【解説】グランドイリュージョン|主要人物と組織
フォー・ホースメンに加えて、「グランド・イリュージョン」の主要人物をご紹介します。
▼ フォー・ホースメン
「アイ」に集められた4人のマジシャン
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①J・ダニエル・アトラス
ホースメンのリーダー格であり、カリスマ性のあるマジシャン。ジャックがファンだと公言するほど、名の知れた人物。ヘンリーは、元助手。
②メリット・マッキニー
凄腕のメンタリスト。人の心を読むことはもちろん、暗示や催眠術が得意。ホースメンのショーでは、幾度となくメリットの能力値の高さが伺える。
③ヘンリー・リーブス
ホースメンの紅一点で、アトラスの元助手。脱出イリュージョンなど魅せるショーが得意。また、4人の中で1番アイを信じている人物。
④ジャック・ワイルダー
他3人に比べマジックの腕は定かではないが、「スリ・鍵開け・トランプの扱い」はピカイチ!裏方や雑用を任される事が多い。重要な事柄を難なくこなすキーパーソン。
①ディラン・ローズ
FBIの特別捜査官。ホースメン逮捕への意気込みは誰にも負けないが、空回り気味。猪突猛進だけれど、正義感が強く頭も切れる。
②サディアス・ブラッドリー
マジックの種明かし業を営む、元マジシャン。ホースメンが開催したショーのトリックを解明し、ローズに協力しているが…。
③アルマ・ドレイ
インターポールから派遣されたフランス人捜査官。ローズと共にホースメンを追う。マジックを楽しみ根底からホースメンを理解し逮捕に繋げようとする、ピュアで適応能力に優れた人物。
④アーサー・トレスラー
世界的資産家であり、ホースメンの支援者。また、トレスラー保険の社長。
【解説】グランドイリュージョン|あらすじ
引用元:Hulu
● 簡易あらすじ(ネタバレなし)●
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“フォー・ホースメン”と呼ばれる4人のスーパーイリュージョニストグループ。彼らはラスベガスでショーをしながら遠く離れたパリの銀行から金を奪い、観客を驚かせる。この複雑に計画された不可解な犯罪に当局が動き出す。彼らはどうやって金を盗んだのか? 彼らの目的はいったい何なのか? 最後のショーが終わるとき、すべてのトリックが暴かれる。
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しっかりあらすじ(ネタバレあり)
● フォー・ホースメンの出会い
ある日、謎の人物からタロットカードが送られてくる。
タロットカードに記載された日時と場所に向かうと、計4人のマジシャンが何者かによって招集されていた。
集められたアトラス / メリット / ヘンリー / ジャックは、「アイ」から見取り図を情報として与えられる。
● フォー・ホースメンの活動
1年後、4人は「フォー・ホースメン」というイリュージョニストとして活動していた。
世界的資産家アーサー・トレスラーを支援者に迎え、ショーは大盛況。
この日もラスベガスで「銀行を襲う」イリュージョンを披露する。
ホースメンは宣言通りラスベガスからパリの銀行を襲うイリュージョンを成功させるが、FBIに逮捕されてしまう。
FBI特別捜査官ローズとインターポールから派遣されたアルマが、ホースメンの取り調べを行うが証拠不十分で釈放される。
ホースメンのショーを録画していた観客がいると知ったローズは、その人物に接触。
その人物はサディアスと言い、元マジシャンで今はマジックの種明かし業を営んでいた。そこで、ローズはサディアスにホースメン逮捕の協力を仰ぐ。
● フォー・ホースメンの狙い
ホースメンは反省する様子もなく、ニューオーリンズで「観客の残高を当てる」イリュージョンを開催。
集まった観客は災害の被害者であり、トレスラー保険(アーサーの会社)に保険金の支払いを断られた者達だった。
そこで、災害の被害者に払うはずだった金額をアーサーの預金から観客へ送金。アーサーを嵌める。
ローズやアルマ・サディアスはショーを観戦していたが、ここでもホースメンを取り逃してしまう。
欺かれたアーサーは腹を立て、サディアスに彼らのトリックを暴き破滅させるよう指示。
公演後、ローズはホースメンの潜伏先を見つけ出し突入。
3人のホースメンは逃げた後だったが、ジャックは機密情報の処理を任され逃げ遅れていた。
しぶとく追いかけてくるローズと決死のカーチェイスの末、ジャックの車が横転し爆発。
ホースメンに関する手掛かりは、ジャックが必死に守っていた書類のみになった。
残された手掛かりから、ホースメンが次に狙うのは「エルコーン社の脱税金が保管された金庫」であることを突き止める。
● 黒幕の目的とフォー・ホースメン
ローズを含む捜査官達がエルコーン社の金庫がある倉庫に向かうと、すでにもぬけの殻。
ホースメンに盗まれた後だと悟ったローズ達は、金庫を郵送しているトラックを尾行。
ローズと金庫が目的地に到着すると、そこにはサディアスがいた。
ローズはサディアスを疑うが、金庫を開けてみると風船が溢れ出し「偽の金庫」を追っていたと判明。
本物の金庫の行方が分からないまま、ジャックを除いたホースメンのショーが開催。
ファイブポインツにある廃墟に映し出されたホースメンは、今夜の公演がラストステージである事を観客に告げる。
そして、廃墟の屋上から飛び降りて退散するところをローズに撃たれてしまう。
しかし、撃たれたホースメンは大量の札束に変化し、NYの空に大金がばら撒かれたのだった。
ホースメンを取り逃してしまったローズだったが、ばら撒かれた大金が偽札だと気が付く。
同じ頃。サディアスが自身の車に乗ろうとした所、車内から大量の札束が溢れ出す。
エルコーン社から盗まれた本物の札束がサディアスの車にあった事で、現行犯逮捕。
サディアスは独房で「ホースメンに嵌められた。トリックを説明できる」とローズに訴えた。
しかし、自身が想像したトリックや黒幕の人物像を語っていくうちに、ローズが黒幕である事を悟る。
ラストステージを終えたホースメンは「ホースメンを集結させた人物」に指示され、セントラルパークのメリーゴーランド前に集められる。
そこに現れたのは、ローズだった。4人は驚きながらも、ローズに「アイ」のメンバーに迎えられる。
● ローズとアルマ
ホースメンの捜査が幕を閉じ、ローズはアルマとパリで再会。そこで、ローズは「サディアス / エルコーン社 / パリの銀行」との関係や真相をアルマに明かす。
真実を知ったアルマは微笑み、ローズを告発しないと決意した。
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【ネタバレ】黒幕の正体・正体不明の組織アイについて
結論から言うと、「黒幕はローズ」そして、「アイは秘密結社」です。アイについて判明していることは、以下の通り。
・フォー・ホースメンがアイに招待された事
・ローズがアイのメンバーである事
残念ながら、今作はこれ以上アイについて詳しくは説明はされていません。
しかし、続編「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」ではストーリーの全体を通してアイに触れることができます。
・アイは本当に存在するのか
・アイの正体と歴史
・アイが行ってきたこと
・アイのメンバーは誰なのか
また、ローズの過去が掘り下げられているので「ローズとサディアスの関係」に疑問を持った方は、ぜひ視聴してみてください!
【ネタバレ】ショーの目的は「復讐」その原因は?
ローズが復讐を企てる原因は「父親の死」にありますが、グランドイリュージョンでは詳細は語られぬまま。
なので、続編「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」で判明した死の真相を交えながら解説していきます。
● 復讐の目的と理由 ●
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▼黒幕:ローズ
▼ショーの目的:父の死に対する報復。サディアスへの復讐。
▼復讐の理由 :ローズの父親(シュライク)は再起をかけたマジック「奇跡の脱出劇」の失敗によって死亡。しかし、死に繋がった要因に気が付き復讐を決意した。
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● ローズの父親が死んだ原因 ●
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■ ローズの父親(シュライク)はマジシャンだったが、サディアスの種明かし業により名誉を汚される。
■ 再起をかけたイリュージョン「奇跡の脱出劇」に挑むが失敗に終わり、シュライクは帰らぬ人に。
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● 「奇跡の脱出劇」の演出内容 ●
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①ローズの父親(シュライク)が金庫に入り、外から施錠。
②金庫を海に沈め、300秒で脱出する。
5分を過ぎても水面から上がってこないので、懸命に捜索されるが今だシュライクの死体は見つかっていない。
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● ローズの父親(シュライク)の死に関わる人物と組織 ●
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①サディアス
ローズの父親(シュライク)が死亡した要因。
サディアスの種明かし業がシュライクを追い詰め、「奇跡の脱出劇」に導いた。
②金庫
奇跡の脱出劇に使用した金庫。金庫の生産会社エルコーンは、粗悪品だったことを隠ぺいしていた。
③トレスラー保険
資産家アーサー・トレスラーの保険会社。ローズの父親(シュライク)の死に対して、保険金を支払わなかった。
④パリの銀行
保険金の引受銀行。
本来ならパリの銀行から支払われるはずの保険金が、支払われなかった。(アーサーの保険会社が拒否した為)
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フォー・ホースメンのマジックショーは、「パリの銀行→アーサー→金庫強奪→サディアス」と「恨みの弱い順」に開催。
つまり、1番憎んでいるのは「サディアス」と言う事がショーの開催順から読み取れます。
【ネタバレ解説】グランドイリュージョン|ショーの内容・トリック
フォー・ホースメンが開催した「ショーの内容とトリック / ローズの目的」を、時系列順に解説します。
復讐を果たすためのショーですが、回を重ねるごとに「ローズの憎しみが増していく」事にも注目です!
第1公演:ベガスから3秒でパリへ!謎のヘルメットで遠隔銀行強盗
● ショーの内容と流れ(簡易解説)●
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■ 舞台 :ラスベガスの大きなホール
■ ターゲット:パリの銀行
■ ショーの簡易要約
ランダムに選ばれた観客に「襲って欲しい銀行」を答えさせ、その銀行にテレポーテーションして現金を奪うイリュージョン。
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< 重要な登場人物 >
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・フォー・ホースメン
・ランダムに選ばれた男
・アーサー・トレスラー
・サディアス
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● ショーの内容と流れ(しっかり解説)●
※ トリック解説があるシーンは黒色の数字
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❶ ランダムに選んだ観客に、英数字の書かれたボールを3つ引いてもらう。
② ボールに書かれた英数字と同じ座席番号の男に「襲ってほしい銀行」を聞く。
❸ 男は自分の名前と「パリの銀行名」を、会場に聞こえるように答えた。
④ 男をステージにあげ、テレポーテーションヘルメットを被せる。
⑤ ヘルメットを被った男にトランプを1枚を引かせ、トランプに名前をサインさせる。
⑥ 奇妙な装置に男を乗せ、いざテレポーテーション!
❼ 先ほどの男は「パリの銀行」にテレポーテーションしており、現金の山に「サインしたトランプとショーの半券」を札束の隙間に落とすよう指示される。
❽ ヘルメットに設置されたエアーダクトのスイッチを押し、現金をパリの銀行からラスベガスへと移動させた。
❾ パリの銀行は、男が指示されて落とした「サイン付きのトランプとショーの半券」が落ちているだけで「もぬけの殻」
❿ 同じ瞬間。ラスベガスの舞台では、先ほどエアーダクトで巻き上げた「パリ銀行の現金が降り注ぐ」
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▼ ショーのトリック / ローズの目的
● ショーのトリック / ローズの目的(簡易解説)●
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■ トリックの簡易解説
駒の男に暗示をかけ、パリにいると錯覚させる。元々盗んでおいた現金をベガスの舞台にばら撒き、あたかもテレポーテーションして銀行を襲ったように見せた。
■ ローズの目的と理由
パリの銀行へ復讐。
パリの銀行は、ローズの父親(シュライク)が入っていた保険会社の引受銀行だった。本来なら支払われるはずの保険金が、支払われなかった為。
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● 重要なポイント ●
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■ イリュージョンの鍵「ランダムに選ばれた男」について
ランダムに選ばれた様に見えるこの男。実はフォー・ホースメンに「ラスベガスに行きたくなるように」実際にラスベガスに向かうまで、日々暗示をかけられ続けていました。
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● ショーの流れに沿ってトリックを解説 ●
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①どの様にして「暗示をかけた男」を観客に選ばせたか
観客が選んだボール(英数字)を「暗示をかけられた男」の座席番号になるように、すり替えていた。
③どの様にして男に「パリの銀行名」を言わせたか
ホースメンは尾行・観察の末、男が使っていたクレジットカードを特定。「パリの銀行」の利用者と認識できたため、イリュージョンの駒に選ばれた。
⑦どの様にして「ラスベガスから3秒でパリの銀行へテレポーテーション」したか
テレポーテーションに利用された謎の装置の下に、「パリの銀行に似せて作った空間」を用意。駒の男はステージに上がると同時に暗示の引き金を引かれ、パリにテレポーテーションしたと錯覚を起こした。
⑧どの様にして「パリの銀行から札束を略奪」したのか
ホースメンは銀行を襲ったのではなく、現金輸送車を乗っ取り札束を略奪した。
現金輸送車に潜入・ドライバーには催眠術をかけ、パリの銀行に輸送されるはずだった札束を盗んだ。
⑨どの様にして「パリの銀行をもぬけの殻」にしたのか
ホースメンは略奪した現金の代わりに、フラッシュペーパーで作成した札束を銀行に輸送。ショーが開催される頃に、フラッシュペーパーが燃え切るように細工していた。そのため、銀行がもぬけの殻に見えた。
フラッシュペーパー:マジックの定番小道具。煙・燃えカス・匂い等は一切ない。
⑩どの様にして「パリの銀行に直筆サイントランプを置き、残した」のか
駒の男が利用していたクレジットカードからサインを偽造した。トランプにコピーし、偽札と一緒に輸送。フラッシュペーパーの偽札だけが燃え、トランプと半券だけが残った。
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● ショーに使用されたトリック集 ●
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・催眠術 / 暗示
・ボールのすり替え
・銀行に似せた空間を作り錯覚を起こす
・フラッシュペーパー(マジックの定番小道具。煙・燃えカス・匂い等は一切ない。)
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第2公演:観客の銀行残高が増える!アーサーの財産を勝手に送金
● ショーの内容と流れ(簡易解説)●
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■ 舞台 :ニューオーリンズの大きなホール
■ ターゲット:アーサー・トレスラー
■ ショーの簡易要約
アーサーを含めた観客に預金残高を書かせ心を読み、残高を当てるイリュージョン。「観客の銀行残高が次々に増える事態とは対称に、アーサーの残高は減る」
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< 重要な登場人物 >
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・フォー・ホースメン
・ローズ
・アルマ含む捜査官(インターポール / FBI)
・アーサー・トレスラー
・サディアス
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● ショーの内容と流れ(しっかり解説)●
※ トリック解説があるシーンは黒色の数字
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❶ フォー・ホースメンは各自定番のマジックを披露する。
・アトラス&ヘンリー
箱にウサギを入れ、消すマジック。ヘンリーがシャボン玉に入って飛ぶマジック。
・メリット
観客12人に“動くな”の合図で「アメフト選手」になる集団催眠をかける。
・ジャック・ワイルダー
トランプを使ったマジック。
② ショーの休憩中、観客に「預金残高を紙に書かせ、封筒にしまうように指示する」
③ 観客に自分の名前を叫ばせ、イリュージョンの主役を選ぶ。
④ 選んだ観客に「預金残高を思い浮かべながら1~10を数えさせる」(これを繰り返す)
⑤ 預金残高を次々に当て観客は興奮するが、メリットは「この残高は正確ではない」と言う。
⑥ 観客全員を立たせ、預金残高を書いた紙を入れてある封筒をおでこに充てさせ数字に集中させる。
⑦ メリットは「預金残高を正確に把握している人は1人もいない」と発言。
⑧ アーサー・トレスラーをステージに呼び、アーサーの預金残高を当てる。
⑨ アーサーの預金だけが正確で、観客の預金残高が間違いなのはなぜ?とヘンリーが聞く。
⑩ 疑問を解消すべく、観客に「預金残高を書いた紙が入った封筒を、懐中電灯で温めてください。正しい残高が浮かび上がります」と指示する。
⑪ アーサーも観客と同じく紙を温めると、アーサーの預金残高がどんどん減っていく。
⓬ 封筒を温め終えた観客に新しい残高を読ませると、「アーサーの残高が減った分、観客の残高が増えている」事に気が付く。
⑬ 観客はランダムに選ばれたのではなく、「災害の被害者・トレスラー保険に入っているが、保険金が未払い」である人間を意図的に選んだ事をホースメンは公表する。
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▼ ショーのトリック / ローズの目的
● ショーのトリック / ローズの目的(簡易解説)●
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■ トリック簡易解説
移動中の飛行機で心を読むマジックで遊ぶふりをして、「飼っていた猫の名前」等アーサーの預金残高をおろすためのヒントを集めていた。
■ ローズの目的と理由
アーサーが営む保険会社への復讐。
ローズの父親(シュライク)の死に対して、保険金を支払わなかった為。
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● ショーの流れに沿ってトリックを解説 ●
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⑫どの様にして「アーサーの預金残高を盗んだ」のか
フォー・ホースメンとアーサーが、ニューオーリンズへ移動する飛行機の中。
アトラスはアーサーに「メンタリストごっこ」をはじめ、昔飼っていた猫の名前などを聞き出す。
この情報をヒントに、ホースメンはアーサーの預金残高を盗むことができた。
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● ショーに使用されたトリック集 ●
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・ミスディレクション(注意を意図していない部分にそらす手法)
■ このイリュージョンで判明していないトリック
・観客の銀行口座はどの様にして把握したか
・アーサーのお金をどの様にして観客に送金したか
・紙に書かれた数字がなぜ増えたのか
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「災害の被害者」をイリュージョンの主役にしたことで、ローズの本来の目的をカモフラージュしていると考えられます。
第3公演:エルコーンの金庫を略奪!ばら撒かれる偽札と最後の指示
● ショーの内容と流れ(簡易解説)●
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■ 舞台 :NYのファイブポインツ(廃墟)
■ ターゲット:エルコーン社
■ ショーの簡易要約
エルコーン社の脱税金が入った金庫を略奪し、NYの空にばら撒くイリュージョン。
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< 重要な登場人物 >
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・フォー・ホースメン
・ローズ
・エルコーン社
・アルマ含む捜査官(インターポール / FBI)
・サディアス
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● ショーの内容と流れ(しっかり解説)●
※ トリック解説があるシーンは黒色の数字
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①夜のNY。ファイブポインツ廃墟の壁に、ホースメンが映し出される。
②壁に映し出されたホースメンがマジックについて話を始める。
③廃墟の屋上にスポットライトがあたり、ローズとアルマ以外の捜査官は屋上へ向かう。
④屋上に登場したのはマネキン、フォー・ホースメンのミスディレクションだった。
⑤先ほどとは別の廃墟にスポットライトがあたり、屋上にホースメンが登場。今夜をもって、ショーは幕を閉じる事を観客に伝える。
(別の廃墟で同じ登場を繰り返す)
⑥信じてくれてありがとうと観客に感謝を伝え、廃墟の屋上を走っているところをローズに銃で撃たれる。
⑦撃たれたホースメンは大量の札束になり、NYの空には大金がばら撒かれた。
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▼ ショーのトリック / ローズの目的
● ショーのトリック / ローズの目的(簡易解説)●
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■ トリック簡易解説
NY公演のトリックは、解明されていません。恐らく、目の錯覚を利用したイリュージョンだと考えられます。
■ ローズの目的と理由
エルコーン社への復讐。
ローズの父親(シュライク)がイリュージョンでエルコーン社の金庫を使用した。その金庫が粗悪品だった為、イリュージョンは失敗し死亡した為。
そして、「間違いを犯した者を正す(晒し上げる)為の、余興」でもあります。最大の復讐のターゲットに繋がります。
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● 重要なポイント ●
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■ ターゲットが明確でないのは何故?
ホースメンは「間違いを正す」と発言し「これから捕まる者が、他公演のターゲット同様に悪者である」事を示唆。
また、今までの公演のターゲットは「不正行為や詐欺、私利私欲のためにマジックを利用した者」であると念押ししていると考えられます。
■ ホースメンが観客に発言した内容
マジックとはなにか? 騙すことです。でも、人を楽しませ活気を与え、感動を呼び起こすもの。信じる事、信頼、信用。それが根底になかったら、現実としてのマジックは存在していません。
もしそれが悪用されてしまったら、一体どうなるでしょうか? 不正行為や詐欺に使われたら。私利私欲のために使われたら。それはもうマジックではなく、犯罪です。そこで今夜このラストステージでは、皆さんも一緒に間違いを正してください。
■ 間違いを犯した者とは誰か
今まで復讐したターゲット。そして、この公演のターゲットこそ「ローズが1番憎み、復讐したかった相手サディアスブラッドリー」です。
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● ショーに使用されたトリック集 ●
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・プロジェクションマッピング
・ミスディレクション
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公演の結末:最終目的はサディアスへの復讐!盗んだ札束を車に
観客がいるイリュージョンはNY公演がラストステージですが、黒幕ローズの真の目的はここにあります。
● シーンの内容と流れ(簡易解説)●
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■ 舞台 :サディアスブラッドリーの車内
■ ターゲット:サディアスブラッドリー
■ シーンの簡易要約
サディアスが自身の車の鍵を開けると、車内からエルコーン社の脱税金だと思われる大量の札束が溢れ出した。5人目のホースメンとして、現行犯逮捕。
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< 重要な登場人物 >
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・フォー・ホースメン
・ローズ
・サディアス
・捜査官(インターポール / FBI)
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● シーンの内容と流れ(しっかり解説)●
※ トリック解説があるシーンは黒色の数字
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①NYの空にばら撒かれた大金が偽札だとローズは気がつく。
❷同時刻。サディアスが自身の車の鍵を開けると大量の札束が車内から溢れ出す。
③5人目のフォー・ホースメンとして、サディアスは現行犯逮捕される。
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▼ 金庫略奪のトリック / ローズの目的
● シーンの真相 / ローズの目的(簡易解説)●
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■ シーンの簡易解説
ホースメンはエルコーン社から金庫を盗み出し、サディアスの車内に本物の札束を詰め込んだ。結果、サディアスは5人目のフォー・ホースメンとして現行犯逮捕。
■ ローズの目的と理由
サディアスへの復讐。
サディアスの種明かし業が、ローズの父親(シュライク)を追い詰めて「事故死」を引き起こした為。
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● 重要なポイント ●
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■ サディアスの車に詰め込まれた札束は誰のものか
エルコーン社から盗んだ脱税金。(ホースメンが盗んだ金庫の中身)
■ 金庫略奪の流れは?(しっかり解説)
ジャックとローズがカーチェイスした場面から展開します。
①ジャックの車が横転し炎に包まれていたが、ローズはジャックが必死に守っていて書類を車内から回収する事に成功。
②持ち出した書類は、「エルコーン社に関するFBIの極秘資料」だった。また、エルコーン社が5億ドルの脱税をしていたことを教えられる。
③この情報から、ホースメンが次に狙うのは「エルコーン社にある金庫(脱税したお金が保管されている)」である事が導き出される。
❹捜査官達がエルコーン社の倉庫に到着すると、すでに金庫は無くなっていた。
⑤倉庫にいた捜査関係者に「金庫はどこにやった?」と聞くと、ボスの命令で運び出しましたと答える。
⑥しかし、捜査官達のボスはそのような命令は下していなかった。そこで、「ふざけるな!」と捜査関係者を叱責する。
⑦この“ふざけるな”というワードが引き金となり、捜査官達のボスは「バイオリン催眠術」にかかり曲を弾きだす。
⑧ローズ達は金庫がトラックで運び出されている最中だと知り、逆手を取り行き先である「ファイブポインツ」まで尾行する作戦に移る。
⑨ホースメンは「今夜、ファイブポインツでジャックの追悼ショー」を行うと動画で周知させる。
⑩尾行したトラックに女が接近していくので包囲すると、サディアスがいた。
⑪ローズはサディアスが5人目のフォー・ホースメンだと踏み、金庫を開ける。
⓬金庫を開けると大量の風船が溢れ出し、偽物の金庫を追っていたことを知る。
⑬サディアスはローズに「ここでだれもが思うはずだ。本物の金庫はどこに?」と不敵に発言する。
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● シーンの流れに沿ってトリックを解説 ●
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④どの様にして金庫を盗んだのか
この時点では、「金庫は盗まれていません」
・どの様にして「金庫が盗まれた後」だと思いこませたのか
金庫があった倉庫を「箱にウサギを入れ、消すマジック」と同様の環境にした。第2公演でアトラス&ヘンリーが披露したマジック。箱の中に鏡で仕切りを作ると、中のものが消えて見えるトリック。
倉庫にウサギの箱と同じ鏡のトリックを仕掛け、「ホースメンが金庫を盗み、何処かに運んでいる」と思いこませた。
⑫誰がどの様にして「本物の金庫」を盗んだのか
偽金庫輸送中のトラックを捜査官総出で追った為、倉庫に邪魔者は居ません。
そこに「ジャックワイルダー」が現れ、トリックで使用された鏡を破壊。本物の金庫をいとも簡単に盗んだのです。
・どの様にして「ジャックワイルダー」は生き延びたのか
ジャックはローズとのカーチェイスで死亡したように見えましたが、走行中に瞬時に車を入れ替え「ジャックが死んだように見せていた」だけでした。
燃え盛る車内に取り残された男性は、安置所から盗んだ死体だったのです。
・どの様にして車を入れ替えたのか
ジャックが盗んだ車と同じ車種を用意し、ホースメンの他3人が連携して車を入れ替えました。
ジャックはたまたまFBIの車を盗んだように見えましたが、「カーチェイスの末、爆発し死亡する」事を想定して盗んでいたと言う事です。
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● ショーに使用されたトリック集 ●
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・バイオリン催眠術
・ウサギの箱マジック(空間に鏡で仕切りを作り、中身が消えたように見せる手法)
・ミスディレクション
・車 / 人のすり替え
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【解説・伏線】グランドイリュージョン|ショー以外のシーン・セリフ考察
ホースメンが開催したショー以外での、以下シーンやセリフから考察していきます。
ショー以外のシーンを紐解くと、ホースメンがいかに丁寧にショーを練り上げているのか分かりますよ。
① 取り調べ室でのバイオリン催眠術
② 飛行機内でのローズのセリフとマジック
③ ニューオーリンズ公演での「動くな(フリーズ)」
④「本物の金庫はどこに?」と不敵に発言するサディアス
派手なイリュージョンと綿密に計算された行動のギャップが、グッとくるシーンばかり!ぜひ確認してみてください。
① 取り調べ室でのバイオリン催眠術
パリの銀行を襲ったイリュージョンで「駒となった男性」にかけられたバイオリン催眠術が、エルコーン社の金庫略奪シーンの伏線になっています。
取り調べ室でバイオリンの催眠術を目の当たりにした捜査官達。倉庫で上司が「バイオリンを弾きだした」時、「ホースメンが来た後だ」と瞬時に思ったはずです。
ホースメンが来た後、しかも倉庫には金庫がない!となると、「ホースメンが金庫を盗んだ」と誰もが思い疑う隙も与えませんでした。
その結果、捜査官達は偽金庫を追い、ジャックは本物の金庫を楽々と盗み出せたのです。
バイオリン催眠術とは
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暗示をかけられた人間が”ふざけるな”と聞くと、バイオリンを演奏していしまう催眠。曲を弾き終えるまで、催眠は解けない。 |
② 飛行機内でのローズのセリフ
ホースメンを追い、ローズとアルマが飛行機に乗っている場面。「サディアスへの恨み」と解釈できる、ローズのセリフがあります。
ローズのセリフ
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「俺が嫌いなのはマジシャンじゃない。人を食い物にする連中だよ。人の弱みや信じている大切な物を平気で利用し踏みにじる。」
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「人の弱みや信じている大切な物を平気で利用し踏みにじる」
マジックを楽しんでいる人、またマジシャンの誇りを利用して「種明かし業を生業としお金を稼ぐ人物。
「人を食い物にする連中=サディアス」と考えられ、サディアスへの強い憎しみを感じます。
グランドイリュージョンの続編では、「サディアスとローズの父親(シュライク)との関係が判明します。
続編を視聴後にこのセリフを聞くと、相当な恨みを持ってこれまでローズが生きてきた事が読み取れますよ。あわせての鑑賞がおすすめです!
③ ニューオーリンズ公演での「動くな(フリーズ)」
第2の公演でローズが発した「動くな」ですが、彼がポンコツだからではなく「ホースメンが逃げる時間稼ぎをした」と考えられます。
第2の公演でメリットは12人の観客に、「動くな」というワードを発した人物にタックルしてしまう催眠術をかけました。
そして、ローズはホースメンが退場する際に「動くな」と発してしまい、観客にタックルされ追いかけるのに手間取ります。
このシーンは「ローズ自身が騒動の中心となる事で捜査官達の足止め」し、ホースメンを全員無事に逃走させる事が目的だったと考察できます。
④ 「本物の金庫はどこに?」と不敵に発言するサディアス
偽金庫を開けた際に、サディアスはローズを含む大勢の捜査官達に「ここでだれもが思うはずだ。本物の金庫はどこに?」と不敵に発言するシーンを覚えていますか?
捜査官達は「サディアスこそ5人目のフォー・ホースメンだ」と睨んでいるので、煽り文句に聞こえたはずです。
そしてこの発言の直後に、サディアスの車内から大量の札束が見つかります。
サディアス逮捕の大きな決め手は「現行犯だった事」
しかし、「本物の金庫はどこに?」という発言は「(私は金庫の在処を知っている)」とも受け取れる様なセリフです。
サディアスは逮捕後に「ホースメンに嵌められた」と懸命に主張しますが、誰も耳を貸さなかった様に、疑いを深めるのに充分な発言だったと考えられます。
【未回収の伏線】続編「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」に繋がるポイント
引用元:Hulu
グランドイリュージョンに散りばめられた3つの伏線が、どのようにして続編「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」に繋がっていくのか解説します。
続編で解明する、グランドイリュージョン3つの重要ポイント!
①ローズの父親、シュライクの死因
②ローズとサディアスの関係
③秘密結社“アイ”について
続編「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」の大幅なストーリーには触れますが、物語を左右する決定的な情報は控えています。
ですが、ネタバレが苦手な方は気をつけてくださいね。
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① グランドイリュージョン未回収伏線|ローズの父親について
黒幕ローズの目的は「父親の死に対する復讐」でした。
続編では、「ローズの父親(シュライク)の死の真相」が解明されます。
グランドイリュージョンでは「ローズの父親(シュライク)が死亡し、サディアスやアーサー達がその死に関係している」事しか判明していません。
しかし、続編では以下3つの事実が判明。
・ローズの父親(シュライク)はどのように死亡したのか
・どのような状況が死に追いやったのか
・グランドイリュージョンで復讐の的となった人物や組織が、どのように関わっていたか
ローズの父親(シュライク)について知ることができると同時に、ローズの過去にも触れます。
ローズの復讐原因が鮮明になり、よりグランドイリュージョンを楽しめますよ!
② グランドイリュージョン未回収伏線|サディアスとの関係性
続編では、「ローズとサディアスの関係」が解明されます。
主要人物のサディアスですが、「なんでそんなに憎むの?」「父親との関係は何?」と深く知りたい部分は語られないままでした。
しかし、続編では以下2つが判明。
・ローズの父親(シュライク)との関係性
・なぜサディアスはローズに「死の要因」と思われているのか
「ローズが憎んでいる悪い人」というふんわりした印象で、サディアスはホースメンに嵌められ逮捕されてしまいます。ここに引っかかりを感じた方は、ぜひ続編を見てほしいです!
サディアスという人間が、「(ローズにとって)(サディアス自身は)どのような人物なのか知ることができます。
③ グランドイリュージョン未回収伏線|アイについて
続編では、「秘密結社”アイ”」が少しだけ解明されます。
グランドイリュージョンでは”アイ”についてほぼ語られず、分かっているのは「秘密結社」である事と「フォー・ホースメンがアイに招待された」事、「ローズがアイのメンバー」である事くらいです。
しかし、続編では以下4つが判明します。
・アイは本当に存在するのか
・アイの正体と歴史
・アイが行ってきたこと
・アイのメンバーは「ローズとフォー・ホースメン」だけなのか
グランドイリュージョンから読み取れる”アイ”は、オカルトチックな印象です。
伝説なのか、ローズが作り上げた組織なのか、そもそもフォー・ホースメンを集めるための口実だったのか。
「半信半疑」だった人ほど、スカッとするのではないでしょうか!
グランドイリュージョン|解説のまとめ
グランドイリュージョンは誰でも楽しめるストーリーですが、ショーのトリックやセリフに注目すると更に面白い作品です。
ぜひ、ホースメンのイリュージョンを何度も堪能してください!
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