ディズニー映画「ファンタジア」配信状況｜問題作？怖い映画？気になる疑問点も解説！

映画「ファンタジア」基本情報

映画「ファンタジア」の基本情報は以下の通り。

今では名作と言われている「ファンタジア」ですが、実は公開当時は映画扱いされず、「音楽とイメージが合っていない」という批判があったり、今までのディズニーファンも困惑するなど、評価はあまり良くありませんでした。

また、「ファンタジア」を上映するために必要な装置に多額の費用がかかることから、上映館も少なく、収益面では大赤字に。

しかし、ウォルト・ディズニーは「これは私が死んでからもずっと楽しんでもらえる作品だ」とコメントしており、実際にウォルトが亡くなって3年後の1969年に再上映されて以降、商業的にも成功しました。

そして、「ファンタジア」の公開から60年後の2000年の1月1日、映画「ファンタジア2000（原題：Fantasia 2000）」が公開されます。

「ファンタジア」と同じく“クラシック音楽とアニメーションの融合”というコンセプトで、ドナルド・W・アーンストが監督を務めていました。

「ファンタジア」の評価で長尺過ぎるという批判があったためか、「ファンタジア2000」の上映時間は75分と短めです。

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映画「ファンタジア」「ファンタジア2000」配信状況

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「ファンタジア」の他にも、「白雪姫」「シンデレラ」「ふしぎの国のアリス」などの作品があります。

しかし、これはもちろんディズニーが正式に制作したものではありません。

著作権が切れ、パブリックドメインとなった作品が販売されているのです。

安全性に問題はありませんが、日本語吹き替え版なのに歌の部分が英語であったり、正規版と声優が異なることが多いです。

キャラクターの声に違和感を覚えることが多くなってしまうため、オリジナルの声で聞きたい方や、歌の部分まで日本語で楽しみたい方には百均での購入はおすすめできません。

ぜひ配信作品が見放題のディズニープラスを活用してくださいね。

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映画「ファンタジア」ってどんな映画？

あらすじ

映画「ファンタジア」はクラシック音楽に合わせて、幻想的なアニメが描かれた作品。

全8曲の音楽とともに、それぞれ異なる短編のエピソードが展開されます。

そのため、「ファンタジア」そのものに大筋となるストーリーがあるわけではなく、セリフもほとんどありません。

クラシック音楽の持つ雰囲気に合わせて抽象的、もしくは物語仕立ての美しい映像が流れる作品だとイメージしてください。

また、曲と曲の間で、指揮者のレオポルド・ストコフスキーによる曲の説明が入ります。

【トッカータとフーガ ニ短調】

オーケストラの準備が始まり、指揮者が映画「ファンタジア」がどのようなものなのか説明する。

〔トッカータとフーガ ニ短調〕が奏でられると、実写から色鮮やかで抽象的なアニメーションに変わり、曲の雰囲気が映し出されていく。

【くるみ割り人形】

バレエ音楽として有名な〔くるみ割り人形〕では、バレエらしさを感じられる6つの短編アニメーションが展開される。

〈金平糖の踊り〉

夜の森に妖精が現れ、宙を舞いながら草花に生命を宿していく。

やがてたくさんの妖精が集まり、妖精たちは大きな蜘蛛の巣を作り出す。

〈中国の踊り〉

7つのキノコが踊り出す。

〈葦笛の踊り〉

花がゆっくりと水面に落ちると花弁がドレスのように広がり、花たちはくるくると踊り出す。

〈アラビアの踊り〉

色とりどりの魚たちが妖艶な踊りを見せる。

〈トレパーク〉

大勢の花たちがコサックダンスを披露する。

〈花のワルツ〉

〈金平糖の踊り〉で眠りについていた妖精たちが目覚めると、森は赤く色づいていく。

そして季節はいつの間にか赤と黄色が目立つ秋から、白と青に染まった冬へと変化する。

【魔法使いの弟子】

魔法使いの弟子のミッキーマウスは、師である魔法使いイン・シッドが置いていった魔法の帽子を被り、魔法の力を手にする。

ほうきに魔法をかけたミッキーは、自分がやるべき水汲みの仕事をほうきに託して眠ってしまう。

夢の中で偉大な魔法使いになったミッキーだったが、目を覚ますとあたりは水浸しに。

ミッキーは慌ててほうきに水汲みをやめさせようとするも上手くいかなかった。

そこにイン・シッドが現れ、彼の魔法によって難を逃れる。

怒り心頭のイン・シッドを見たミッキーは、水汲みの仕事に戻るのだった。

（魔法使いの弟子 と 春の祭典 の間）

ミッキーがオーケストラの会場に現れ、指揮者に挨拶する。

【春の祭典】

地球、そして生命の誕生と進化、生命の繁栄と衰退を描く。

銀河が生まれ、地球が誕生する。

そして地球で生命が誕生し、生き物は進化していく。

しかし次第に地球は砂漠化し、そして植物や恐竜たちも倒れてしまう。

（春の祭典 と 田園交響曲 の間）

指揮者の指示に従って各楽器が音を出し、それに合わせた波形のアニメーションが描かれる。

【田園交響曲】

3パートで構成されている。

〈ユニコーン〉

子供のユニコーンと小鬼が戯れ合う中、新たなユニコーンが誕生した。

生まれたばかりのユニコーンは上手く飛べなかったが、何度も練習し、家族とともに空を優雅に舞う。

〈ケンタウロス〉

大勢のキューピットに協力されながら、ケンタウロスのカップルが次々に誕生していく。

そんな中、相手を見つけられずにいる男のケンタウロスと女のケンタウロスがいた。

キューピットたちは何とか2人を引き合わせ、2人は無事結ばれる。

〈神々とケンタウロスたち〉

ケンタウロスやユニコーン、小鬼たちとともに酒神バッカスが楽しく戯れていると、そこに黒い雲と雷雨を連れた天空神ゼウスが現れた。

楽しかった騒ぎから一変し、ケンタウロスたちは慌てて避難する。

やがてゼウスが眠りにつくと雨も止み、再び平穏が戻った。

【時の踊り】

ダチョウからはじまり、カバ、ゾウたちが次々にバレエを披露する。

しかし、寝ているカバを狙ってワニの集団がやってきた。

目を覚ましたカバは踊りながらワニを躱す。

【はげ山の一夜】【アヴェ・マリア】

火山から悪魔・チェルナボーグが現れ、墓場から幽霊や骸骨たちを解放する。

見渡す限り悪魔や幽霊だらけの恐ろしい世界になっていった。

しかし鐘の音が鳴ると、悪魔や幽霊たちは元居た場所へ帰り、チェルナボーグも火山へと帰る。

悪魔の夜は明け、神々しい朝日が昇った。

流れる音楽

【ファンタジア】

登場キャラクター

映画「ファンタジア」はエピソード毎に妖精や動物、花などのキャラクターが数多く登場する作品です。

その中でも名前がある有名キャラクターたちを紹介していきます。

〔魔法使いの弟子〕

イン・シッド：偉大なる魔法使い。Yen Sidという名前は、Disneyを逆から読んだもの。

ミッキーマウス：イン・シッドの弟子。偉大な魔法使いになることを夢見ながら、今は水汲みの仕事をしている。

ほうき：イン・シッドの魔法の帽子を被ったミッキーによって、代わりに水汲みの仕事を任される。

〔はげ山の一夜〕

チェルナボーグ：ディズニーヴィランズ。力のある恐ろしい悪魔で、真夜中になると幽霊や悪魔を禿山に誘い、夜会を開く。

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映画「ファンタジア」「ファンタジア2000」違い

簡潔に言うと、クラシック音楽×アニメーションというテーマは同じですが、〔魔法使いの弟子〕のエピソード以外は全て異なります。

あらすじや使用楽曲、登場キャラクターにわけて詳しく解説していきますね。

映画「ファンタジア2000」あらすじ

【交響曲第5番】

蝶のような三角形の物体の兄弟（ペア）が色とりどりの仲間とともに、赤と黒の三角形たちと戦う。

“善”と“悪”の戦いが表現されている。

【交響詩「ローマの松」】

クジラの家族が優雅に夜空を泳ぐ。

しかし、途中でカモメの大群に襲われ、子クジラが両親と離れ離れになってしまう。

迷い込んだ洞窟の向こうに親クジラがいるのを見つけた子クジラは、空高く舞い上がり、両親との再会を果たした。

クジラの家族はさらに空高く泳ぎ、それを見て集まったクジラの群れとともに雲を超える。

【ラプソディ・イン・ブルー】

舞台はニューヨーク。

ドラマー志望の青年は仕事先である工事現場へ急ぐ。

失業中の中年男性や厳しい家庭教師に連れまわされる少女、妻の尻に敷かれている初老の男性、満員電車でぎゅうぎゅうになっている人々―。

様々な人がこの街で暮らし、皆それぞれ望みを持っている。

中年男性は職に就くこと。

少女は両親と遊ぶこと。

初老男性は空を自由に飛び回ること。

青年はドラマーになること。

憂鬱な毎日から抜け出したいと物思いにふける中、偶然がいくつも重なり、それぞれ念願を叶えるのだった。

【ピアノ協奏曲第2番～アレグロ】

アンデルセン童話「すずの兵隊」が繰り広げられる。

脚が片方しかないおもちゃの兵隊とバレリーナは恋に落ち、2人で踊っていたが、バレリーナに好意を寄せていたビックリ箱のピエロが兵隊に襲い掛かり、兵隊は外へ追い出されてしまう。

しかし、偶然が重なり兵隊は元の家へと無事戻った。

兵隊とビックリ箱は再び戦いを繰り広げ、見事ビックリ箱に打ち勝った兵隊は、バレリーナと結ばれた。

【動物の謝肉祭より「終曲」】

ヨーヨーが得意なフラミンゴは、ヨーヨーを使って群れの中で悪戯を繰り返した。

群れはヨーヨーを取り上げたものの、フラミンゴは更に大量のヨーヨーを操り、群れを縛り上げるのだった。

【魔法使いの弟子】

デジタルリマスター版で、〔魔法使いの弟子〕が蘇る！

※映像そのものは「ファンタジア」と「ファンタジア2000」で全く同じ。

（魔法使いの弟子 と 威風堂々の間）

ミッキーが指揮者の元に現れて挨拶を交わした後、次のエピソードの主人公であるドナルドがいないことを伝える。

ミッキーはドナルドを探し回り、無事見つけることができた。

【威風堂々】

旧約聖書「ノアの方舟」の世界。

預言者ノアから、動物のつがいを方舟に導く役目を任された主人公・ドナルドダック。

全ての動物を方舟に乗せたが、自分のつがいであるデイジーダックが方舟に乗っていないことに気づき、ドナルドはデイジーを探しに慌てて方舟の外へ出る。

しかし、デイジーは既に方舟に乗っていた。

デイジーは外に出てしまったドナルドの姿を見つけたものの、ドナルドを置いて方舟は出発してしまう。

目的地に着き、デイジーはドナルドがいないことに悲しむが、ドナルドは方舟が出発する直前に何とか乗り込んでいた。

動物たちが方舟を降りていく中、ドナルドとデイジーも無事再会を果たす。

2人は仲良く方舟から降りていった。

【火の鳥】

自然の誕生、衰退、復活を描く壮大なエピソード。

オスのシカが水の精を呼び起こし、水の精は森の植物たちに生命を与える。

水の精が偶然見つけた塊に触れるとその塊は噴火して火の鳥の姿になり、火の鳥は全てを焼き尽くしてしまった。

騒ぎが収まると、シカはひどく傷つき小さくなった水の精を見つける。

シカに励まされ元気を取り戻した水の精により、森は再び緑豊かな美しい姿へと蘇った。

流れる音楽

【ファンタジア2000】

登場キャラクター

映画「ファンタジア2000」でも数多くの動物や妖精たちが登場します。

その中でも有名なキャラクターたちを紹介していきますね。

〔魔法使いの弟子〕

イン・シッド：偉大な魔法使い。

ミッキーマウス：イン・シッドの元で弟子として働いている。

（映画「ファンタジア」と同じキャラクター）

〔威風堂々〕

ドナルドダック：動物のつがいを乗せた方舟を目的地に運ぶ役目を託される。

デイジーダック：ドナルドのつがい。ネックレスを大切にしている。

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映画「ファンタジア」気になる疑問【ネタバレ注意】

ほうきを持ったミッキーが出てこない？！

映画「ファンタジア」といえば、“魔法使いの帽子を被ってほうきを持ったミッキー”が有名です。

そのため、「ファンタジア」はミッキーがメインの作品なのだと思う方も少なくないでしょう。

しかし、実際には「ファンタジア」の中で8つあるエピソードのうちの1つである、〔魔法使いの弟子〕のパートでしかミッキーは登場しません。

全編で約120分あるうちの、約10分程度しかミッキーは出てこないのです。

「ファンタジア」が8つの短編アニメーションから構成された作品だと知らないと、実際に視聴した際に驚いてしまうかもしれません。

そんな短いシーンにも関わらず、〔魔法使いの弟子〕のミッキーはグッズ化も多くされるほど有名で今もなお愛されています。

ぜひ悪戯っ子のようで可愛らしいミッキーの姿を見てみてくださいね。

問題作？差別表現とは

1940年に制作された映画「ファンタジア」は、古い映画ということもあり問題視される差別表現もありました。

問題となったエピソードは〔田園交響曲〕。

女ケンタウロスのサンフラワーというキャラクターの見た目が、アフリカ系アメリカ人を誇張している、黒人奴隷を思わせるとして問題視されました。

60年代にはトリミング加工でサンフラワーが映らないようにされていたり、サンフラワー映る数秒のシーンがカットされたりと、ディズニーの自主規制が入ることに。

〔田園交響曲〕のケンタウロスのカップルが誕生するパートでは、帳尻合わせのために金髪の女ケンタウロスがアピールするシーンが2度挿入されています。

全く同じシーンが繰り返されるため若干違和感を覚える方もいるかもしれませんが、このような背景があるのです。

怖い？映画の感想

映画「ファンタジア」に対し、怖いという感想を持っている方もいる様子。

中でも、悪魔や幽霊が大勢登場する〔はげ山の一夜〕は、子供の頃に見てトラウマになった方もいるようです。

〔くるみ割り人形〕でも、花やきのこが人間のように踊るシーンが長く続くため、わけのわからなさが怖いと感じてしまうことも。

アニメ映画「ダンボ」の“ピンクのゾウ”や、「くまのプーさん」の“ズオウとヒイタチ”のシーンが怖いと感じる方は、〔くるみ割り人形〕も怖いと感じてしまいそうです。

一部に怖いと感じるようなシーンはあるものの、「ファンタジア」は曲の説明以外でほとんどセリフのないアニメーションなので、物語性があるエピソードはストーリーもわかりやすく、子供でも楽しめます。

怖いシーンにしても、大人が見る分には怖いと感じることは少ないはずです。

ストーリーのない抽象的なシーンであっても、“クラシック音楽に合わせたアニメーション”だからこそ。

音楽そのものと、想像を掻き立てられるアニメーションを楽しんでくださいね。

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色彩豊かで幻想的なアニメーション、ストーリー性のある楽しいアニメーション、ダイナミックさと繊細さのある美しいクラシック音楽と、1作品に様々な魅力が詰まった映画「ファンタジア」。

音楽に耳を傾けながらぼんやり見るも良し、ストーリーを考えながら見るも良し。

老若男女楽しめる作品です。

ぜひディズニープラスで「ファンタジア」が織りなす幻想的な世界を味わってみてくださいね。

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