毎日を楽しくする動画に出会える

エンタミート

台湾版『あの頃君を追いかけた』はどんな作品?ネタバレありでご紹介!

エンタミート編集部

更新日:2022-6-28

<プロモーション>

2011年に公開された『あの頃君を追いかけた』は、台湾や香港で記録的大ヒットした人気作。


台湾の人気作家であるギデンズ・コーが執筆した自叙伝小説『那些年,我們一起追的女孩』が原作です。監督・脚本を、作者自身が務めました。

この映画には日本版もありますが、今回は台湾版についてネタバレありでご紹介していきます。


台湾映画というと馴染みがない方も多いかもしれませんが、少しでも興味がある方はぜひ当記事で予習をしてみてください。


ネタバレ注意!台湾版『あの頃君を追いかけた』のあらすじ


まずは、台湾版『あの頃君を追いかけた』のあらすじをネタバレありでご紹介します。


16歳の男子高校生 コー・チントン(あだ名:コートン)は、悪友たちとつるんで授業の妨害などをしていました。問題児として知られていて、学校の先生たちはいつも頭を悩ませています。そのような状況の中で担任の先生は、クラスの中でも優等生でアイドルのような存在となっているシェン・チアイーを監視役としてコートンの後ろの席に座らせることにしました。


世話焼きのチアイーに対して最初は面倒だと感じていたコートンですが、その熱意に圧倒されていき、少しずつ勉強をするようになっていきました。そんなある日、チアイーは教科書を忘れてしまいます。それを見たコートンは自分の教科書を貸し、コートン自身が教科書を忘れたことにするなどし、2人の距離は段々と近くなっていきます。


チアイーがコートンに関わり続けることによって、コートンの成績は上がっていきました。調子に乗ったコートンは、「次のテストで自分が勝ったらチアイーはポニーテールにして、自分が負けたら丸坊主にする」という勝負を挑みます。それから2人は競い合うように勉強してチアイーを負かそうとしますが、結果はチアイーの勝ちとなりました。そのためコートンは約束通り丸坊主にしたのですが、なんとチアイーもポニーテールになっていたのです。


それを機に2人はお互いに意識し合うようになっていきます。やがて高校を卒業すると、チアイーは台北の大学に、コートンは他の大学に進学が決まっていたため、離れ離れになります。チアイーが台北に旅立つ別れ際にコートンは、「俺の大切な人」というメッセージが書いてあるTシャツを渡しました。


時が流れて舞台は1997年になります。コートンとチアイーは電話でやり取りしていました。そしてクリスマスの日に、2人はデートします。その時にコートンは自分自身の気持ちをチアイーに打ち明けますが、チアイーの本心は聞き出せませんでした。


本心を聞き出したい一心でコートンは、気を惹くために大学で喧嘩大会を企画します。チアイーの反対を押し切って決行した結果、大惨敗。制止を振り切って喧嘩大会をしたコートンと止めたかったチアイーは口論となり、気持ちがすれ違ったまま再度離れ離れになってしまうのです。


2人の関係が悪化していることを知ったコートンの不良仲間は、こぞってチアイーにアタックします。そして、シエ・ミンハ(あだ名:阿和)と付き合うことになりました。それでもチアイーの心の片隅にはコートンの存在があり、ミンハとはわずか5ヶ月で破局してしまいます。その一方でコートンは、失意のどん底で生活していました。


そうこうしているうちに時間が経過して1999年になります。1999年に大きな地震が台湾を襲います。チアイーが心配になったコートンは、2年ぶりに電話をかけてかつての思い出話に花を咲かせました。


その電話の中で「なぜ自分と付き合わなかったのか」とチアイーに聞くと、「恋はつかめないうちが一番美しい。成就するといろんな気持ちを失くしてしまう。だからもっと追っていてほしかった。付き合ったとたん気を抜かれたら損だよね。」と答えます。それに対してコートンは、もしもパラレルワールドがあるなら2人は付き合っていたかもしれないと返すのでした。


さらに時が流れて舞台は2005年になります。小説家になっていたコートンは、かつての仲間と一緒に結婚式に参列していました。それはチアイーの結婚式です。結婚相手は、コートンが全く知らない人物でした。


初めのうちは複雑な心境だったコートンですが、好きな人が好きなら心の底から祝福できると考えを改めます。そして、永遠の幸せを願い「結婚おめでとう。君は俺の青春だ。」と綴ったメッセージカードを送ります。


コートンは、自分自身の青春時代を自叙伝小説として残すことを決めました。そのタイトルは『那些年,我們一起追的女孩(あの頃、君を追いかけた)』です。



登場人物とキャストについて


続いては、登場人物とキャストについてご紹介します。

『あの頃君を追いかけた』の登場人物やキャストはとても魅力的。当時は無名でしたが、素晴らしい演技で国民の人気者になりました。


柯景騰(コー・チントン):柯震東(クー・チェンドン)


コー・チントン役は、クー・チェンドンが演じています。台湾の中国文化大学体育学科に在学しながら撮影に参加していました。

新人ではありますがその演技力の高さから、2012年の第48回台湾金馬奨で最優秀新人杯優勝を受賞しています。2011年には念願の歌手デビューも果たしています。


他の出演作品は、『狼が羊に恋をするとき』や『変身』『在一起』『小時代』です。


沈佳宜(シェン・チアイー):陳妍希(ミシェル・チェン)


シェン・チアイー役は、ミシェル・チェンが演じています。2006年にカリフォルニア大学を卒業後、コミックリズ・プロダクションと契約しました。

最初は歌手を志望していましたが『天使のラブクーポン』での女優デビューを機に、数々のドラマに出演するようになりました。

そしてこの作品で、一躍人気スターの座を獲得したのです。


他の出演作品は『君につづく道』や『聴説』『珍愛林北』『パンのココロ』『不二神探』などです。


謝明和(シエ・ミンハ):郝劭文(スティーブン・ハオ)


シエ・ミンハ役は、スティーブン・ハオが演じています。3歳の時に出演したジュースのコマーシャルで演技力が認められ、幾多の作品に出演しました。

2003年からは学業に専念するために芸能活動を一時的に休止しますが、淡江大学に入学してから芸能界に復帰しています。


他の出演作品は『ビビアン・スーの恋しくて…』や『金城武 トラブル・メーカー』『ビビアン・スーのロマンシング・ドラゴン』『ビビアン・スーのパイレーツの逆襲』『男生女生ㄆㄟˋ』などです。


曹国勝(ツァオ・グオション):荘濠全(ジュアン・ハオチュエン) 


ツァオ・グオション役は、ジュアン・ハオチュエンが演じています。アオ・チュエンという名前で台湾の4人組アイドルグループ・LOLLIPOP F 棒棒堂(バンバンダン)のリーダーとして活躍。

現在は解散していますが、2007年のデビューからヒット作を放出し続けました。アイドルとしてだけではなく、俳優としてドラマや映画にも多く出演しています。


他の出演作品は『EXPRESS BOY -悪男宅急電-』や『ラヴスタイリスト~愛情魔髪師~』『六樓后座2家屬謝礼』『晴れのち女神が微笑んで』『恋夏恋夏恋恋下』などです。


許博淳(シュー・ボーチュン):鄢勝宇(イエン・ションユー)


シュー・ボーチュン役は、イエン・ションユーが演じています。国立台湾芸術大学演劇科に在学中も、俳優として活動していました。

2008年に主演した短編映画『拐弯的夏天』では、金穗奨最優秀俳優賞を受賞。ギデンズ監督の『功夫』にも出演しています。


他の出演作品は『人生劇展:愛的麺包魂』や『人生劇展:拳撃手套布娃娃』『笑うハナに恋きたる』『パンのココロ』などです。


廖英宏(リャオ・インホン):蔡昌憲 (ツァイ・チャンシエン)


リャオ・インホン役は、ツァイ・チャンシエンが演じています。台湾で歌手や人気司会者として活躍している人物で、多くの番組に出演。

2010年からは俳優、2011年からは歌手として活躍の幅を広げました。

台湾金鐘奨で作品賞を含む、7つ部門を受賞した大ヒットドラマ『イタズラな恋愛白書~In Time With You~』にも出演していました。


他の出演作品は『モンガに散る』や『Night Market Hero』『結婚って幸せですか THE MOVIE』『おばあちゃんの秘密』などです。


胡家瑋(フー・チアウェイ):胡家瑋(フー・チアウェイ)


フー・チアウェイ役は、ワンワン(弯弯)というハンドルネームでイラストレーターをしている女性が演じています。

フー・チアウェイは、2006年に第2回世界中国語ブログ大賞で、ユーモア部門最優秀賞を受賞するといった実績を残している人物。この作品では、フー・チアウェイ役を本名のフー・チアウェイで演じたのです。

モデルは実在する人物ですが、このキャラクターはフー・チアウェイのために生み出された架空の人物となっています。


他の出演作品は、『帯着夢想去旅行』や『パンのココロ』です。


原作は作者の実話が元になっている?


『あの頃君を追いかけた』は、原作や監督、脚本を務めたギデンズ・コーが実際に体験した青春時代の思い出が元になっています。

主人公・柯景騰(コー・チントン)は監督の本名、沈佳宜(シェン・チアイー)はモデルとなった女性の本名です。

主人公や恋焦がれたヒロインは共に実在する人物であったため、よりリアリティのある作品に仕上がっています。


実在するチアイーさんもこの作品を観たそうで、映画を作った時は喜んでもらえたということが監督のインタビューで語られていました。

もちろん演じているのは本人ではありませんが、彼らなりに2人の気持ちを考えて演じた結果、涙なしでは見られない名作となったのです。



ファンなら足を運びたい!ロケ地はいったいどこ?


台湾版はロケ地も台湾なので気軽に足を運ぶのが難しいですが、思い出のシーンを巡る旅はファンであればぜひやっておきたいことでしょう!


それでは、台湾版『あの頃君を追いかけた』のロケ地についてご紹介します。


彰化市長安街93號


彰化市長安街93號はコートンの家として登場した場所です。あまり覚えていない人もいるかもしれませんが、駅も近い為こちらを訪れているファンは多いです。


阿璋肉圓


阿璋肉圓は、コートンを含む5人の男子高校生が足を運んだ場所です。ロケ地になったため、看板には作中に登場する5人の写真が使われるようになりました。

彼らが食事をしていた場所なので、同じ席に座って何か食べてみるのもおすすめです。


明功藥局(九把刀的家)


明功藥局は、直接的なロケ地ではありませんが監督の実家なので足を運ぶ人が多いです。

店内には、映画のポスターや監督にまつわる品物などがあります。


永樂商圈 永樂街八寶冰


永樂商圈 永樂街八寶冰は、チアイーとチアウェイが放課後に立ち寄ったお店です。この周辺にはあまりないデザート店でもあるので、ロケ地巡りをするならぜひ立ち寄りたい場所です。


美光理髮廳


美光理髮廳は、永昌街と永安街の角にある理髪店です。主人公のコートンが髪を切りに行ったお店です。チアイーとの勝負にまけて丸坊主にする時に足を運びました。


八卦山大佛


八卦山大佛は、キョンシーが飛び跳ねていたシーンに使われていました。ここにたどり着くまでは上り坂になっているので少し大変かもしれませんが、せっかくなら足を運びたい場所です。

バスでも行けますが遠回りになってしまうので、時間との兼ね合いを見て歩いていくのがおすすめ。


中華陸橋


中華陸橋は、コートン達が学校に行く時に通っていた橋です。台湾観光をする際にタクシーで通過したことがあるひともいるでしょう。


早餐車


早餐車は、自転車に乗っていたコートンが朝ご飯を買った場所です。成功路にある台灣銀行の周辺にいることが多いようです。

しかし、この車は早餐(朝ご飯)を販売しているので時間によっては出会えない可能性があります。また、キッチンカーなので同じ場所にいつもいるとは限りません。


彰化縣私立精誠高級中學


彰化縣私立精誠高級中學は、この作品のロケ地を巡るなら欠かせない場所です。実際に監督が卒業した母校でもあります。

学校の正門にいる警備員に声をかけると入れてもらえるそうです。校舎内にも入れるようですが、グラウンドと外観だけでも雰囲気を味わえます。


コートン達が朝礼をしていた場所がグラウンドなので、感慨深い気分になれるはずです。また、コートン達が掃除をしていた木のベンチもあるので要チェックです。


成功火車站


成功火車站は、大学に進学したコートンとチアイーが待ち合わせをしていた駅です。作中では、ホームにあるベンチに座っている2人の様子などが描かれています。


輔仁大學


輔仁大學は、コートン達が駐輪場に自転車を置いているシーンやグラウンドで走っているシーンなどに使われていました。駐輪場やグラウンドを見てみると、作中における彼らの行動を思い出せるでしょう。


TM coffee


TM coffeeは、コートンが過去を振り返って小説を書こうとしているシーンに使われていました。パソコンを広げている場面が印象に残っているという人もいるでしょう。



作中に登場するりんごの意味とは?



続いては、作中に登場するりんごの意味について解説していきます。

『あの頃君を追いかけた』の英題が『You are the apple of my eyes.』のため、リンゴがモチーフとして登場。


このタイトルからもわかるように、りんごはこの作品の中で重要な役割を担っているのです。

英題になっている『You are the apple of my eyes.』は、“りんごを目の中に入れても痛くない、それくらいキミが好きなんだ”という意味になります。

つまり、コートンがどれだけチアイーを好きだったのかよくわかるのがタイトルを英訳した言葉だといえるでしょう。



泣けると話題の『あの頃君を追いかけた』を観た人の感想 


『あの頃君を追いかけた』は、泣けると話題の作品。最後に、実際にこの作品を観た人から寄せられた感想を見ていきましょう。




実際に観た人の感想を調べてみると、台湾版と日本版の両方を観た人が多かったです。日本版から入った人もいれば、元々原作が好きだったという人も少なくありません。

日本版との違いはもちろんありますが、どちらの作品も魅力的で涙なしでは観られないことがわかります。



まとめ


台湾版『あの頃君を追いかけた』は、監督の実話を元にしていて、ロケ地も現地なのでリアリティがあります。

過去に経験した恋愛を小説にし、そこから映画化をしているので、監督自身の思い入れも相当強かったのではないかと想像できます。思い入れがあるからこそ、観た人の涙を誘うような作品に仕上がっているのでしょうね。


台湾には、日本版のロケ地も点在しています。日本版の方が台湾版より、地元に密着した撮影に。

日本版・台湾版の両方を鑑賞後、ロケ地を巡って観るのも面白いでしょう。本作を観たことがある人なら、コートン達が何をしていた場所なのか思い出すことができるので、より楽しめるはずですよ。


『あの頃君を追いかけた』は、日本版・台湾版ともにU-NEXTで配信されています。

ネット上の評判などを見て興味を持った方は、ぜひチェックしてみてください。



※本ページの情報は2022年6月時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サービスサイトにてご確認ください。

この記事についているカテゴリー

この記事についているタグ

執筆

エンタミート編集部

映画に関する人気記事
Popup Image
×