二回観てこそ面白い!映画『ファイト・クラブ』のあらすじ/ネタバレ/考察まとめ

あいづ

更新日:

1999年に公開され、現代社会の資本主義/消費主義に警鐘を鳴らした問題作『ファイト・クラブ』。


イギリスの映画雑誌エンパイアが発表したアンケートでは


「歴代最高の映画ランキング500」で10位

「最高の映画キャラクター100人」では作中のブラッド・ピットが演じたタイラー・ダーデンが1位


と、多くの反響のあった映画です。


でも、その人気とは裏腹に『ファイト・クラブ』を観て以下のように思った人も多くいるでしょう。


「ただの殴り合い。男くさいだけで面白くなかった。」

「映画の途中で何かの画像が一瞬見えたけどなんだったの?」

「とにかく意味不明でよく分からなかった。」


今回はそんな方のために、『ファイト・クラブ』を楽しむためのポイントをまとめました。


これを読めば、『ファイト・クラブ』をもう一度観たくなること間違いなしです!

目次

ネタバレ解説:映画『ファイト・クラブ』の概要とあらすじ



全米を飛び回りながら、自動車会社のリコール調査員を務める「僕」(エドワード・ノートン)は、雑誌に出てくるような完璧な生活空間を実現させ、物質的には充実した毎日を送っていたが、精神的には満たされず『不眠症』という悩みがあった。そんなある日、出張時の機内でタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)と名乗る謎の男に出会う。ユーモアがあって、ルックスも良く、自信家。全てにおいて自分とは正反対の彼に、「僕」は戸惑いながらも強烈な羨望を抱く。やがて「僕」とタイラーは、あるルールのもとで男同士が素手で殴り合う『ファイト・クラブ』という組織を結成した。拳と拳を交えることで、「僕」は生きる意味を見出していったが『ファイト・クラブ』はタイラーの暴走によって、テロリズムの組織となり、コントロールが効かない状態に。そして「僕」は、衝撃の事実を知ることになる...。


作品名

ファイト・クラブ(Fight Club)

制作年

1999年

監督

デヴィッド・フィンチャー

役者

エドワード・ノートン

ブラッド・ピット

ヘレナ・ボナム=カーター

ミート・ローフ

ジャレッド・レト

原作(小説)

著者:チャック・パラニューク

題名:ファイト・クラブ Fight club

制作年: 1996年


意味不明?つまらない?怖い?難解な『ファイト・クラブ』は2回観てこそ面白い



「ラストシーンで何が起こったのか分からなかった」

「途中一瞬画像見えたけどなんだったんだ?」

「なんか殴り合ってばかりで怖いだけだった」


そんなコメントをちらほら見かけたので、今回は難解な『ファイト・クラブ』を楽しむためのポイント3つみなさんにお教えします!


・ラストシーンの理解/伏線回収

・サブリミナル効果の理解

・謎が多いシーンの理解


これらのポイントを理解するだけで、『ファイト・クラブ』をもう一度視聴した時にあなたの意見が180度変わるかもしれません!


ネタバレ解説の前に、『ファイト・クラブ』を視聴しておきたいという方には、ラインナップに『ファイト・クラブ』を揃えている動画配信サービス「Amazon Prime Video」と「dTV」をおすすめします。


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映画『ファイト・クラブ』のオチ:「僕」は二重人格だった


では、『ファイト・クラブ』を理解するために、物語のオチを知ってから伏線回収をしていきましょう。


映画の最後では主人公である「僕」とタイラーは同一人物で、自分がもう一つの人格を持っていることが明かされます。



つまり二重人格オチでした。


アパートを爆破したのも、脂肪吸引石鹸を作っていたのも、ファイト・クラブを結成したのも、マーラと寝ていたのも、ビルに爆弾を仕掛けたのも全て「タイラー」であり、「僕」だったということ。


この事実は物語の最後に明かされますが、実は、『ファイト・クラブ』は映画の始まりから「僕」=タイラーを示唆する伏線が沢山張られています。


ここに気づくことで本作の面白さがグッと上がるので、一緒に辿っていきましょう。


始まりから結末まで、『ファイト・クラブ』の8つの伏線を回収していこう


『ファイト・クラブ』には映画の始めからラストシーンまで、「僕」とタイラーを結びつける伏線が多く張られていますが、一回視聴しただけで気づくことは難しいです。


今回はその中から特に分かりやすいものを8つ取り上げて、一つずつ紹介/解説していきます。


伏線1:「僕」は目覚めるといつも別の場所にいるという言葉

映画のはじめに主人公が語る場面で、「僕」は目覚めるといつも別の場所にいると話しています。ここから「僕」が寝ている間(タイラーに人格を譲っている間)はタイラーが活動していることが分かります。

伏線2:「僕」がタイラーが自分と同じ型の鞄を持っていること

飛行機で始めてタイラーに会った際、「僕」がタイラーが自分と同じ型の鞄を持っていることに触れています。「僕」はタイラーに出会った時、すでに石鹸を作って全米を飛び回っていたようです。

伏線3:「僕」がタイラーの紹介をするシーン

「僕」はタイラーを『人が眠る時間に働き、映画館でパートをしている映画技師』と紹介しています。これは、”「僕」が寝ている時に活動している”ということを示唆しています。また、「ファミリー映画に、ほんの一瞬ポルノ映像を入れるのがタイラーの密かな楽しみ」という部分は、本作のラストシーンで写る男性器にも繋がっています。


伏線4:マーラとタイラーが初めて夜を共にした翌朝のシーン

マーラとタイラーが初めて夜を共にした翌朝に「僕」がマーラに『僕の家でなにしてる!』といった後「マーラ」は『ひどい』と言って怒って家を出ていきます。この理由は、マーラがタイラーではなく、「僕」と夜を共にしたと思っていたからです。

伏線5:「僕」が読んでいる小説の一説

「僕」は『人間の臓器が一人称で語っている』という小説を読んでいました。その一説に『俺はジャックの脳の延髄です』という一節が。ここでも、体が乗っ取られていることが示唆されています。

伏線6:「僕」はマーラと会話をしながら、地下室にいるタイラーの呼びかけに耳を傾けているシーン

実は「僕」とタイラーが向かい合って会話するシーンはあるが、そこに第三の人物が映り込んで会話するシーンはないんです。すなわちタイラーが「僕」のもう一つの人格だということが分かります。

伏線7:タイラーだけが計画の全容を知っていて、質問は禁じられている

本来なら計画の首謀者であるタイラーに、メンバーが計画の詳細について聞いてきそうですが、この「質問を禁じられている」というタイラーが決めたルールによって「僕」自身がタイラーであることが悟られないように仕掛けられています。

伏線8:「僕」は飛行機に乗ってタイラーの足取りを追うシーン

飛行機に乗ってタイラーの足取りを追う「僕」ですが、実は彼は自動車会社でリコール調査員として働いているので、日頃から全米を飛行機で飛び回っていました。なので、「僕」はタイラーを追っていると思っていましたが、自分を追っているということになります。


以上、「僕」=タイラーということを示唆している8つの伏線でした。


この映画は伏線がまだまだたくさん張られていて、その中には有名な『サブリミナル』と呼ばれる手法があるのを皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか?


次の項目では、『サブリミナル』について説明します。


サブリミナル効果とは?どんな意味、意図があるの?


『ファイト・クラブ』の作中で何度か、作品とは関係ない画像が一瞬映り込んだのを気づいた方もいると思います。


それは「サブリミナル」と呼ばれる手法で、私たちが認識できない刺激を潜在意識に与えることをいいます。


「サブリミナル」を使用した”広告”は『公の利益に反する』『人を欺こうとしている』という理由から、1974年にアメリカで、1999年に日本で、全面的に禁止となっています。


※決して人体に影響を与えるようなものではないので安心してください。


本作では、そんなサブリミナルが『7回』使われていて、それらは、この映画の真相である「僕」=タイラーを観客の潜在意識に訴えるため、また、監督であるデヴィッド・フィンチャーのお遊びだとも言われています。


では、どんなサブリミナルが、どのタイミングで『ファイト・クラブ』の作中に隠れていたのか、映画の最初から辿っていきましょう!


映画『ファイト・クラブ』にあるサブリミナル効果7つまとめ


サブリミナル1:[0:34]オープニング

オープニングでは、脳細胞を駆け巡る映像を使っていますが、これは「僕」の頭の中を映し出していると分かります。頭の中で何かが起こって、タイラーという別人格を生み出したということを示唆しています。


サブリミナル2:[4:06]「僕」が会社でコピーをとりながら、会社を見回すシーン。

画面右側タイラーが写ります。この時の「僕」のセリフは「不眠症になると、何もかもリアルじゃなくなる。すべてが遠くに感じる。すべてが、コピーのコピーのコピーになる。」です。

サブリミナル3:[6:18]医者に睾丸ガン患者の会合に出るように諭されるシーン

医者に睾丸ガン患者の会合に出るように諭されるシーンで、医者の右後ろにタイラーが写ります。


サブリミナル4:[12:36]結核患者の会から立ち去るマーラを見るシーン

マーラを覆い隠すようにタイラーが写ります。

サブリミナル5:[19:41]「僕」が空港で移動中のシーン

空港のベルトコンベアーで移動中に僕が語っているとき、逆方向からサングラスをかけているタイラーが写ります。

サブリミナル6:[20:19]ホテルのテレビでCMが流れるシーン

テレビのCMで、ウェイターらしき大勢の男たちが「ようこそ!」と手を広げている一番右端に、タイラーが写っています。

サブリミナル7:[2:16:15]ラストシーンの後

「僕」とマーラが手をつなぎ、ビルが爆破されるのを見ているシーンで画面一杯に男性器が映し出されます。映画が放送された当時は、ブラット・ピットのモノだと言われてたようですが、実際は男性器に見えるように作られたフェイク画像だそうです。


これらのサブリミナルもまた、「僕」=タイラーということを示唆しているものばかりでした。(最後の男性器のサブリミナルを除いて。)


※男性器のサブリミナルについては後に考察/解説します。


映画『ファイト・クラブ』を7つの考察と共に解説

では、ストーリー中にあった「僕」=タイラーの伏線を知ったところで、次は本作にある気になるシーンの謎や意図を考察していきます!


「僕」がスーツケースを受け取れず、アパートが爆破された理由


出張から帰ってきた際、空港でスーツケースを受け取れず、何者か(実際にはタイラー(=僕))によって「僕」のアパートは爆破されていました。


スーツケースに入っていたものは高級品である「CKのシャツ」「DKNYの靴」「アルマーニのネクタイ」


そしてアパートには、雑誌のカタログのような完璧な家具たち。


それらを「僕」が失ったのは、本作のコンセプトでもある消費社会への警鐘、そしてそんな社会を嫌うタイラーの暴走の始まりだったと考えられます。


タイラーが石鹸を売っていた理由と石鹸の意味



作中で、タイラーは美容整形で吸引した脂肪をクリニックから盗み、高級石鹸を作って裕福なご婦人たち売っていましたね。


では、何故脂肪で作った石鹸なのか?


それは、資本家である金持ちへの反逆心が理由だと考えられます。


金持ちが消費について盲目であり、その理由として「贅沢品を買って、消耗し、それ(脂肪)取り除くためにさらに金を支払っている」ということを皮肉っているのでしょう。


主人公「僕」がいろんな名前で呼ばれるのはなぜ?


映画の序盤で「僕」はマーラから「名前がないわ。コーネリアス?ルパート?トラヴィス?毎晩、名前を変えるの?」と聞かれていましたね。僕はミーティングでは偽名を使っていたようです。


で、この名前がどこから来たかというと


コーネリアス:映画『猿の惑星』(1968年)

ルパート:映画『キング・オブ・コメディ』(1982年)

トラヴィス:映画『タクシードライバー』(1976年)


この3つの映画からだと推測できます。


そして、このキャラクター達の共通点は、「キラキラとした主人公ではなく、報われない運命を辿った」部分かもしれません。


または、単純に監督の好きな映画の主人公の名前を取った可能性もあります。


『ファイト・クラブ』が暴力映画ではない理由


『ファイト・クラブ』についての感想で「殴り合っている、ただの暴力的な作品」というのを目にします。


ですが、私は『ファイト・クラブ』は暴力映画ではないと考えています。


それを象徴するのは「僕」がメンバーを殴り続けたシーンです。


この時、メンバーはゾッとするような顔で「僕」を見ていて、タイラーは彼を「サイコ野郎」と罵り、非難しました。


このシーンから、私は『ファイト・クラブ』の目的は"自分を痛めつけ、生きていることを実感するためで、人を傷つけることが目的ではない"のだと感じました。


また、後で紹介する『ファイト・クラブ』のルール3にも「相手が "降参" を宣言するか、たとえ演技であっても気絶した場合、その時点でファイトは終了」とあります。


「僕」の最後の言葉『心配するな。これからはすべて良くなる』の意味とは?



映画のラストで無数のビルが爆発している中、「僕」はマーラに『心配するな。これからはすべて良くなる』と言います。


これは、クレジットカード会社のビル(資本主義社会)が消滅し、「(自分が死んだとしても)社会はこれからマシなものになるハズだ」ということを示唆しているように思えました。


ただ、一つ引っかかるのが、「僕」はそれまで必死にタイラーの暴走を止めようとしていたのにもかかわらず、ビルの爆発を見て安心したような笑みを浮かべてこのセリフを言ったこと。


そう、これは「僕」の中にタイラーがまだいるとも思えるような言動なんです。


そこでキーとなるのが、「僕」が銃で喉元を撃ったのにもかかわらず、生きていた理由です。


最後に残った人格はタイラーか、「僕」か?



「タイラーは、自分自身である。」と気付いた「僕」は、自身の中にいるタイラーを殺そうとし、自分自身を撃ちました。


結果、「僕」の理想像であったタイラーは消え、「僕」だけが残りました。


それは、僕自身が理想にたどり着いた、すなわち「僕」とタイラーの人格を"統合"したのだと思います。


なので、ラストシーンで「僕」は"過去の僕"でもない、"タイラー"でもない新しい自分で『心配するな。これからはすべて良くなる』と言ったのでしょう。


ラストシーンの後に写る男性器の意味


これについてはネットでもいろいろ論議されていて、決まった答えはありません。


私の考える答えは、監督デヴィッド・フィンチャーが自身の映画を皮肉った」です。


理由は、そもそもこの映画の存在自体が『ファイト・クラブ』と矛盾しているから。


デヴィッド・フィンチャーは本作のため、20世紀フォックスから6,300万ドル(約70億円)もの予算を引き出して制作


そして、今ではあの石鹸を真似て作るユーチューバー、インスタへの『ファイト・クラブ』のタトゥーの投稿など...。


そう、この映画自体が自体がタイラーが嫌っていた、資本家と繋がりを持っていて、消費の対象にされてるんです。


それに気づいていながら本作を制作したデヴィッド・フィンチャーは、ドラマチックなラストシーンから観客が最後に一気に現実に引き戻されるような、笑ってしまうような演出をしたのかな、と私は思いました。


映画『ファイト・クラブ』を3回観てみての感想と考察


私は『ファイト・クラブ』を過去に3回見ているのですが、見るたびになにかしら新しい気づきがあったり、タイラーのセリフについて考えさせられたり…


毎度デヴィッド・フィンチャー監督の巧妙なディレクションに感動するのですが、今回は映画のストーリーについての感想をお話します。


私の『ファイト・クラブ』のストーリーに対しての感想は3回とも「無意味」「男くさい」「アホらしい」でした。(褒めてます)


だけど、この映画の「生」を求めるために突っ走る単純さ、人間性の深奥にある非合理さが、消費社会/資本主義社会を生きる我々に強烈なインパクトを与え、「歴代最高の映画ランキング500」で10位、「最高の映画キャラクター100人」ではタイラーが1位にランクインしたんでしょう。


誰もが一度は「僕」のように『タイラーみたいになれたら...』と羨望すると思うんです。


全てを捨てて、何か熱中できることを見つけたい。


そう頭の片隅で思いつつも、結局はみんな広告によって洗脳された”良いモノたち”に囲まれ、SNSで時間を浪費し、社会のルールの下で安全な労働することを選んでしまう。


この映画の「僕」は、そんな社会や人生から解放されたいと思いつつも、行動には起こせない私たちの代わりをしてくれています。


「僕」に名前がないのは、私たちがこの映画を見ている2時間半、今の自分から解放され「僕」になりきれるからかもしれません。


まあ、そんな「僕」はやっと自分を見つけるものの、家も、物も失い、最後は”おそらく”死んでしまうのでやっぱり普通に生きてたほうが無難なんだと思います。


なので、この映画でタイラーにたくさん煽られて、思いっきりアドレナリン出して、サブリミナルの男性器によって現実に引き戻されて、また次の日から真面目に働きましょう(笑)


ちなみに、この映画に「ちっとも共感できなかった」って人は今を充実させている人である可能性が高いので、それで良いんです。


『人生上手くいかない』『何やっても面白くない』って時に観たら、もしかしたらその感想が変わるかもしれません。


映画『ファイト:クラブ』の名言一覧 


『ファイト・クラブ』には自分の生き方について考えされられるセリフがどんどん出てきましたね。


ここでは、印象に残った5つのセリフを振り返ってみます。


「お前は物に支配されている」

タイラーが「僕」に出会ったときに言った言葉です。まだ「僕」がIKEAの家具に囲まれて『不眠症』に悩んでいた時ですね。「物質的充足≠幸せ」ということを示唆しています。


「我々は消費者だ。ライフスタイルに仕える奴隷。殺人も犯罪も貧困も誰も気にしない。それよりアイドル、テレビ、ダイエット、毛生え薬、インポ薬にガーデニング…。何がガーデニングだ!タイタニックと一緒に海に沈めばいいんだ!」

これもタイラーの言葉です。労働と消費に忙しいこの現代社会で、よそで起こっている惨劇なんて誰も気にしてないんですよね。


「ワークアウトは自慰行為だ。男は自己破壊を!」

電車の広告について「僕」とタイラーが話している時。ジムでどれだけ自分の身体を磨き上げ、インスタに載せたところで何の意味もない。殴り合いに勝ってこそ本当の「男」だ、と示唆しています。


「痛みを感じろ。苦しみと犠牲が尊いんだ。痛みから逃げるな。人生最高の瞬間を味わえ」

タイラーが「僕」の手を焼いた時に言った言葉。整備され、コントロールされた社会で痛みを感じることなくのうのうと生きている我々への警鐘かもしれません。


「レイモンドはいい朝を迎える。翌朝には、食ったことがないほどうまい朝飯を食えるんだ」

コンビニの店員を脅すシーンがあります。奪った財布の中身を物色、見つけた学生証を見て拳銃を頭に突き付けながらタイラーは店員に問いかけます。タイラー「目指した職業は何だ?」 店長  「獣医です。でも・・・諦めました・・・」 タイラー「お前の住所は分かった。6週間後に獣医の勉強をしてなきゃブッ殺す。とっとと帰れ!」その後「僕」が「タイラーをになんでこんなことをした」と責めたときに上記のセリフをいいます。無茶苦茶ですが、なんだか理にかなっている、私の一番好きなシーンです。


映画『ファイト・クラブ』のルール8箇条(英語訳付き)


ではここではあの『ファイト・クラブ』のルールについて見ていきましょう。


ちなみに、英語役付きです。(このルールを英語で言えたらカッコイイなと思うので...!)


ルール1:ファイト・クラブについて口にしてはならない

1st RULE: You do not talk about FIGHT CLUB.


ルール2:ファイト・クラブについて口にしてはならない

2nd RULE: You DO NOT talk about FIGHT CLUB.


ルール3:相手が "降参" を宣言するか、たとえ演技であっても気絶した場合、その時点でファイトは終了

3rd RULE: If someone says "stop" or goes limp, taps out the fight is over.


ルール4:ファイトは一対一

4th RULE: Only two guys in a fight.


ルール5:一度に一ファイト

5th RULE: One fight at a time.


ルール6:シャツと靴は脱いで闘う

6th RULE: No shirt, no shoes.


ルール7:ファイトに時間制限はなし

7th RULE: Fights will go on as long as they have to.


ルール8:ファイト・クラブに初めて参加したものは、必ずファイトしなければならない

8th RULE: If this is your first night at FIGHT CLUB, you HAVE to fight.


映画『ファイト・クラブ』撮影の裏話


クスッと笑ってしまう『ファイト・クラブ』の裏話を見つけたので紹介します。


マーラ(ヘレナ・ボナム=カーター)とタイラー(ブラット・ピット)がセックスをした後に、ゴム手袋をつけたタイラーがドアを開けるシーンは、ブラッド・ピットのアイデアだった

あまりに過激で笑えないので製作者達はカットされるであろうと思われていたが、監督(デヴィッド・フィンチャー)は面白いと言って採用したそう。

フィンチャー監督からスターバックスの看板を爆破する案が出たそうだが、スターバックス社に断られた

看板の使用は許可が出たようですが、爆破の提案にはNGが出たそうです。

ボブの胸には鳥の餌が詰まっている

睾丸ガンのホルモン治療大きくなったボブの胸は鳥の餌を入れて膨らませていたようです。また、ボブの胸は乳首ありとなしのパターンが作られたが乳首なしが採用されたが、これは20世紀フォックス側が乳首ありをNGにしたからだそう。

作中のファイトシーンは全て殴るフリだが、初めて酒場で僕がタイラーを殴るシーンだけは実際に殴っている

それは、デヴィット・フィンチャー監督から、エドワード・ノートンに、「試しに耳を殴って、ブラッド・ピットがセリフを変えないか見てみないか?」と冗談言われたかららしいです。なのでブラッド・ピットの「耳の後ろを殴るなんて!」というセリフはアドリブだそう。それで、「僕」(エドワード・ノートン)は殴った後にちょっと笑っているんですよね(笑)


映画『ファイト・クラブ』を見た人におすすめしたい映画のリスト


ここからは『ファイト・クラブ』を観た人におすすめしたい映画を紹介します。


『ファイト・クラブ』のようなサイコっぷりが好きな方、社会問題を扱った作品に興味がある方はぜひチェックしてみてくださいね。


1970年代のアメリカをタクシードライバーの視点から描く『タクシードライバー』


帰還兵で不眠症を患っているトラビス(ロバート・デ・ニーロ)は定職につけず、ニューヨークでタクシードライバーとして働いていた。社交性に欠け、同僚たちから守銭奴と呼ばれ、好きな女性からも絶交されてしまう。そんな日々のフラストレーションが14歳の売春婦との出逢いをきっかけに、トラビスを過激な行動へと駆り立てる...。

この作品は、1970年代のアメリカにおける社会問題を帰還兵兼、タクシードライバーの視点で描いています。帰還兵の孤独、メディアの一面性と欺瞞、政治社会への不満によって翻弄された一人の男のストーリーです。『ファイト・クラブ』の「僕」に共感できる方は楽しめること間違いなしです!

▽以下、解説記事です▽

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心優しい男が、悪のカリスマになった理由とは『ジョーカー』


ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。DCコミックスのスーパーヒーロー、バットマンの宿敵ジョーカーに焦点を当てた作品サスペンスドラマ。コメディアンを夢みる心優しい男が、いかにして悪のカリスマへと変貌を遂げていったのか、その哀しくも恐ろしい心の軌跡を重厚な筆致で描き出す。

映画のはじめは”善”であった主人公が、現代社会での生きづらさによって”悪”の存在に変わっていくという構成は『ファイト・クラブ』と似たものがあります。ただ、『ジョーカー』では、それがフィクションとは思えないほどリアルに表現されています。主演のホアキン・フェニックスの演技力の高さにも注目です。

▽以下、解説記事です▽

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アメリカ現代社会を風刺するサスペンス『アメリカン・サイコ


ウォール街にある投資銀行の副社長であるパトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベイル)は超エリートで全てを手にしていたが、心は満たされないでいた。そんな彼は、やがて底なしの虚無感と深い闇に行き着き、殺人に手を染めていく。

何不自由ない裕福な暮らし。秀でた頭脳に完璧なルックスと美しい肉体。そのためには全てを捧げる主人公が、ある時から人を殺さずにいられなくなった話。『ファイト・クラブ』の「僕」と「タイラー」を融和させた印象を受けました。完璧を求めるまでに陥った苦悩、そして都会の「無関心さ」を『ファイト・クラブ』よりも鋭く映画いています。


▽以下、解説記事です▽


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映画『ファイト・クラブ』ネタバレ解説まとめ 


以上、ファイト・クラブのネタバレ解説でした。

では、最後に、映画の最初に出される、タイラー・ダーテンからの警告を載せてこの記事を終わりにします。


もし、いまこれを読んでいるなら、この警告は君に宛てたものだ。この役立たずな高画質の画面で全ての文字を読んでも、君の人生はさらに無駄になるだけだ。

他にすることはないのか?

いまの瞬間をより良く過ごす方法を考えられないほど、君の人生は空っぽなのか? 

それとも、君が尊敬と信頼を抱く権威に感銘を受けちゃってるのか?  

君は読めと言われたものをすべて読むのか? 

考えろと言われたことをすべて考えるのか?

買えと言われたものをすべて買うのか?

部屋を出ろ。異性に会え。過度の買い物とマスターベーションを止めろ。仕事を辞めろ。戦いを始めろ。生きていることを証明しろ。もし君が自分の存在を主張しないなら、君は統計データの1つになる。警告は以上だ。


この記事を見て、『ファイト・クラブ』興味を持った方や、もう一度視聴したいと思った方は、ラインナップに『ファイト・クラブ』を揃えている動画配信サービス「Amazon Prime Video」と「dTV」をおすすめします。

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※本ページの情報は202105月時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サービスサイトにてご確認ください。

執筆
あいづ

好きな映画監督はタランティーノ。英語・フランス語・スペイン語を映画やドラマから勉強するのが好きです。最近チャイと和菓子にハマってます。

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