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【ネタバレあり】本当のお金の価値とは?映画「億男」のストーリーをご紹介!

エンタミート編集部

更新日:2021-12-15

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「億男」は、2018年に公開された映画です。魅力的なキャストが演じるキャラクターは魅力的な人物ばかりとなっています。今回は、そんな「億男」のネタバレありのあらすじやキャスト、名言などをご紹介します。「億男」がどのような映画が知りたい人は必見です。



「億男」は実話?読み方は? 



億男(おくおとこ)は、『世界から猫が消えたなら』を手掛ける人気作家の川村元気さんが作者である小説です。億男は、お金に嫌悪感を持っていた川村さんがお金と向き合うために書いた小説となっているため、ほとんどがフィクションの物語です。


しかし、川村さんは億男を書くにあたって、約2年もの月日をかけて120名の億万長者と接点を持ったと言います。本物の億万長者の心境やエピソードがストーリーのベースとなっているため、映画を観ることによってよりリアルな雰囲気が味わえるのかもしれません。


登場人物(相関図)と豪華キャストをご紹介



億男は、個性的なキャラクターが多く登場する魅力的なストーリーです。映画には数々の豪華キャストが出演しているため、より物語が楽しめるようになっています。ここでは、億男に登場するキャラクターとそれを演じる豪華キャストをご紹介していきます。


大倉一男(佐藤健)

主人公で大倉万左子の夫です。3億円の宝くじを当てるものの、親友の九十九に盗まれてしまいます。


大倉一男を演じるのは「るろうに剣心」で大迫力の演技を見せる人気俳優の佐藤健さんです。


古河九十九(高橋一生)

一男の親友で大富豪の古河九十九を演じるのは、幅広い世代に人気がある高橋一生さんです。


大倉万左子(黒木華)

主人公一男の妻である大倉万左子を演じるのは、舞台出身の演技派女優である黒木華さんです。


あきら(池田エライザ)

原作には登場しないキャラクターのあきらは、3億円を探す一男に協力してくれる港区女子です。そんなあきらを演じるのはモデルとしても活躍している池田エライザさんです。


百瀬栄一(北村一輝)

九十九が設立した会社で最高技術責任者を務める億万長者です。百瀬栄一を演じるのは、「ガリレオ」や「ATARU」でも注目を浴びた北村一輝さんです。


千住清人(藤原竜也)

九十九が設立した会社の元CEOで、謎のセミナー「ミリオネアニューワールド」の教祖です。千住清人を演じるのは力強い演技が人気の藤原竜也さんです。


安田十和子(沢尻エリカ)

九十九の元秘書で、退職後は専業主婦をしている安田十和子を演じるのは、多くのドラマや映画で評価されている沢尻エリカさんです。



【ネタバレあり】映画「億男」の内容を詳しく解説!



続いては、映画「億男」の内容をネタバレありで詳しく解説していきます。


九十九との再会


物語は主人公である大倉一男が煌びやかなネオンに包まれた夜のパーティ会場へ足を運ぶところから始まります。


彼は周りと比べると地味で場違いな装いでした。そわそわしながら携帯電話をチェックしている一男に1人の女性が近づいてきます。そしてその女性は、一男の携帯を取り上げてLINEを勝手に交換したのです。


身勝手な行動に対して一男は怒りますが、女性は「消去したら殺すよ!」と言い放って離れていきました。一男のLINEに新たに登録された女性は、あきらという名前でした。あきらとのやり取りを見ていた主催者と思しき男性が一男に近づいてきて「楽しんでる?」と声をかけてきたのですが、それは一男の親友である古河九十九でした。


九十九が中央にあるステージに立つと女性のハイヒールを取り上げて酒を注ぎ、飲み干します。さらに、もう片方に注がれた酒を飲むように、一男を指名して煽ってきたのです。一男がそれを受けて酒を飲み干すと会場は一気に盛り上がりを見せました。


テンションの上がる一男を見た九十九は、会場を離れて他の部屋に移動しました。その部屋には、大きな金庫があります。金庫の中に入っていた大量の札束を鞄に詰め込みました。


一男はまるで倒れ込むように眠っていて、翌朝パーティ会場で目を覚まします。そこには1人だけ取り残されていて、他には誰もいませんでした。一男は慌てて九十九を探すのですが、どこにも姿は見つけられず、電話をかけても出ませんでした。


どうして一男がパーティ会場にいたのか、九十九は誰のお金を鞄に詰めていたのか、その謎は徐々に明らかになっていきます。


百瀬栄一に九十九の行方を聞くが…


どこに九十九がいるか想像もできなかった一男は、昨日の夜LINEを交換したあきらの存在を思い出します。連絡を取りましたが、あきらは九十九に関してほとんど知らないこと、パーティは友達に誘われていったことを聞かされます。しかし、あきらの知り合いに九十九によって立ち上げられたネットビジネス・バイカムのつながりがある百瀬栄一がいると知ります。


百瀬は、九十九と一緒にバイカムを立ち上げたメンバーの1人です。九十九とは別れて独自の事業を行い、大きな富を築き上げていました。一男は百瀬を訪ね、これまでの経緯を説明します。


一男は兄が残した3,000万円もの借金を背負い、日中は図書館の司書、夜はパン工場で働いていました。借金の返済に明け暮れる生活をしている中で妻子にも見放されてしまい、別居状態になっています。妻の元で生活する娘と一男は久しぶりに過ごしますが、お金がなかったため娘には何もしてあげられませんでした。


そこに1人の女性が姿を現し、自分はいらないといって娘にくじ引きの引換券を渡してくれたのです。そのくじ引き券で一男がくじを回すと、数枚の宝くじが当たりました。「当たるといいね。」と娘に慰められながら一男は帰宅します。


後から宝くじを何気なく確認してみると、3億円に当選していました。銀行で現金に引き換えた時、高額当選者に関する注意点をしつこいほど聞かされます。


そんな中、九十九のことを思い出してお金の使い道を相談することにしました。バイカムの事業で大きな成功を収めた九十九は都心にある大きなマンションで生活をしていました。九十九は、銀行にある3億円を現金化させて目の前で現物を確認するように指示します。


「ほとんどの人はお金のことを何も知らない。お金のことをもっとよく知るために、まず使ってみよう。」と九十九は一男に持ち掛けます。そしてお金を使った結果が昨夜のパーティだったのです。


そのことを百瀬に説明すると、九十九は多くの事業に手を出し過ぎて大きな借金をしていると聞かされます。そのため、3億円は戻ってこないこと、お金の価値は人が勝手に決めているからそれに翻弄されるのはばかげていること、九十九の行方については知らないことを百瀬は一男に伝えます。


千住清人が語るお金の価値


百瀬からも九十九に関する情報を得られなかった一男はあきらと別れます。そしてその次の日からは、バイカムつながりで九十九の過去を調査することに決めました。百瀬の次に一男が足を運んだのは、バイカムのつながりがあり、ミリオネア・セミナーという名の億万長者セミナーを開催する千住清人でした。


千住から一男は、「本当のお金の価値をわかっている人はほとんどいない。だから自分のような口先三寸で人をペテンにかけるようなことをしていても、それに価値を感じてお金を出す人がいるならそれでいい。それがその人が決めたお金の価値なのだから。」と言われます。九十九の行方については、これまでの人物と同じく何も知りませんでした。


安田十和子もお金に翻弄される人間の1人であった


一男は最後に安田十和子の元を訪れます。十和子も九十九とバイカムでつながっている人物で、かつて九十九の恋人でもありました。十和子も大きな富を築き上げたのですが、結婚した一般男性はどこにでもあるような公営団地に住んでいました。


十和子はお金に翻弄されていましたが、お金やファッション、食べ物に対する興味が全くないという男性に巡り合ってお金という呪縛から解放されたのです。その結果、穏やかで幸せな日々が送れるようになったと言います。十和子との出会いで一男は、より一層お金に翻弄されることの愚かさを思い知らされることとなりました。


妻が求めていたものはお金ではなく…


お金が持つ価値についてどのように考えればいいのか混乱した一男は、九十九と過ごした学生時代の思い出に耽ります。吃音が激しかった九十九が落語の演目を語る時は流ちょうに話す様子を見て、とても魅力的だと感じたことを思い出します。


九十九とモロッコ旅行をした際は、株式投資で億単位の資産を築いていた九十九がお金の価値を追求するために事業を立ち上げることにしたと一男に語ります。壮大なビジョンを語る時の九十九は落語の演目を語るのと同じように流ちょうに話していました。そんな九十九が親友である自分自身のお金を持って逃げるとはにわかに信じられないと思い、モヤモヤした気持ちのまましばらく過ごすことになります。


九十九の行方が分からなくなってからしばらく経ったある日、借金を返済すれば妻子の幸せを取り戻せるのではないかと信じ続けていた一男は妻の元を訪れました。妻に対して、宝くじに当選した元手はなくなったけれど、近いうちに大きなお金が手に入るから借金を返済できる、返済後はやり直したいと切り出します。それに対して妻の万佐子は、「あなたは何も分かっていない。借金であなたは本当の幸せの価値を見失ってしまった。もう元には戻れない。」と言い、一男に預けていた離婚届をせがむのです。


戻ってきた九十九の考え


別れる前に一男は娘が出演するバレエの発表会に足を運びます。その帰りは、電車の中で呆然と座っていました。そんな時、1人の男性が一男の膝に大きなカバンを置き、隣に座ってきました。


一男が隣に目を向けると、そこには行方が分からなくなっていた九十九がいました。それでも一男は取り乱さずに九十九の話を聞きます。そして、九十九が取った行動は一男がお金に翻弄された時の不幸を回避するための優しさだったことを知ることになります。


そして一男は九十九に「人生に必要なのは、欲するというエネルギーを持ち続ける為の少しのお金」と言いました。その後九十九は、「自身が探し求めていた本当のお金の価値についての最後の答えが見つかった」と言い残して、一男の前を去っていきます。


「億男」の結末は


一男が受け取ったカバンには、3億円が入っていました。その3億円を目の前に並べ、お金の重みを肌で感じました。そして一男は、娘が欲しがっていた自転車を購入し、万佐子と娘が暮らすマンションに足を運びます。


ちょうど学校へ行こうとしていた娘が自転車を見つけて大喜びします。その自転車には「賞金で初めて買った買い物です」という一男のメモが残されていました。そのメモを見て万佐子は全てを理解するというシーンで物語は終わります。


映画「億男」の結末は、はっきりとした終わり方をしていません。そのため、観る人によって見方が変わる場合があります。ストーリーの中で最も伝えたいのは、お金に翻弄されることほど愚かなことはないという点ではないかと考えられます。


億男には奥深い設定がある?様々なシーンを考察



億男には、深い設定が随所にあります。ちょっとした描写からもその奥深さが伺える作品となっています。では、どのような点から奥深さが読み取れるのか考察していきましょう。



ロケ地にモロッコが選ばれた理由は?


映画「億男」の見どころの1つにモロッコのシーンがあります。なぜモロッコが出てくるのか疑問に感じる人もいるでしょう。その理由についても考察されています。


モロッコは販売されている商品に値段が付けられていないことが多く、価格交渉をして決めるのが一般的になっているそうです。交渉の仕方によって、価格が高くなることもあれば、相場よりも安くなることもあります。


まさに億男を象徴する考えである「お金の価値は自分次第」を体現した経済だと言えます。物販に明確な価格は定められておらず、買う人がそのモノに感じた価値がそのまま販売価格になるのです。


億男にはお金に対して様々なスタンスの人物が登場します。お金に支配された人間、支配しようとする人間、翻弄される人間、開放された人間。主人公である一男はそんな彼らと触れ合い、お金に価値があるのではなく、お金で「買った物」に価値があると感じたのではないでしょうか。


だとすると、お金ではなく「物の価値」を重要視しているモロッコという土地は億男の全てを表していると考察できます。


「億男」は落語「芝浜」に置き換えられる


「億男」は落語「芝浜」とよく似たストーリーになっています。この2つの作品はいずれもお金がテーマになっています。「芝浜」のあらすじを見てみると、まさに「億男」のことを書いているかのような内容になっているのです。そのため、「億男」は落語「芝浜」に置き換えられる作品だと言われています。


「芝浜」は、酒好きで腕が立つ魚屋の勝るという人物が主人公です。酒ばかり飲んでいてパッとしない生活を送っていた勝は、ある日大金が入っている財布を拾いました。大金を手にしたと喜んで豪遊したり、大酒を飲んだりして眠りにつきました。


翌日、勝の女房がその様子を見て叱るのですが、「金を拾ったから大丈夫だ」と勝は言います。しかし、財布はどこにも見当たらないのです。財布がないことに困惑する勝に対して女房は「よって夢でもみていたんだろう」と言い放ちます。


それに愕然とした勝は、一念発起して断酒し、マジメに働くことを決めました。3年経つ頃には生活も安定し、立派な店を構えられるまでに成長しました。勝は女房に対してお礼をいうのですが、その時真実を伝えられます。


その真実というのは、勝は本当に財布を拾っていたということです。財布に入っていたお金がかなりの大金だったため、女房は役所に届けて、酔っぱらっていた勝には嘘を伝えたというのです。役所に届けた財布や落とした人が見つからず、勝の元に戻ってきました。


真実を聞かされた勝は、女房を責めることはありませんでした。それどころか、自分自身をまともな人間に変えてくれた女房に感謝の気持ちをと伝えます。そんな勝に女房は酒を進め、少しは飲むのですが「よそう。また夢になるといけねえ。」と飲むのをやめるのです。


億男に照らし合わせてみると、一男は勝、九十九は女房に対応しています。お金をきっかけに大切なことは何か学んだという点も類似しています。


「億男」にはチャールズ・チャップリンの名言が登場する!



「億男」には、著名人の名言が登場しています。その中の1つがチャールズ・チャップリンの名言です。作中に登場するのは、「人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金さ」、「私が想像できる最も悲しいことは、ぜいたくに慣れてしまうことだ。」というものです。


チャップリンは、映画俳優として成功を収めた人物です。金銭的な面では紛れもなく成功者だと言えます。成功したにもかかわらずチャップリンが仕事を続けたのは、仕事がお金を得るためのツールではないと考えていたからだと言われています。


チャップリンの人生が順風満帆でなかったこともあり、お金が全てではないと考えたのでしょう。そんな彼の名言が「億男」で採用されているのは、視聴者に対してお金が全てではないことを暗に伝えようとしているのではないかと考察できます。



まとめ



映画「億男」は、本物の億万長者の心境やエピソードがストーリーのベースとなっている作品なので、お金持ちになった人の心境を疑似体験できる作品となっています。個性的なキャラクターによって展開されるストーリーは見どころが満載です。


そんな「億男」は、U-NEXTでも配信されています。どのような作品か気になっている人は、ぜひチェックしてみてください。



※本ページの情報は2021年12月時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サービスサイトにてご確認ください。

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