入念な手洗いをしてからご飯を食べましょう。
狐の悪魔が女性的なのはなんかすごくしっくりきますよね。女狐って表現もありますし、伝説の狐はメスで有名なのが多い印象ですし。
最近読んだ中国の「捜神記」を元にした漫画でも、男を化かす狐はメスでした。お隣の国でも化け狐はメスが主流みたいですね。(原作知らないけど…)
全然関係ないけど、狐の悪魔の声がモロの君(CV.美輪明宏)で脳内再生されるのは私だけだろうか…。
火薬とファンタジーと筋肉が好き。趣味はボディメイク。ポケットに無限大な夢を詰め込んで冒険に出かけたい人生だった。アウトラインギリギリをアクロバティックに疾走したい。