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ミュージカル映画『ウエスト・サイド・ストーリー』を3倍楽しめるあらすじ解説!

クマミ

更新日:2024-8-8

ウエストサイドストーリーあらすじ記事サムネイル

<プロモーション>

2022年に公開された映画『ウエスト・サイド・ストーリー』

1961年に製作され、今もなお愛されるミュージカル映画の金字塔『ウエスト・サイド物語』をあのスティーヴン・スピルバーグがリメイクした作品として話題を呼びました。

 

本記事ではそんな『ウエスト・サイド・ストーリー』のあらすじを徹底解説!

オリジナルとの違いや、作中舞台となった60年代の時代背景なども交えて、本作の魅力に迫っていきます。

 

『ウエスト・サイド・ストーリー』を見たことのある方も、これから見ようと気になっている方も、解像度を上げて作品をもっと楽しんでいきましょう!

 

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サービス名

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配信状況

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600円

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550円

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618円

課金レンタル(220円)

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890円~2,290円

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伝説的ミュージカル作品をスピルバーグがリメイク!『ウエスト・サイド・ストーリー』の作品概要

『ウエスト・サイド・ストーリー』の作品概要について、見ていきましょう。

 

映画『ウエスト・サイド・ストーリー』作品概要

監督

スティーヴン・スピルバーグ

脚本

トニー・クシュナー

原作

アーサー・ローレンツ

製作

スティーヴン・スピルバーグ

ケヴィン・マックコラム

クリスティ・マコスコ・クリーガー

製作総指揮

リタ・モレノ

キャスト

アンセル・エルゴート

レイチェル・ゼグラー

アリアナ・デボーズ

デビィット・アルヴァレス

ジョシュ・アンドレ・リベラ

コリー・ストール

リタ・モレノ

マイク・ファイスト

音楽

レナード・バーンスタイン

デヴィッド・ニューマン

振付

ジャスティン・ペック

製作会社

アンブリン・エンターテインメント

TSGエンターテインメント

配給

20世紀スタジオ(米)

ウォルト・ディズニー・ジャパン(日)

公開

米国公開:2021年12月10日

日本公開:2022年2月11日

上映時間

156分

製作国

アメリカ合衆国

受賞歴

第94回アカデミー助演女優賞

第79回ゴールデングローブ作品賞

第79回ゴールデングローブ主演女優賞

第79回ゴールデングローブ助演女優賞

第75回英国アカデミー助演女優賞etc…

 

 

61年に公開された『ウエスト・サイド物語』。

ミュージカル映画の金字塔として、長く愛される作品を巨匠スピルバーグがリメイクしたのが本作『ウエスト・サイド・ストーリー』となっています。

 

長年ミュージカル映画に挑戦したかったスピルバーグ監督。

映画愛に溢れた彼が74歳にして臨んだ初のミュージカル映画となっている点にも注目です。

 

また、61年の『ウエスト・サイド物語』で音楽を担当したレナード・バーンスタインが起用、同作のアニタ役を演じた女優リタ・モレノは製作総指揮と今作登場するバレンティーナ役を務め、オリジナル版への並々ならぬリスペクトの元、製作されました。

 

現代に蘇る伝説的ミュージカル、それが今作『ウエスト・サイド・ストーリー』なのです!

 

【ネタバレなし】『ウエスト・サイド・ストーリー』の簡単なあらすじ

 

1950年代後半のニューヨーク、ウェストサイド・マンハッタン。

再開発で建物の解体が相次いでいるこの街では、ヨーロッパ系移民の若者で構成された”ジェッツ”、プエルトリコ系移民たちによる”シャークス”、2つの非行グループによる縄張り争いが続いていた。

 

“ジェッツ”の現リーダー、リフはこの抗争に決着をつけるため、夜間に行われるダンスパーティ会場に現れるであろう”シャークス”リーダー、ベルナルドと決闘の約束を取り決めることを画策。

そのために”ジェッツ”元リーダー、トニーに助太刀を求めた。

 

不思議な予兆を感じたトニーは、ダンス会場でプエルトリコ系の女性マリアと出会い恋に落ちる。

しかし、マリアはベルナルドの妹であった。

互いに慈しむ目を向けるトニーとマリアとは正反対に、その様子を見たベルナルドは怒りを覚え、”ジェッツ”と”シャークス”は一触即発の状態へと進展。

 

リフの計略通り、翌日2グループの全メンバーを招集し決闘が行われる運びとなってしまう。

 

マリアとお互いの気持ちを確かめ合い抗争を止めるべく動くトニー、”シャークス”に遅れをとられまいと過激化していくリフたち”ジェッツ”、恋人であるアニタに帰りを待つと言われ闘志を燃やす”シャークス”ベルナルド。

それぞれの想いは交錯し、彼らは決闘場である塩倉庫へと赴いていく…

 

『ウエスト・サイド・ストーリー』は、トニーとマリア、争う2つのグループの中で恋に落ちた2人の行方が描かれるラブストーリー作品。

 

物語だけでなく、要所要所で挿入されるミュージカルはパワフルなダンスシーンや、切なくも美しい歌声を堪能できる点が魅力となっています。

 

百聞は一見に如かず、ぜひその目で『ウエスト・サイド・ストーリー』をご覧になってみてください!

 

 

『ウエスト・サイド・ストーリー』登場人物とキャスト

『ウエスト・サイド・ストーリー』の登場人物とキャストを紹介。

キャラクターの解像度を上げれば、より物語に集中して見れるハズ!

 

それぞれキーとなる人物を見ていきましょう。

 

トニー(演:アンセル・エルゴート)

トニー


リフと2人で立ち上げたポーランド系移民による非行グループ、”ジェッツ”の元リーダー。

別の非行グループ”キングス”との抗争の中で、相手を半殺しにしてしまったことから1年間刑務所暮らしを強いられた過去を持つ人物です。

 

監獄生活で自身を見つめなおしたことで、非行に走らない気持ちが芽生え”ジェッツ”の仲間たちとは疎遠になっています。

 

“シャークス”リーダー、ベルナルドの妹であるマリアと恋に落ちるや否や、”ジェッツ”と”シャークス”の決闘が確約。

もう争いたくないという思いを抱きながらも、仲間であるリフたち”ジェッツ”やマリアの兄であるベルナルドを見過ごせずに渦中へと身を投じることとなります。

 

マリア(演:レイチェル・ゼグラー)

マリア

 

プエルトリコ系移民の女性。

非行グループ”シャークス”を束ねるリーダー、ベルナルドの妹です。

 

ベルナルドから紹介された許婚者リフと共にダンス会場に向かいますが、運命の出会いを果たしたトニーと恋に落ちていきます。

 

人種間の対立や争いを好まない性格の持ち主。

自身の価値観を押し付け、トニーとの関係に否を唱えるベルナルドに自分の人生や考えがあると反抗していくようになっていきます。

 

リフ(演:マイク・ファイスト)

リフ

 

居場所のないポーランド系移民の青年たちによる非行グループ”ジェッツ”を束ねるリーダー。

同様にリフ自身も、身寄りがなく社会から爪弾きにされた人物です。

それ故に、”ジェッツ”の仲間たちを何よりも大切に思い、メンバーや自身の存在意義である”ジェッツ”が最強の非行グループであると証明することに固執しています。

 

元リーダーのトニーには変わらず信頼を寄せる一方、更生し心変わりしたトニーに拒まれ、複雑な胸中に。

 

“ジェッツ”とトニーへの強い想いは、やがて”シャークス”への怒りに変わり、彼の行動を暴走させていきます。

 

ベルナルド(演:デビィット・アルヴァレス)

ベルナルド

 

非行グループ”シャークス”のリーダーにして、ボクシング選手でもあるベルナルド。

プエルトリコ系移民の若者たちを率いるカリスマ性を持っています。

 

対立する”ジェッツ”のリフたちに敵対心を燃やす一方、恋人のアニタや妹のマリアを気に掛ける心を持った愛を知る人物。

 

しかし公私ともに力でものを言わせてきたベルナルドは、自分の考えに絶対の自信を持っており、その過信からアニタやマリアと衝突することもあります。

 

アニタ(演:アリアナ・デボーズ)

アニタ

 

ベルナルドの恋人で、彼やアニタと同棲している女性。

男らしいベルナルドを深く愛す反面、彼が力で全ての物事を解決しようとする姿には、物おじせずに否を説く芯のある性格の持ち主です。

 

有色人種に差別や偏見が根強く残る50年代でも、夢を叶えられるアメリカの良い側面を見ようとするポジティブさも印象に残ります。

 

中盤の目玉シーンである、ミュージカル曲『America』でのダンスシーンは圧巻!

是非、彼女の情熱的で華麗なダンスに注目してください!

 

チノ(演:ジョシュ・アンドレ・リベラ)

チノ

 

ベルナルドの友人にして彼からマリアを紹介された許婚者。

“シャークス”には入らず、林間学校で職に就くため学問に励んでいます。

 

内気な性格ながらもマリアのことを想っており、実の兄のような強い男でないことにコンプレックスを抱く人物。

 

ダンス会場でマリアがトニーと恋に落ちたことで、その淡い恋心はどう動くのかに注目です!

 

バレンティーナ(演:リタ・モレノ)

バレンティーナ

 

トニーの働く薬局を切り盛りする女性店主。

プエルトリコ人でありながら、白人と結婚した経歴を持っています。

 

トニーの良き相談相手であり、出所後の彼の面倒を見ている心優しい性格の持ち主。

 

演じたリタ・モレノは、61年のオリジナル版『ウエスト・サイド物語』にてアニタ役を演じており、リメイクの今作を製作するにあたって製作総指揮も務めました。

 

今作の成功は彼女なくして成し遂げられなかったと言っても過言ではないでしょう。

 

 

【ネタバレあり】『ウエスト・サイド・ストーリー』の結末

『ウエスト・サイド・ストーリー』のあらすじをネタバレありで解説していきます。

これ以降、物語のラストを含めた内容となっていますので未視聴の方は、注意してください。

 

※ネタバレ注意※ネタバレ注意※ネタバレ注意※ネタバレ注意※ネタバレ注意※

 

 

決闘当日の夜、”ジェッツ”と”シャークス”、トニー、そして恋敵であるチノが塩倉庫に集った。

その場で、ベルナルドにマリアとの関係を承諾してほしいと頼み込むトニーであったが、聞く耳を持たず怒りを燃やすベルナルドと口論の末、殴り合いが始まってしまう。


双方グループメンバーの感情は高ぶり、”ジェッツ”側が隠し持っていたナイフが放たれると、ベルナルドもナイフを取り出し、リフとベルナルドのナイフ戦へと発展。

隙をついたベルナルドがリフを刺し殺すと、怒りの感情に支配されたトニーは、ベルナルドを刺し返してしまう。


騒ぎを聞きつけた警察の登場によって、その場にいた全員は逃げ出すが、2人のリーダーを失う事態となった。

逃亡の際、リフが裏ルートで入手していた銃を拾ったチノは、ベルナルド殺しと、思い人を奪ったトニーへ憎悪の感情を増幅させていく。


恋人のベルナルドを失ったアニタや、実の兄をトニーが殺してしまったことを知ったマリアは、深い悲しみを背負うことに。

マリアはベルナルドを殺したトニーを責め立てるが、警察に出頭しようとする彼に「あなたを奪われたら 私は あなたを許せない」と胸の内では、トニーへの捨てきれない愛があることをさらけだす。


マリアが未だトニーを想っていると知ったアニタは、「兄さんを殺した男など忘れなさい」と怒りを露わにし、彼女と衝突。

しかし、自身がベルナルドを愛していたように、どんなことがあってもトニーへの変わらない愛を語るマリアに心を打たれ、ひそかに二人でこの街から出ていくように告げた。


そんな彼女らの元へ、リフとベルナルド殺害事件の犯人を追う警察の姿が。

事情聴取を受けるマリアに代わって、アニタはトニーを匿っているバレンティーナの元に「マリアが必ず会いに行く」という言伝を伝えるよう頼み受ける。


アニタは、バレンティーナがいる薬局へと向かうが、そこにはリフを失い、トニーを心配する”ジェッツ”メンバーが集っていた。

憎きベルナルドの恋人を前にした”ジェッツ”メンバーはアニタの行方を阻み、襲い掛かる。

恐怖と怒りを覚えたアニタは、バレンティーナにチノがマリアを銃で射殺したと嘘の言伝を伝えてしまう。


嘘の事実を知ったトニーは大きなショックを受け、外へ飛び出すと、自分を探しているであろうチノに向けて「自分を殺せ」と大声で叫ぶ。

そんなトニーの前に事情聴取を追え、街から逃げる支度をしたマリアが現れるが、喜びも束の間、叫び声を聞きつけたチノによって、マリアの目の前でトニーは射殺されてしまう。


横たわるトニーの前には、呆然とたたずむ”ジェッツ”と”シャークス”のメンバーたちが。

チノから奪った銃を手にしたマリアは、それぞれに銃口を向けながら大切な人を失った悲痛を吐露するのであった。


マリアはトニーに別れのキスを送る。

トニーを運び込む”ジェッツ”、手を貸す”シャークス”、その参列に加わり着いていくマリア。

殺人を犯したチノの前には警察が到着し、多くの犠牲を出した抗争は夜中に収束を迎えていくのであった…。

 

 

救いのないバッドエンドが伝えたいこと

華やかで楽しく、ミュージカルの王道的な魅力が詰まった本作『ウエスト・サイド・ストーリー』。

 

しかし、結末は誰もが幸せになれず、悲しみと喪失を感じさせる幕切れとなっています。

こういったラストの展開には、トニーとマリアという1対1の人間関係、そして”ジェッツ”と”シャークス”のグループ間での対立が対比的に描かれ、他者を労わる心と群集心理による人間の攻撃性を伝えようとしているのではないでしょうか。

 

劇中で真実の愛を育んだ”ジェッツ”側のトニーと”シャークス”側であるマリアは、人種や所属している環境が違えど、互いに惹かれ立場を尊重する場面が多くありました。

ただ1人を慈しむ気持ちが、暴力で刑務所暮らしを強いられ、リフたちと関わりたくなかったトニーの心を突き動かし、リフ側にもベルナルド側にも話し合いを持ちかけています。

 

トニーの行動理由には、マリアへの愛という1人の他者への明確な想いがあるのです。

 

トニーとマリア

 

対して、”ジェッツ”と”シャークス”の対立が激化していく模様は、非常にあいまいで、いくつもの理由が含まれています。

決闘場でリフは「決闘の理由は肌の色じゃない 縄張りだ」と声をあげています。

 

しかし、リフやベルナルドが死亡する取り返しの効かない事態になった終盤では、”ジェッツ”と”シャークス”の抗争という枠組みを超え、アニタやチノといったプエルトリコ移民を巻き込み、有色人種と白人種による争いの構図にまで拡がりをみせています。

 

非行グループ間でのマウントの取り合いから始まった抗争は、それぞれのサイドによる人の見方や、被害者意識といった様々な要素が絡み合い湾曲し、大きな枠組みで人種間の対立へと昇華されてしまいました。

 

ジェッツとシャークス

 

人間1人1人の偏見や価値観の違いが”ジェッツ”や”シャークス”といった1つのグループに収束し、過激化した結果に巻き起こってしまった群集心理の恐ろしさが描かれていると感じます。

トニーがベルナルドを刺し返してしまったことも、過激化してしまう二項対立なグループの渦中に居合わせたことが大きい理由なのではないでしょうか。

 

今作に巻き起こる悲劇は、多様化が進み様々な考え方が認められる現代であっても、価値観や思想から分断が生まれてしまうことと共通する現象だと感じます。

人が集まりカテゴライズされた思想ではなく、その中にいる1人の人間を見る、トニーとマリアのように分断によって引き裂かれる人々を生まないためにも、今作のバッドエンドからは今を生きる私たちが考えるべき問題を伝えようとしていると感じました。

 

 

『ウエスト・サイド・ストーリー』を3倍楽しむ3つの見どころポイント

作品をより楽しむための3ポイントをピックアップ!

作中の裏話などを知ることで、奥深く楽しむことができますので、見る際の参考にしてみてください!

 

ロミオとジュリエットを基にした人種差別と禁断の恋

『ウエスト・サイド・ストーリー』は元々、1957年に初演されたブロードウェイ・ミュージカルの演目が原案となっています。

 

加えてこのミュージカルはシェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』から着想を得て製作された物語。

 

ロミオとジュリエット

 

代々敵対するモンターギュ家とキュピレット家の間に生まれたロミオとジュリエット、そんな2人が禁断の恋に落ち、悲劇を生む言わずと知れた超有名戯曲は、人種の違う非行グループの対立の中、恋に落ちる男女を描いた『ウエスト・サイド・ストーリー』と共通する点が多く存在します。

 

ただ、ラストではロミオとジュリエットの両者とも死んでしまうといった今作と違う点も。

 

元ネタとなった作品と『ウエスト・サイド・ストーリー』の共通点と違いを比べて、描きたかったことをより深く考察をしてみてはいかがでしょうか。

 

現実の50年代後半を舞台にした時代背景

前述したように古典的戯曲『ロミオとジュリエット』を元に製作された物語である『ウエスト・サイド・ストーリー』ですが、加えて今作のミュージカル版が製作された当時の時代背景が盛り込まれている点にも注目しましょう。

 

物語の舞台である50年代後半のニューヨークは、再開発が進み需要があったことで多くの人間が集まってきました。

その中でも、低所得者や出稼ぎにきた移民は、ウェストサイド・マンハッタンを居住区に設けます。

 

親がいなく身寄りのない若者や、出稼ぎにきたものの賃金の低い移民たちが住むこの地区では、再開発で住む場所を追われるものも多く、アメリカ社会への不満が募っていた背景があるのです。

 

50年代のニューヨーク

 

そういった点にも着目することで、現実にあった差別や貧困問題としても楽しめるのが今作の魅力になっていると言えるでしょう。

 

ミュージカル映画の金字塔!61年版『ウエスト・サイド・物語』の違い

ウエスト・サイド物語

 

61年に公開されたオリジナル版の『ウエスト・サイド物語』。

リメイクの今作『ウエスト・サイド・ストーリー』との大きな展開の違いはありませんが、一点だけ注目したいのが、トニーが働く薬局で店主を務めているのが違う点です。

オリジナル版、リメイク版ともに”ドクの薬局”という名で登場する薬局では、オリジナル版ではドクという老人が店主をしており、リメイクの今作では、オリジナル版に登場しなかった女性のバレンティーナが店主をしています。

 

バレンティーナは結婚しており、ドクと思わしき人物が一緒に写っている写真が挿入されるシーンがあることから、リメイク版でのドクは先立ってしまっているのではないでしょうか。

そして、リメイク版でバレンティーナを演じたのは、オリジナル版でアニタを演じたリタ・モレノ。

“ジェッツ”のメンバーに襲われるアニタをオリジナル版で演じた彼女が、今作リメイク版でバレンティーナとしてアニタを助けようとするシーンには感慨深いものがあります。

 

白人種と有色人種の対立が描かれる今作のテーマにおいて、過去に愛し合い共存をすることができたバレンティーナとドクという掘り下げ描写は、リメイク版でしかできない良い変更点であったと感じました。

 

また、作品の展開に大きな違いはありませんが、オリジナル版とリメイク版とでは演出や登場人物の風貌など大きく異なり、一味違った『ウエスト・サイド・ストーリー』になっています。

 

オリジナル版のトニーとマリア

 

60年代に製作された古い映像ながらも、ビビッドで原色よりな色合いが美しく、活気のあるダンスを感じることができるオリジナル版。

筆者は特に、ジョージ・チャキリス演じるベルナルドが、リメイク版とは違うスラっとしたスタイルで繰り出すしなやかなダンスに魅了されました!

 

色褪せることのない61年版もぜひ視聴して、リメイク版との違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

『ウエスト・サイド・ストーリー』のあらすじ解説まとめ

『ウエスト・サイド・ストーリー』のあらすじや作品解説について紹介してきました。

最後に、記事をまとめていきたいと思います。

 

『ウエスト・サイド・ストーリー』のあらすじ解説まとめ

・『ウエスト・サイド・ストーリー』は、巨匠スティーヴン・スピルバーグが監督を務めたミュージカル映画作品


・61年公開の『ウエスト・サイド物語』のリメイクでもある


・ニューヨークのウェストサイド・マンハッタンを舞台に、敵対する2つの非行グループ間にいる人種の違う2人が恋に落ちるラブストーリー


・元ネタはシェイクスピアの古典的名作戯曲『ロミオとジュリエット』


・現実の50年代ニューヨークを時代背景を取り入れ、移民問題などを描いた作品でもある

 

 

ミュージカル映画の金字塔ながらも、奇抜で衝撃を与える悲劇の物語『ウエスト・サイド・ストーリー』。

 

ミュージカル好きも、そうでない方もきっと驚く作風と魅力の詰まった作品となっています。

ぜひ、ご覧ください!

 

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※本ページの情報は2024年8月時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サービスサイトにてご確認ください。

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執筆

クマミ

トイストーリーと共に育ち、大人になってしまった人。 好きな映画はガーディアンズ・オブ・ギャラクシーです。 おいしいウィスキーを飲みながらオシャレな映画が見たいこの頃。 皆さんが作品を見たくなるような記事を書くため精進中!

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