ゴッドファーザーは、1972年に公開された映画です。公開された映画は、全三部作となっています。映画を観たことがないという人でも、名前を知っているという人はきっと多いでしょう。
今回は、不朽の名作として知られているゴッドファーザーの魅力を解説していきます。あらすじや名作と称される理由、相関図、ゴッドファーザーシリーズの謎、裏話などをご紹介します。ゴッドファーザーがどのような作品か知りたいという人は、ぜひ目を通してみてください。
更新日:2021-8-16
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ゴッドファーザーは、1972年に公開された映画です。公開された映画は、全三部作となっています。映画を観たことがないという人でも、名前を知っているという人はきっと多いでしょう。
今回は、不朽の名作として知られているゴッドファーザーの魅力を解説していきます。あらすじや名作と称される理由、相関図、ゴッドファーザーシリーズの謎、裏話などをご紹介します。ゴッドファーザーがどのような作品か知りたいという人は、ぜひ目を通してみてください。
まずは、不朽の名作として知られるゴッドファーザーのあらすじを紹介します。
ゴッドファーザーの舞台は、1945年です。コルレオーネ家は、ドン・コルレオーネの娘・コニーの結婚披露宴で大賑わいです。そんな中、ブランドを下した書斎で花嫁の父親は葬儀会社からとある男性への復習を依頼されていました。
披露宴が続く中で、ドンの息子・マイケルが恋人とともに帰郷します。マイケルは、父親がマフィアのボスであるゴッドファーザーで、家族も一因だと明かすのです。
家業を継がないこともマイケルは語ります。そして、その後ドンが対立する組織に襲撃された子をと知ります。それを気にマイケルの中で何かが弾けました。
マイケルはラスベガスの近くに本拠地を移します。そこで父親・ヴィトの偉業を思い出しました。
ヴィトは若い頃に、マフィアのテシオに兄の手下を殺されてしまいました。それだけではなく母親もテシオに殺害されてしまいました。その後ヴィトは、アメリカに逃れて色々な職業を経験し、移民の信頼を勝ち取るなどし、頭角を現していくのです。
その一方で、マイケルは誰かがマフィアに対して情報を打っていたことを知ります。そこで古参の幹部を疑いますが、裏切り者は実は身近な人物だったのです。
舞台は、1979年。コルレオーネ・ファミリーのドンとマイケルは、バチカンの大司教と手を組みます。そして、犯罪行為から手を引くことを決意します。
それを機に、コルレオーネ家の縄張りはジョーイ・ザザに奪われることになります。そして、あるパーティでマイケルは甥であるヴィンセントを紹介されます。娘のメアリーがヴィンセントに好意を抱いたことを知ると、後継者のするための画策をするのです。
しかし、ヴィンセントはザザの支配下にいました。そのため、ザザとコルレオーネ・ファミリーの間に抗争が勃発することになります。ザザの手下が襲撃し、幹部の多くが命を落とします。
そんな中で、ザザの背後には強力な黒幕がいることに気がつくのです。
それを機に、コルレオーネ家の縄張りはジョーイ・ザザに奪われることになります。そして、あるパーティでマイケルは甥であるヴィンセントを紹介されます。娘のメアリーがヴィンセントに好意を抱いたことを知ると、後継者のするための画策をするのです。
しかし、ヴィンセントはザザの支配下にいました。そのため、ザザとコルレオーネ・ファミリーの間に抗争が勃発することになります。ザザの手下が襲撃し、幹部の多くが命を落とします。
そんな中で、ザザの背後には強力な黒幕がいることに気がつくのです。
続いては、ゴッドファーザーが名作と称される理由について考察していきます。
1つ目は、展開が目まぐるしく移り変わるという点です。
ゴッドファーザーは、自身の仲間だと思っていた人物がいつの間にか対立する組織に寝返ってしまったり、平和な場面だったはずなのに血の海になったりといった描写が描かれます。そのように、急な展開が多く、目まぐるしく移り変わり様子は見るものを楽しませてくれます。マイケルが感じる苦悩や恐怖を追体験できるのです。
2つ目は、多くの名言が生み出されたという点です。
「I’m gonna make him an offer he can’t refuse.」(彼が断ることのできない申し出をする)
「Leave the gun. Take the cannoli.」(銃は置いていけ、カンノーリ(シチリアのお菓子)は取って行け)
「keep your friends close, but your enemies closer.」(友人は近くに、敵はもっと近くに)
ゴッドファーザーの作中には、このような名言が出てきます。マフィアの生き様、いつ裏切られてもおかしくない状況を表現する巧みな言い回しが特徴的です。
3つ目は、努力の賜物である名演技が披露されたという点です。
ヴィト役のマーロン・ブランド以外は、無名の役者ばかり起用されていました。またブランドは、気難しい性格からハリウッドでは煙たがられ、落ち目となっていました。そのような状況の中でブランドは、努力を積み重ね、ゴッドファーザーに起用されたのです。
そして、歴史に名を残すような名演技を見せてくれました。アカデミー賞主演男優賞を受賞するという結果を勝ち取っています。
4つ目は、映画史に残る名シーンが残されているという点です。名シーンと呼ばれているのはどの場面なのか、ピックアップしてご紹介しましょう。
ベッドに馬の首が置かれているシーンは衝撃的です。このシーンは、一作目の冒頭で、歌手のジョニー・フォンテーンが目を覚ますと愛馬の首がベッドの中にあるというものです。
本物の馬の首を使っていて、ドッグフードを作っている会社から提供されたものだといいます。ベッドシーツについた血痕も本物の血液を使っていたそうです。
シチリアからのメッセージは、殺されたルカの状況を伝えるために送られたものです。ルカとの連絡が取れないことにいら立ちを感じはじめたヴィトのもとに、生の魚が送られます。これは、ルカがまるで魚みたいに海の底にいるという意味が込められています。
手紙や電話などで伝えるのは誰もが思いつく伝え方です。しかし、魚を使ってメッセージを伝えるというやり方を採用したため、凡庸な場面にならずに済んだと言えるでしょう。
マイケルが初めて殺人を犯すシーンも名シーンだと言われています。レストランでの麻薬売人のソロッツォと汚職警官のマクラスキーを交えた会食をセッティングします。そして、覚悟を決めて発砲します。
堅気だったはずのマイケルが発砲するとは思っていなかったという人もいるでしょう。その意外性が名シーンとして言われている所以だと考えられます。
誰もが震撼するクライマックスもゴッドファーザーの名シーンの1つとして知られています。ヴィトが亡くなったあと、マイケルはコニーの息子の名付け親になります。コニーが洗礼を受けるシーンで、マイケルは硬い表情を見せているのです。
そして、マイケルの命令によって裏切り者が次々と始末されていく様子が写されます。言葉では言い表すことができないような恐ろしさを体感できるシーンとなっています。映画史に残る恐ろしいシーンとしても知られています。
次は、ゴッドファーザーの相関図を理解するために、それぞれのキャラクターの概要をみていきましょう。
ヴィト・コルレオーネは、ゴッドファーザーと呼ばれて慕われている人物です。マフィアのドンになりますが、友人からの頼みには義を持って答える容姿も描かれています。政界には数々のコネクションを持っています。
カルメラは、ヴィトの妻です。結婚式では歌を披露しています。
ヴィトの息子であるソニーは、後を継ぐ男として注目されています。麻薬売人であるソロッツォとの会合では、せっかちで短気な性格が裏目に出ました。ドラッグ・ビジネスに好意的な姿勢を見せているという点は、父親と正反対です。
フレドは、ヴィト家の次男です。父親と同じく優しい性格です。しかし、弱気でファミリーが行っている仕事には向いていません。
ヴィト家の三男がマイケルです。ファミリーが行っているビジネスとは距離を置き、堅気であることを強調しています。家族ではなく、海軍として国家のために尽くしたため、親や兄弟からは落胆されてしまいました。
コニーは、マイケルの妹です。ファミリービジネスとは無縁で、堅気であるカルロと結婚しています。カルロが浮気したことを機に、ケンカが日常茶飯事になってしまいました。
トム・ヘイゲンは、ヴィト夫婦の養子です。組織の顧問であるコンシリアリになります。
マイケルの恋人であるケイは、コニーの結婚式に招待されます。そしてそこで、コルレオーネ・ファミリーの内側を知ることになるのです。
カルロは、コニーの夫です。ソニーの友人でもあります。堅気ではありますが、ファミリーのビジネスに関わりたいという思いも抱いています。
クレメンザは、ヴィトを犯罪の世界へと誘い込んだ人物です。テシオをと共に、ヴィトを支える役割を担っています。
テシオは、ヴィトとクレメンザの昔からの顔なじみです。ヴィトが引退することを機に、コルレオーネ・ファミリーからは独立しています。そして、自身の組織を持ちたいという考えを抱くようになります。
クレメンザの手下がポーリーです。コニーの結婚式では、ご祝儀に目を奪われるほどの金好きです。仮病でヴィトの護衛係は欠員しています。
ルカ・ブラージは、ヴィトのお抱え殺し屋です。その腕は確かなものだと信頼されています。ファミリーの抗争では、ルカを差し出すことで相手を恐怖に陥れました。
エミリオ・バルジーニは、ニューヨークにある五大ファミリーの中でもかなり強い力を持つバルジーニ・ファミリーのドンです。ファミリー間の抗争が起こった時には、休戦協定を結ぶための会合における仲裁役を買って出ました。
フィリップ・タッタリアは、タッタリア・ファミリーのドンを務めています。麻薬売人のソロッツォを庇護下に置いていて、コルレオーネ・ファミリーとは抗争を繰り広げています。
ブルーノ・タッタリアは、フィリップ・タッタリアの息子です。ソロッツォと手を組んで、ルカを罠にはめようとします。
ソロッツォは、タッタリアの庇護下にある麻薬売人です。ニューヨークでドラッグ・ビジネスを進めるために、政界に根強いコネを持っているコルレオーネ・ファミリーに接触し、協力を申し出ます。
マクラスキーは、悪徳警部として知られている人物です。ソロッツォと手を組んで、入院しているヴィトを襲撃するという計画を企てます。
ゴッドファーザーシリーズには、数々の謎があります。続いては、ゴッドファーザーの謎について考察していくことにしましょう。
ルカがスパイだとばれたのは、ファミリーから嫌われていたことが大きな要因ではないかと考えられます。汚れ仕事を専門にしていたという点が引っかかるという人もいるでしょう。はっきりとばれた理由が描かれているわけではありませんが、色々な見方ができます。
マイケルがアポロニアの父に対して偉そうな態度をとったのは、ドンであるならば手に入れたいものは何としてでもつかみ取るべきだという思いを伝えたかったからではないかと考察できるでしょう。アポロニアとマイケルが出会った場面の原作を翻訳してみると、その様子がよりわかりやすくなっています。
ソニーが殺されてしまったのは、ソニーの性格から後先考えず行動する無鉄砲な一面があったからだと考えられます。ソニーが護衛を付けることなく、飛び出ていくことも予想されていたのです。つまり、前もって計画が立てられていたということになるでしょう。
テシオがファミリーを裏切ったことは、ヴィトの葬儀の場面でばれています。マイケルがドンになってから、考えが合わないと思っていましたが、ヴィトに諭されてしぶしぶ従っていました。しかし、ヴィトが亡くなってからバルジーニに寝返ったのです。
つまり、テシオはもともと不満を感じていたため、当然の裏切りだと考えることができます。
もしもソニーがファミリーを引き継いでいたら、どうなっていたのか気になる人もいるでしょう。その場合、抗争がさらに壮絶なものになっていったのではないかと考察できます。なぜなら、ソニーがどちらかという過激な性格をしているからです。
クレメンザは、心臓発作で亡くなったとされています。しかし、実際は、ロサト兄弟に暗殺されたという説が濃厚になっています。具体的には作中で明らかになっていませんが、クレメンザの死に関する会話の流れからは、そのような考察ができるのです。
ゴットファザーには、作品をもっと楽しめるようになる裏話があります。最後に、その裏話をご紹介しましょう。
1つ目は、ドン・コルネオーネのモデルは実在の人物だという点です。ドン・コルネオーネは、実在するイタリア系のマフィアがモデルだと言われています。コーサ・ジェノベーゼという組織の幹部であるヴィト・ジェノベーゼの影響が最も大きかったといいます。
2つ目は、作品中にマフィアという言葉が出てこないという点です。これは、イタリア系アメリカ人に人権団体による働きかけが行われたからです。マフィアやコーザ・ノストラ(麻薬関連の犯罪で有名なイタリア系のマフィア)、「モブ(ギャング・マフィアの別名)といった言葉が台本から消されました。
3つ目は、冒頭の登場した猫は迷い込んできた野良猫だったという点です。冒頭で、ゴッドファーザーは猫を抱えているのですが、それは迷い込んだ野良猫でした。監督の思い付きで起用されたといいます。
ゴッドファーザーは、数ある作品の中でも最高傑作と称されるほど魅力的な作品です。作中に登場する人物の相関図や裏話などを知った上で観てみると、一味違った楽しみ方ができるでしょう。
まだ観たことがないという人も、再度観てみたいという人も、今回紹介したポイントを意識しながら観てみてください。そうすることで、新たな発見ができるかもしれません。
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