ガンダム最新映画「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」とは
劇場版アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は2024年1月26日公開のアニメーション作品。
2002年に放送され現在でも根強い人気を誇る『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの約20年ぶりの完全新作ということで、当時見ていたファンやアニメファンたちの間で今話題となっています。
本作は公開から約18日で興行収入26.8億円、観客動員数163万人を突破し、ガンダムシリーズNo.1興行収入を達成。中には2回、3回と楽しんでいる方もいるのではないでしょうか?
この見出しでは、映画を見る前に知っておくと本作をより楽しめる知識を簡単に解説します。
またこの見出しではネタバレは基本しない方向で進めますが、真っ新な状態で映画を楽しみたい方は、ここで読むのを中断してもらって、鑑賞後に確認がてら読み直して貰えると助かります。
▷あらすじ
C.E.75、戦いはまだ続いていた。
独立運動、ブルーコスモスによる侵攻……
事態を沈静化するべく、ラクスを初代総裁とする
世界平和監視機構・コンパスが創設され、
キラたちはその一員として各地の戦闘に介入する。
そんな折、新興国・ファウンデーション王国から、
ブルーコスモス本拠地への合同作戦を提案される。
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□予告
「機動戦士ガンダムSEED/DESTINIY」TVシリーズのその後を描く完全新規ストーリー
本作は、2004年放送『機動戦士ガンダムSEED DESTINIY』(以後、DESTINIY)の2年後を舞台にしており、2度にわたる戦禍からの復興を目指す人々が対照的に描かれていきます。
また、同時に『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの人気キャラクターである「キラ・ヤマト」と「ラクス・クライン」にスポットを当てた作品となっています。
2人の人間ドラマを中心に物語が展開され、止め処なく行われるMS戦も迫力のシーンが連発で、まさに観るエナジードリンクといったところ。
さて、気になるのが、映画を観る前にTVシリーズを視聴しておいた方がいいのか?」ということ。
結論から言うと、「視聴していた方が確実に映画を楽しめます!」
というのも、本作ではTVシリーズを起きた出来事を元に進んでおり、中でも重要なフレーズやキーワードが多く登場します。
一応劇中でも簡単な用語解説がありますが、キャラクターのセリフの中で補完されるものが多く、あくまで過去に作品を見たことがある人向けのものとなっています。
また本作はスピーディな場面展開が続くので、「今のシーンのアレ何だっけ?」と考え込むと置いてきぼりになることも。
そのため、『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』を見たことがない方は、ぜひ下記の記事を参考にまずはTVシリーズに触れてみる事をおすすめします!
ちなみに「どうしても観たいけど、過去作を観る時間がない」と言う方は、ガンダム公式チャンネルのダイジェスト動画を観ていくとよいかもしれません。
「世界平和監視機構コンパス」と「ファウンデーション王国」
「世界平和監視機構コンパス」は、本作に登場する新たな勢力で、オーブ、プラント、大西洋連邦が組織した世界平和監視機構。
紛争地域や武力衝突に直接介入するべく、自前の戦艦やMS部隊を保持しています。
コンパス総裁を筆頭に「ラクス・クライン」、前作の主力メンバーが多数在籍しています。
一方、「ファウンデーション王国」は、プラントの援助の元にユーラシア連邦から独立した新興国。
コーディネイターの市民が多く、復興が諸外国よりも進んでいるため、コーディネイターの排斥を狙う“ブルーコスモス”と度々衝突していました。
本作では、世界平和監視機構コンパスにブルーコスモスの本拠地排除を要請したことから、物語が大きく動き始めます。
混迷の世界とデスティニープランの提唱
同シリーズでは“ナチュラルとコーディネイターの軋轢”が物語のテーマとなっています。
ナチュラル(遺伝子操作されていない人類)は、先天的に優れた肉体や頭脳を持つコーディネイター(遺伝子操作された人類)を恐れる一方で、コーディネイターは複雑な遺伝子操作をした結果、世代が進みにつれて出生率が低下していく深刻な問題があります。
そのため、どちらも完璧な人類とは呼べず、他者を恐れていることは変わりません。
また、遺伝子操作による社会体制と階級構造に関しては、前作『DESTINIY』でさらに深く切り込まれました。
いわゆる、“デスティニープラン”と呼ばれる物で、プラント最高評議会議長「ギルバート・デュランダル」によって提唱された人類救済計画。
人々の遺伝子を解析し、その結果を基に適切な職業に就かせることで個々の差別意識をなくすというものです。
一方でこのプランは、人々から選択権を奪い、社会の役割を担うために人を生み出し、人間の可能性を殺す危険性があります。
本編ではこの計画はキラたちによって否定されますが、戦乱から2年経っても争いが無くならない世界に、この計画に関する論議が再び巻き起こります。
【ネタバレ有り】新機体・改修機・新メカニックを解説
ここからは、劇場版アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場するメカニックについて解説していきます。
以降、本編のネタバレを含みますので、注意してください。
□世界平和監視機構コンパス、ターミナル
・スーパーミネルバ級強襲揚陸艦「ミレニアム」
・STTS-909「ライジングフリーダムガンダム」
・STTS-808「イモータルジャスティスガンダム」
・ZGMF-2025/F「ゲルググメナース(ルナマリア機)」
・ZGMF-2025/F「ゲルググメナース(一般機)」
・ZGMF-2027/A「ギャンシュトローム(アグネス機)」
・ZGMF-2027/A「ギャンシュトローム(ヒルダ機)」
・ZGMF/A-262B「ストライクフリーダムガンダム弐式」
・ZGMF/A-262PD-P「マイティーストライクフリーダムガンダム」
・STTS/F-400「ムラサメ改(ムウ機)」
・ORB-01「アカツキ」
・ZGMF/A-42S2「デスティニーガンダムSpecⅡ」
・ZGMF-56E2/α「フォースインパルスガンダムSpecⅡ」
・ZGMF-X191M2「インフィニットジャスティスガンダム弐式」
・ZGMF-MM07「ズゴック」
・AMGS-X18P 「キャバリアーアイフリッド」
・強襲機動特装艦「アークエンジェル」
・「エターナル」
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□スーパーミネルバ級強襲揚陸艦「ミレニアム」
ザフトが供出したコンパスの主戦力であり、ミネルバの設計思想を引き継いだスーパーミネルバ級の戦艦。主に宇宙での任務に当たることが多い。ミネルバの武装を踏襲しつつも、誘導砲塔や艦首のラムなど新たな武装も備える新造戦艦である。
□STTS-909「ライジングフリーダムガンダム」
ストライクフリーダムガンダムの運用データと、ムラサメで培った可変技術を流用してオーブが設計した機体。コクピットは全天周モニターとなっている。遠距離戦闘用の武装を多く持ち、VPS装甲を採用している。
□STTS-808「イモータルジャスティスガンダム」
インフィニットジャスティスガンダムの運用データと、オーブの可変技術を使用して設計された機体。ライジングフリーダムガンダムと共通のフレームを持つ。背中のリフターは推力が強くなり、運動性も高くなっている。
□ZGMF-2025/F「ゲルググメナース(ルナマリア機)」
ザフトが開発したコンパス専用機で、ザクウォーリアの後継機。一般機とは異なる赤いカラーリングとなる。バックパックにはミサイルとリニアガンを備え、ロングレンジのビームライフルもルナマリア機のみが持つ。終盤の戦闘ではヒルダが搭乗。
□ZGMF-2027/A「ギャンシュトローム(アグネス機)」
ザフトが開発したコンパス専用機で、グフイグナイテッドの後継機。シールドにはビームサーベルを内蔵し、武器としても使用することができる。アグネス機は、目元とシールドのピンクのカラーリングがポイント。
□ZGMF/A-262B「ストライクフリーダムガンダム弐式」
ストライクフリーダムガンダムを改修し、一部のパーツをアップデートした機体。背中にはストライクフリーダムの翼を装備し、腹部アグニ砲や両腰のレールガンなど、特徴的な武装も引き継いでいる。
□ZGMF/A-262PD-P「マイティーストライクフリーダムガンダム」
ストライクフリーダムガンダム弐式が「プラウドディフェンダー」を装備した姿。額に備えるビームはエネルギーを大量に消費するため、プラウドディフェンダーがドッキングしている時にのみ使用することができる。
□STTS/F-400「ムラサメ改(ムウ機)」
ムラサメの改良型。基本的なフレームや武装はそのままに、形状や変形機構が大幅にアップデートされている。アークエンジェルの戦力として搭載されているほか、オーブ軍でも主力機として使用されている。
□ORB-01「アカツキ」
オーブの理念を具現化した、黄金に輝く機体。装甲にはビームを跳ね返す特殊なコーティング「ヤタノカガミ」が施されており、圧倒的な防御力を誇る。
□ZGMF/A-42S2「デスティニーガンダムSpecⅡ」
デスティニーガンダムを改修した機体。動力が強化されたことでカラーリングが変化したほか、コクピットはストライクフリーダムガンダム弐式と同じ全天周モニターに換装された。VPS装甲を持つ。
□ZGMF-56E2/α「フォースインパルスガンダムSpecⅡ」
インパルスガンダムを改修した機体。バッテリーが最新型に換装され、カラーリングが大幅に変わることになった。デスティニーガンダムSpecⅡからのデュートリオンビームでの電力供給が可能。VPS装甲を持つ。
□ZGMF-X191M2「インフィニットジャスティスガンダム弐式」
インフィニットジャスティスガンダムを改修した機体。新設計のウイングは、超高速戦闘に対応することができる。コクピットはストライクフリーダムガンダム弐式と同じ全天周モニターで、VPS装甲を持つ。
□ZGMF-MM07「ズゴック」
インフィニットジャスティスガンダム弐式の姿を隠すための、仮初の姿。ミサイルやメガ粒子砲などの武装も備え、背中にはインフィニットジャスティスガンダム弐式の翼をドッキングさせることができる。
□オーブ
・MBF-02「ストライクルージュ」
・STTS/F-400「ムラサメ改」
・MBF-M1「M1アストレイ」
・AMGS-X18P「キャバリアーアイフリッド」
・イージス艦
・イズモ級「クサナギ」
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□MBF-02「ストライクルージュ」
ストライクガンダムの予備パーツとデータを使用して作られた機体。全身が赤味がかったカラーリングとなっていることが特徴で、「ルージュ」の名前の由来となっている。
□ファウンデーション
・NOG-M2D1/E「ブラックナイトスコード カルラ」
・NOG-M1A1「ブラックナイトスコード シヴァ」
・NOG-M4F1「ブラックナイトスコード ルドラ」
・ZGMF/A-1018F「ジン-F」
・ZGMF-1017Q「ジン-R」
・AMF/A-102F「ディン-F」
・AMF-101Q/4「ディン-R」
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□NOG-M2D1/E「ブラックナイトスコード カルラ」
プラントの技術を取り入れつつ、ファウンデーションで独自に開発された機体。コクピットは複座となっており、前席が操縦、後席が火器管制を担う。新世代の装甲「フェムテク装甲(FT装甲)」を採用している。
□NOG-M1A1「ブラックナイトスコード シヴァ」
格闘戦に特化した、一騎打ちのための機体。3本のビームサーベル、ヒート剣、両足にビームソードを備え、状況によって使い分けることができる。ビームマントは、防御だけでなく斬撃武器としての使用も可能。
□NOG-M4F1「ブラックナイトスコード ルドラ」
ブラックナイトスコードの主力機体。オーソドックスな武器を持ち、火力を補うために無人機のジンまたはディンを随伴させる。オレンジのカラーリングとなっており、「ガーネット」の名を持つ。
□ZGMF/A-1018F「ジン-F」
ザフトから型落ちした機体を安く買い、カラーリングを変更した機体。武装はザフトのものと変わらず、大火力でブラックナイトスコードをサポートする。「F」は「ファウンデーション」の頭文字を意味する。
□ZGMF-1017Q「ジン-R」
ザフトで使用していたジンを、無人機仕様として頭部と胸部を改修した機体。ルドラが火力を補うためにそれぞれ3機の「ジン-R」または「ディン-R」を随伴する。「R」は「リモート」の頭文字を意味する。
□AMF/A-102F「ディン-F」
プラントから型落ちした機体を安く買い、カラーリングを変更した機体。ファウンデーションの一般兵士が搭乗し、ブラックナイトスコードのサポートを行う。「F」は「ファウンデーション」の頭文字を意味する。
□AMF-101Q/4「ディン-R」
ザフトで使用していたディンを、無人機仕様として頭部と胸部を改修した機体。武装はザフトのものと変わりないが、場合によりジンの武装も使用する。「R」は「リモート」の頭文字を意味する。
□ザフト
・ZGMF-1000「ザクウォーリア」
・ZGMF-1001/M「ブレイズザクファントム」
・ZGMA-1027M「 デュエルブリッツガンダム」
・ZGMF-103HD 「ライトニングバスターガンダム」
・TFA-2「ザウート」
・ナスカ級高速戦闘艦
・ローラシア級MS搭載艦
etc
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□ZGMA-1027M「 デュエルブリッツガンダム」
デュエルガンダムを秘密裏に改修し、核動力に換装した機体。コクピットはザクウォーリアと同じものに換装されている。従来のデュエルガンダムの武装に加えて、ブリッツガンダムを彷彿とさせる武装も持つ。
□ZGMF-103HD 「ライトニングバスターガンダム」
バスターガンダムを秘密裏に改修し、核動力に換装した機体。コクピットはザクウォーリアと同じものに換装されている。バスターと同じく、ミサイル、ビームキャノン、ビームガンと、遠距離の武装が充実している。
□地球連合、ユーラシア連邦、ブルーコスモス
・GAT-04「ウィンダム」
・GAT-01A1「ダガー」
・GFAS-X1「デストロイガンダム」
・ドレイク級宇宙護衛艦
・アガメムノン級宇宙母艦
etc
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□GAT-04「ウィンダム」
地球軍の新量産型GATシリーズ。ダガーLの後継機であり、ジェットストライカー等に共用性が見られ、高い汎用性が確保されている。多くの前線において、ダガーLに変わり入れ替え配備が進んでいる。
□GAT-01A1「ダガー」
通称105ダガー。前大戦末期に生産されたMSで、本来はこちらが主力機になるはずであったが、戦時省力型のストライクダガーが主力量産機となった。105ダガーの最大の特徴はストライカーパックを装備できる事である。
□GFAS-X1「デストロイガンダム」
地球連合軍が作り出した巨大可変MS、全身に様々な火器を配し、陽電子リフレクターをも備えた魁偉は単機で一つの都市をやすやすと壊滅させられる威力を持っている。もはや戦術を超えた戦略レベルの「殺戮(ジェノサイド)マシン」と言える。MA形態から、MSへと変形する事ができる、その全長はゆうに通常のMSの2倍を超えている。
新キャラクターや本編に登場した主要なキャラクターを解説
ここでは、各種勢力ごとに登場キャラクターを紹介。
□世界平和監視機構コンパス、ターミナル
・「キラ・ヤマト」(CV 保志総一朗)
・「ラクス・クライン」(CV 田中理恵)
・「アスラン・ザラ」(CV 石田彰)
・「シン・アスカ」(CV 鈴村健一)
・「ルナマリア・ホーク」(CV 坂本真綾)
・「メイリン・ホーク」(CV 折笠富美子)
・「マリュー・ラミアス」(CV 三石琴乃)
・「ムウ・ラ・フラガ」(CV 子安武人)
・「アグネス・ギーベンラート」(CV 桑島法子)
・「ヒルダ・ハーケン」(CV 根谷美智子)
・「マーズ・シメオン」(CV 諏訪部順一)
・「ヘルベルト・フォン・ラインハルト」(CV 楠 大典)
・「アレクセイ・コノエ」(CV 大塚芳忠)
・「アーサー・トライン」(CV 高橋広樹)
・「アルバート・ハインライン」(CV 福山 潤)
・「アビー・ウインザー」(CV 戸松 遥)
・「アーノルド・ノイマン」(CV 千葉一伸)
・「ダリダ・ローラハ・チャンドラⅡ世」(CV 鳥海勝美)
・「リオ・マオ」(CV 鎌倉有那)
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□「キラ・ヤマト」(CV 保志総一朗)
戦争に巻き込まれ、地球連合軍として戦ったが、ラクスとともに戦争を終わらせるための独立勢力となる。デスティニープランを否定してデュランダルを討ったが、依然として混乱が続く世界のために、コンパスの一員として奔走する。
TVシリーズの頃と変わらず、守りたいもの守るために尽力する人物。それでも世界が変わらないことに自身の力不足を感じており、それを誰かに相談できない弱さを持っていました。
パイロットとしての腕前はやはり超一流なものの、躁状態気味な精神が戦場を蝕んでいくようになります。
アスランの修正やラクスとの再会を経て、思いは強く固くなっていきます。
□「ラクス・クライン」(CV 田中理恵)
最高評議会議長であったシーゲル・クラインの娘にしてプラントのアイドルだったが、キラとの出会いを契機に独立勢力を形成し、戦争を止めようと動く。デスティニープランを否定し、それに代わる新たな秩序を模索するために、現在はコンパス総裁として活動する。
本作のヒロイン。
コンパス総裁として情勢不安解消に動き出します。
本編ではキラとの関係もよりクローズアップされると同時に彼女の出自に関してもメスが入りました。
そのことに対して苦悩する彼女ですが、人の世を作るのは「運命」ではなく「愛」であると、決意を固くしていきます。
□「アスラン・ザラ」(CV 石田彰)
ザフトの軍人として幼なじみのキラと敵対するが、憎み合うことの虚しさを知り、共闘の道を選ぶ。現在はオーブ軍に所属し、ターミナルに出向。
本編では、自分の思いや行動と結果が一致せず精神を病んでいるキラと正面から向き合い、彼の再起を手助けしました。
TVシリーズで恋人となったカガリとは上手く行っているようで、宇宙とオーブ、離れた場所でも思いは通じているようでした。
□「シン・アスカ」(CV 鈴村健一)
オーブ侵攻の際、家族を亡くし、ザフトに入隊。デュランダルに利用され、キラたちと敵対するが、戦後、和解。コンパスに入り、ともに戦いのない世界を目指そうとする。
TVシリーズのいざこざは解消しているようで、キラのことを隊長呼びし良いところを見せようと張り切っている少し可愛らしいところも。
一方で、ルナには大人の対応が少しかけている模様。
前作で失ったデスティニーガンダムの代わりに専用機の「イモータル・ジャスティスガンダム」に搭乗し、キラを援護。パイロットの技量は少しも落ちていません。
□「ルナマリア・ホーク」(CV 坂本真綾)
シンと同期のザフトパイロットで、彼とともに戦ったが、その後コンパスに加わる。しっかり者で強気な性格。
TVシリーズより少し大人になっており、シンにちょっかいをかけるアグネスを上手くあしらう一面も。
また、パイロットとしては、高速で移動する核ミサイルの狙撃に成功するなど、苦手だった?射撃の腕も成長しています。
□「アグネス・ギーベンラート」(CV 桑島法子)
シンたちと同期のザフトパイロット。「月光のワルキューレ」と称される。
本作からの新キャラクターで、シンやルナとはザフト士官学校の同級生。
パイロットの腕前は高く、新型MS「ギャンシュトローム」に搭乗し、格闘戦を得意とします。
□「メイリン・ホーク」(CV 折笠富美子)
ルナマリアの妹。現在はターミナルで優れた情報処理能力を生かし活動する。
TVシリーズでは、ミネルバのCIC担当として活躍していましたが、本作ではターミナルでアスランの手助けを行います。
□「マリュー・ラミアス」(CV 三石琴乃)
アークエンジェル艦長。大西洋連邦に所属していたが、軍に疑問を抱き、離脱しキラたちと共に戦う。ムウとはパートナー。
地球軍の頃からの付き合いであるムウは、勿論こと、ノイマンやチャンドラといったクールーを統率しています。
本作ではミネルバの同型艦に。
□「ムウ・ラ・フラガ」(CV 子安武人)
「エンデュミオンの鷹」と呼ばれた名パイロット。キラたちの兄貴的存在。
アークエンジェルMS隊の隊長で、ムラサメ改に搭乗し、直掩隊としてアークエンジェルを支えています。
□「ヒルダ・ハーケン」(CV 根谷美智子)
MS小隊のリーダー。ラクスを敬愛している。
□「マーズ・シメオン」(CV 諏訪部順一)
歴戦のMSパイロットで、ハーケン隊の一人。ヒルダのことは「姐さん」と呼ぶ。
□「ヘルベルト・フォン・ラインハルト」(CV 楠 大典)
歴戦のMSパイロットで、ハーケン隊の一人。顔は厳ついが、朴直な人柄。
□「アレクセイ・コノエ」(CV 大塚芳忠)
新造戦艦ミレニアム艦長。コンパスには志願して参加。飄々とした印象だが中々の切れ者。
□「アルバート・ハインライン」(CV 福山 潤)
極めて優秀な、新造戦艦ミレニアムの技術全般の責任者。
コノエ艦長と同じく本作からの新キャラクター。
キラと同じく技術肌の人気で、独特の早口口調やそのCVから某アニメの王子を彷彿とさせます。
□「アーサー・トライン」(CV 高橋広樹)
ミレニアム副長。以前はミネルバの副長だった。いささか頼りない。
□「アビー・ウインザー」(CV 戸松 遥)
ミレニアムのMS管制を担当する。
□「アーノルド・ノイマン」(CV 千葉一伸)
アークエンジェル操舵士。
巧みな操舵でいくつもの危機を救い、アークエンジェルを不沈艦と言わしめた影の功労者。
本作でもそのスキルは健在で、ミレニアムも操舵する。
□「ダリダ・ローラハ・チャンドラⅡ世」(CV 鳥海勝美)
アークエンジェルオペレーター。
□「リオ・マオ」(CV 鎌倉有那)
ラクスの秘書官。
□オーブ
・「カガリ・ユラ・アスハ」(CV 森なな子)
・「トーヤ・マシマ」(CV 佐倉綾音)
・「エリカ・シモンズ」(CV 柳沢三千代)
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□「カガリ・ユラ・アスハ」(CV 森なな子)
https://twitter.com/SEED_HDRP/status/1729696690733813975?s=20
オーブ代表首長。ナチュラルだがキラとは双子。敵同士として出会ったアスランとはやがて理解を深め、ともに歩もうと望んだが、オーブを守るために国に留まる道を選ぶ。現在はコンパスに協力し、キラ、ラクスらを支援。
□「トーヤ・マシマ」(CV 佐倉綾音)
カガリの秘書。ゆくゆくはオーブの首長を任せられるよう、カガリが教育中。利発な少年。
□「エリカ・シモンズ」(CV 柳沢三千代)
オーブ、モルゲンレーテ社の技術者。モビルスーツ開発に従事。
オノゴロ島地下で秘密裏に「ストライクフリーダムガンダム」「デスティニーガンダム」「インパルスガンダム」の改修を行なっていました。
□ファウンデーション
・「アウラ・マハ・ハイバル」(CV 田村ゆかり)
・「オルフェ・ラム・タオ」(CV 下野 紘)
・「シュラ・サーペンタイン」(CV 中村悠一)
・「イングリット・トラドール」(CV 上坂すみれ)
・「リデラード・トラドール」(CV 福圓美里)
・「ダニエル・ハルパー」(CV 松岡禎丞)
・「リュー・シェンチアン」(CV 利根健太朗)
・「グリフィン・アルバレスト」(CV 森崎ウィン)
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□「アウラ・マハ・ハイバル」(CV 田村ゆかり)
ファウンデーション女王。幼年の見た目に反し非常に聡明で大人びた言動を見せる。
コーディネイターを超える種「アコード」の開発者で、デスティニープランの再興を担う人物。
研究者としては優秀な一方で、統治者としてはそこまで優れている描写はなく、宰相のオルフェに一任しています。
□「オルフェ・ラム・タオ」(CV 下野 紘)
ファウンデーション宰相。アウラに強い忠誠心を抱いている。
女王に使えるブラックナイツの1人で、国の宰相を務める人物。紳士的な性格の持ち主で、共同戦線に参加したコンパス一行を丁寧にもてなしています。
ラクスとは同じ種ということで、テレパシーのような共感覚があり、言葉を交わさずともコミュニケーションが可能です。
また、武官としても優れており、戦争時に旗艦から全軍の指示を取る他に、自身もMSで出撃します。
□「シュラ・サーペンタイン」(CV 中村悠一)
ファウンデーション国防長官。また、近衛師団長としてアウラ女王の親衛隊、ブラックナイトスコードの隊長を務める。
ブラックナイツの隊長ということで、剣捌きやパイロットの腕前は一流。
また、アコードとして読心術を秘めており、相手の動きを予想しながら動く独特な立ち回りがキラやシンを追い詰めました。
□「イングリット・トラドール」(CV 上坂すみれ)
ファウンデーション国務秘書官として、オルフェを行政面でサポートする。リデラードとは姉妹の関係にある。
オルフェに秘めた恋心があったり、自国民に向けて核ミサイルを放った際に罪悪感に浸ったり、他のアコードたちとは違った反応を見せました。
遺伝子情報を元に定められた役割を担うといった“デスティニープラン”の体現者であるアコードから、彼女が生まれてしまったのはある意味キラやラクスたちよりも遥かに、プランへの反証になるのかもしれませんね。
□「リデラード・トラドール」(CV 福圓美里)
ブラックナイトスコード隊員。直感的で衝動的な性格で自分の強さを誇る。
イングリットの妹であるが、性格は異なり好戦的な性格の持ち主。
□「ダニエル・ハルパー」(CV 松岡禎丞)
ブラックナイトスコード隊員。やる気がなさそうだが、いざとなると残忍。
マスクの下の素顔が不明な人物。グリフィン達との分身連携攻撃を得意とします。
□「リュー・シェンチアン」(CV 利根健太朗)
ブラックナイトスコード隊員。礼儀正しい物腰だが他者を小馬鹿にしているように見える
コンパス部隊のムウを撃破した人物。
□「グリフィン・アルバレスト」(CV 森崎ウィン)
ブラックナイトスコード隊員。一見、向こう見ずな性格に見えるが能力は高い。
アコードの能力を用いてキラを洗脳し、戦火を拡大させるように仕向けた人物。
そのため、上の3人よりかは印象的な男。
□ザフト
・「イザーク・ジュール」(CV 関智一)
・「ディアッカ・エルスマン」(CV 笹沼 晃)
・「ワルター・ド・ラメント」(CV 藤 真秀)
・「ハリ・ジャガンナート」(CV 江頭宏哉)
・「ギルバート・デュランダル」(CV 池田秀一)
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□「イザーク・ジュール」(CV 関智一)
アスランと同期のザフトパイロットでライバル。現在はプラント参謀本部の情報将校。
本作では前線のパイロットというよりは、情報部の将校として内勤が多い模様。
ファウンデーション王国のアコード宣言に乗じたプラント内部でのクーデターでは、議長の安全確保に尽力し、かつての乗機の改修型「デュエルブリッツガンダム」を駆り、反乱部隊の鎮圧に乗り出しました。
□「ディアッカ・エルスマン」(CV 笹沼 晃)
アスランと同期のザフトパイロット。イザークとは相棒的関係。
前作と同じくイザークの副官として登場。
イザーク同様に「ライトニングバスターガンダム」に搭乗し、反乱部隊鎮圧に尽力。
□「ワルター・ド・ラメント」(CV 藤 真秀)
プラント最高評議会議長。中立の立場を取る。
殉職したギルバート・デュランダル前議長に変わる新議長。
ちなみに彼がコンパス総裁ラクスと邂逅する場面では、ある意味本作最大の謎“宇宙クジラ”のレプリカが登場しました。
□「ハリ・ジャガンナート」(CV 江頭宏哉)
プラント国防委員長。急進派。
ファンデーション王国と内通しており、動乱に乗じてザフト内部でクーデターを起こします。
□「ギルバート・デュランダル」(CV 池田秀一)
元プラント最高評議会議長で、デスティニープラン提唱者。
前作のいわゆるラスボス。回想シーンで新たなエピソードが登場することはありませんでしたが、アコード開発に協力していたことが言及されました。
本作の冒頭は、彼の前作のセリフから始まります。
□地球連合、ユーラシア連邦、ブルーコスモス
・「フォスター」(CV 日野由利加)
・「ミケール大佐」
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□「フォスター」(CV 日野由利加)
大西洋連邦をまとめる大統領。コンパスに加盟している。
□「ミケール大佐」
地球連合軍大佐。ブルーコスモスの残存兵力を率いる。
地球連合・プラント間の戦争終戦後も、地球にあるプラント領地に攻撃をする人物。またその際に兵の犠牲を厭わない捨て身の作戦を取っており、コンパスなどから追われています。
劇中に登場したファンサービスや初見じゃ分かりにくいシーン、気になる点を一挙解説!
この見出しでは、映画に登場した小ネタやファンサービス、初見じゃ気づきにくいシーンを解説していきます。
こちらも、ネタバレを含みますので、ご注意ください。
コーディネイターの新たな進化「アコード」
「アコード」は、先述のデスティニープランを管理して人々を導く新人類で、コーディネイターを超える存在。
ファウンデーション王国女王の「アウラ・マハ・ハイバル」がコロニーメンデルで開発に関わり、ラクス・クラインの母親やデュランダルも研究に携わっていました。
才能を引き出すための遺伝子配列を操作するコーディネイターに対して、遺伝子そのものを直接改造する事でコーディネイターを超えるように造られています。
アコードは、肉体強化による優れた身体能力は勿論のこと、テレパシーの様な感応能力を持っていたり、読心術を持っていたり、相手を一時的に洗脳状態に陥れたりと、精神面での強化も施されているのが特徴。
劇中では、メンタルを追い込まれているキラを洗脳したり、ラクスとテレパシーによる言葉以外のコミュニケーションを取ったり、アスランの戦闘時の動きを読んだりと、コーディネイターやナチュラルには対処が難しい行動を取りキラ達を追い詰めました。
ちなみにデスティニープランは機械による完全自律のもと管理されるものなので、アコードによる管理は、プラン提唱者「ギルバート・デュランダル」にも予想外の出来事であったかもしれません。
種割れ演出がパワーアップ
SEEDシリーズの舞台装置と言うべき、“SEEDの発現(通称種割れ)”。
「優れた種への進化の要素であることを運命付けられた因子」であり、ナチュラルやコーディネイターに関わりなく人間が持つ進化の可能性というべきもので、戦闘中に危機に陥った際に窮地を打開すべく勝手に発現するといった印象が強いですよね。
本作では演出に若干の変更が入り、それまでの植物の種子が割れる演出に加えて、背景にDNA二重螺旋が描かれてました。
劇場版アニメということで、作画には全体的に気合いが入っていますが、こういったブラッシュアップもされているのがファンとしては嬉しいですね。
また遺伝子を感じる演出となったことで、今作で初登場のアコードに対する対比となっているのもかも知れませんね。
カガリの声優が「進藤尚美さん」から「森なな子さん」に変更
映画が公開される前から、話題となっていたカガリ役の声優交代。
TVシリーズでは「進藤尚美さん」でしたが、本作では「森なな子さん」にバトンが渡されました。
公式から声優交代の詳しい理由は語られていませんが、TVシリーズと変わらず、“実直で不器用なカガリ”というキャラクターを見事に演じられていました。
ちなみに森さんの好きなセリフ「物事には裏と表があるんだ」というセリフ。確かに劇中での彼女の成長と変化が感じられますね。
サイ、ミリアリア、シホなどTVシリーズのサブキャラクターたちの登場シーン
先ほど、主要な登場人物を紹介しましたが、ここではサブキャラクターたちの登場シーンを紹介。
「ミリアリア」や「ステラ」のように映像に加えてセリフもあるキャラクターも入れば、「トダカ」のようにセリフでのみ言及されるキャラクターも登場しました。
みなさんのお気に入りのキャラクターや懐かしいキャラクターは登場しましたか?
□登場したサブキャラクター
・「サイ・アーガイル」(政府要人としてカガリと共に行動する)
・「ミリアリア・ハウ」((政府要人としてカガリと共に行動する)
・「カズイ・バスカーク(避難するオーブ市民として)
・「コジロー・マードック」(大破するアークエンジェルにて)
・「レドニル・キサカ」(ラクス救出隊の1人)
・「アンドリュー・バルトフェルド」(プラントにてクーデター鎮圧を図る)
・「アマギ」(最終決戦にてクサナギの艦長)
・「エザリア・ジュール」(エターナルにて)
・「シホ・ハーネンフース」(イザークの部下)
・「ミーア・キャンベル」(ファウンデーション王国の市街スクリーンにて)
・「ステラ・ルーシュ」(回想、シンの心の闇のシーン)
・「ラウ・ル・クルーゼ」(回想)
・「レイ・ザ・バレル」(回想)
・「タリア・グラディス」(回想)
・「ギルバート・デュランダル」(回想)
・「ナタル・バジルール」(回想)
・「フレイ・アルスター」(回想)
・「トール・ケーニヒ」(回想)
・「ニコル・アマルフィ」(回想)
・トダカ(オーブ指揮官のセリフにて)
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新キャラクター「アグネス」は略奪系女子⁉︎
本作のキービジュアルが披露されると、新規キャラクターということで公開前から話題となった“月光のワルキューレ”こと「アグネス・ギーベンラート」。
シンたちとは士官学校時代からの同級生のようで面識があるものの、仲が良いというよりは少し確執がある模様。
「キラから信頼されていないのか」と悩むシンを“フリーダムキラー”と煽ったり、そんなシンと付き合うルナには“妥協した関係”と揶揄したり、本編でもそのきらいがありましたね。
また、上昇志向の強い彼女は、士官学校時代に他人の彼氏にちょっかいをかけたり、キラを口説いたり、シュラの誘いに乗りコンパスを離反したり、能力の高い男性を求めていました。
このことから、巷では「略奪系女子」といった呼ばれ方もしているようです。
劇中終盤でルナと対決した際にはシンに対する思いや心境を吐露しており、彼女らしい強がりも見え、最終的には可愛げのあるキャラクターとして描かれていました。
本編を見て癖になった方は、劇場入場者特典ではありますが、小説『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM 月光のワルキューレ』で過去のエピソードが描かれていますので、ぜひ追っていてみてください。
ちなみにキラを後ろから撃った後、シュラの誘いに応じてコンパスを離反するシーンは『逆襲のシャア』に登場するシーンのオマージュですね。
主要なキャラクターのMS乗り換え先
メインキャラクターの乗り換え先は以下の通り。
パイロット
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搭乗MS
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キラ・ヤマト
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ライジングフリーダムガンダム、ズゴック(一時的)、ストライクフリーダムガンダム弐式、マイティーストライクフリーダムガンダム
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シン・アスカ
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イモータルジャスティスガンダム、デスティニーガンダムSpecⅡ
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アスラン・ザラ
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ズゴック、ストライクフリーダムガンダム弐式(一時的)、インフィニットジャスティスガンダム弐式
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ルナマリア・ホーク
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ゲルググメナース、インパルスガンダムSpecⅡ
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ムウ・ラ・フラガ
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ムラサメ改、アカツキ
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□キラ・ヤマト
公開前のPVでライジングフリーダムが被弾するシーンがあり、乗り換え先があるのではないかと注目されていました。
大方の予想通り、『DESTINIY』での乗機ストライクフリーダムが登場しましたが、それだけではなく併せて改修型の「マイティーストライクフリーダムガンダム」も登場し、ファンを驚かせました。
序盤でライジングフリーダムの支援機として紹介された「プラウドディフェンダー」を装備しており、精神感応でコントロールするナノ粒子、高電圧の雷を無数に放つ兵装ウィングに加えて、額部分には一撃で小惑星すら破壊する程の強大な威力を持つビーム兵器が搭載されています。
プラウドディフェンダーのドッキングシーンや収束重核子ビーム砲ディスラプターの発射シーケンスなど、演出的にはキラとラクスの披露宴のように感じた人も多いはず。
□シン・アスカ
乗り換え後の機体は、『DSTINIY』で乗機だった「デスティニーガンダムSpecⅡ」。
細部ですが機体にグレーのラインが追加されており、レジェンドガンダムを彷彿とさせる箇所もありました。
印象的なシーンとしては、やはり分身をより攻撃に転用していたところ。
元のデスティニーは、背中のウィングに搭載されたヴォワチュール・リュミエールとミラージュ・コロイドを利用した「光の翼」を使った高速移動と軌道上に残る残像が象徴の期待でしたが、改修型であるSpecⅡでは、残像ではなく機体の分身を発生させることで、より相手への幻惑効果を高めていました。
□アスラン・ザラ
キラに次いで乗り換えが多かったアスラン。
アスランの搭乗機体は、肉弾戦が得意ということもあり、キラに比べて格闘戦用の兵装が多くなされていることが多いですよね。
本作でも例に漏れず、ズゴックのクローを使った格闘戦やインフィニットジャスティスガンダム弐式のフィニッシュブローなど、相手は勿論、視聴者の意表をつくギミックが施されていました。
マイティーストライクフリーダムとは違ってそこまで超兵器は積んでいませんが、アスランの持つ戦闘力を存分に発揮する機体構成となっていましたね。
□ルナマリア・ホーク
ミレニアムのMS部隊の一員として、コンパスに配備された一般的なMS「ゲルググメナース」に搭乗。
直掩機としてミレニアムの防衛に当たり、核ミサイルを迎撃するといった功績を上げました。
宇宙には上がってからは、前作までの搭乗機の改修機「インパルスガンダムSpecⅡ」に搭乗し、フォース・ソード・ブラスト各シルエットを使いこなし作戦に当たりました。
細かい点ですが、前作までと各シルエットのカラーリングが変わっており、例えばソードシルエットはホワイト部分からレッドの部分に変わっており、より攻撃的なニュアンスを醸し出していますね。
ちなみに本シリーズのガンダムに搭載されているフェイズシフト装甲は、装甲に電気を流し硬化させる仕組みですが、その際流す電力の高さによってカラーリングが決まります。
赤色は高電圧を掛けているため、防御性が高く、格闘戦に特化したソードシルエットが赤色を基調としているのもそのためなのです。
□ムウ・ラ・フラガ
アークエンジェル所属のMS部隊隊長としてムラサメ改に搭乗。
ブルーコスモス本拠地への合同作戦で、ブラックナイツ達の奇襲にあったアークエンジェルの救援に向かうも、ブラックナイトスコードに敗れ機体は大破してしまいます。
その後、決戦時には『DESTINIY』での乗機アカツキに搭乗しました。前作とは違いシラヌイ・オオワシといったバックパックは登場しなかったものの、新たに「大型実弾砲」を搭載した特殊なバックパックを担ぎ、レクイエム撃破に一役買いました。
また、ムウ・ラ・フラガのお馴染みのセリフ「不可能を可能に…」シリーズの新たな語録も飛び出し、ファンを喜ばせた…とか?
作戦バジルールとは
「作戦バジルール」とは、終盤の宇宙での決戦シーンにて登場したミレニアムのマリュー艦長が行った戦術。
簡単に解説すると、通常の艦砲射撃と共に事前に指定ポイントにミサイルを設置しておき、正面から飛んでくる艦砲射撃を逃れた敵に死角からミサイルを浴びせる攻撃です。
これはその名の通り、『SEED』第41話「立ちはだかるもの」に登場した戦術です。
このエピソードは、アラスカでの戦闘を契機に地球連合軍を離反したアークエンジェル一行の追撃作戦が描かれた訳ですが、その追撃作戦の指揮をとったのが、かつてマリューの副官としてアークエンジェルを支えた「ナタル・バジルール少佐」でした。
「やはり、アスラン・ザラが最強か?」「おっさんじゃない」「君らが弱いから」「飛んだヒーローだな」、ファンサービス的なセリフ
「やはり、アスラン・ザラが最強か?」
このセリフは物語中盤にファウンデーション王国を訪れたキラたち一行が、ブラックナイツの手荒い歓迎(剣の手合わせ)を受けた際に「シュラ」から言われたセリフ。
このシーンでは、シンの剣の腕前やそもそも戦おうとしないキラに対して当てつけに聞こえますよね?
実はそれだけではなく、視聴者に向けたファンサービス的なセリフでもあるんです。
というのも、バトルアニメ、ことガンダムシリーズにおいては、“作中の最強キャラ(MS)”がかなりの話題となります。
そして、良くSEEDファンの間で言われているのが、「種割れしたアスランは最強」という説です。
『DESTINY』で、キラやシンに敗れたことがあるアスランですが、いずれも通常時。種割れしている時は負けていません。
つまり、「やはり、アスラン・ザラが最強か?」という発言は、流石に最強議論の答えとはいかないものの、“認知はしているよ”というメッセージかもしれませんね。
「おっさんじゃない」
こちらは、終盤の決戦時にムウがシンに「おっさん」と呼ばれて、答えるシーンでのセリフ。元ネタは『SEED』第44話で協力関係となったムウと「ディアッカ」の間で生まれたやりとりです。
「君らが弱いから」
こちらは、自身の力や思いを否定された挙句、ラクスまで連れて行かれてしまい自暴自棄となったキラのぼやき。
視聴者的には“お前が強すぎるだけだろ”とツッコミを入れたくなるセリフですが、こちらも元ネタがあります。
これは『SEED』第17話、地球に降下後も必要にザフトから狙われるアークエンジェル、そしてその船や仲間を守るために極限状態にまで追い込まれた頃のキラの「やめてよね…本気でケンカしたら、サイが僕に敵うはずないだろ…』というセリフ。
当時、キラの心境を理解できたのはフレイ・アレスターのみで、また彼女もキラに依存していました。
セリフに登場するサイは、フレイの元彼であり、未練がましく彼女に付き纏うことからキラに折檻されてしまいました。
「とんだヒーローだな」
こちらは上の「君らが弱いから」というセリフが出た際に、キラを修正したアスランから向けられた言葉。
1人で抱え込むキラのある種、傲慢さを揶揄したセリフとなっています。
こちらは、『DESTINY』第16話で命令違反を行なったシンに対するアスランの「戦争はヒーローごっこじゃない」というセリフ。
現地民が敵兵に殺害されるのを目撃し、隊長であるアスランの命令を無視して破壊活動を行なったシンに対してアスランの鉄拳とともに放たれました。
このシーンではどちらの言い分もそこまで間違っていないのですが、アスランが口下手なのに加えて、過去の行動に些か問題があったため、アスランにはブームメランなのではないかと言われています。
そのため、ファンの間では迷台詞となっていることも。
赤いズゴックと登場シーン
フゥンデーション王国の裏切りによって窮地に陥ったキラを助けるべく、水面下より現れた赤いズゴック。
乗っていたのはターミナル所属となり、諜報活動中のアスランでした。
また登場する際に暗転とスローの演出がありましたが、これは『機動戦士ガンダム』の第29話でシャアが赤いズゴックで登場したシーンのオマージュとなっています。
『DESTINIY』でのグフイグナイテッドの登場シーンなど、過去作のオマージュがある作品ですが、ストレートな演出に心を打たれた人もいるのではないでしょうか?
そして、このシーンでかかるBGM「援軍」にも注目です。
またズゴックや後に登場するストライクルージュ、ストライクフリーダムなどのSFSとなった「キャバリアーアイフリッド」
は、1987年に放送された『機甲戦記ドラグナー』に登場する支援メカ「キャバリアー0」のセルフオマージュ。
原典とは違い砲撃戦仕様とはなっていませんが、ミラージュコロイド技術を採用しており、隠密活動が可能となっています。
そして、最終決戦では、ズゴックから『DESTINIY』でアスランの搭乗機を改修した「インフィニットジャスティスガンダム弐式」が登場します。
この際の機体を自爆する演出が入りますが、勿論これもセルフオマージュ。アスランは『SEED』でイージス、ジャスティスと乗機を全て自爆させており、ある種持ちネタだったのかも知れませんね。
ちなみに映画公開前のPVで神妙な顔つきをしていると話題となったアスランのカットはズゴック初登場のシーンでした。
映画「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の気になるシーンのまとめ
映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に関する情報をお伝えしてきました。
観客動員数160万人、興行収入25億超えと本作はまだまだの人気は衰え知らず。
これから2回目・3回目を観にいく方は、今回紹介した情報を覚えていくと、また違った楽しみ方ができるかも知れません。
また、本作を観て過去のTVシリーズや他のガンダムを観たくなった人もいると思います。
エンタミートでは、ガンダムに関する以下のような記事がありますので、ぜひこちらもご覧になってください。