継国縁壱(つぎくによりいち)の年齢や身長は?基本的プロフィール
生まれ |
約400年前の戦国時代 |
享年 |
約80歳 |
その他 |
・一国を治める継国家次男
・鬼殺隊に「呼吸」を伝授
・始まりの呼吸「日の呼吸」の使い手
・無残が警戒する耳飾りの剣士
・上弦の壱・黒死牟の双子の弟
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初登場は2巻・無惨の回想シーンで登場
炭治郎の耳飾りに「継国縁壱」を思い出した無残の回想で登場。
姿が一瞬だけ描かれただけの謎の存在でした。
10巻81話でちょっと喋る縁壱さん
もう少しちゃんと登場するのは、炭治郎のセリフに「継国縁壱」の面影を感じた上弦の陸・堕姫(の中にある無残の記憶)が見た回想シーン。
この後、また暫くこの存在が何者なのか明かされることはありません。
声優は2021年11月時点で未発表
●みんなの声優予想
▼予想で上がっていた声優(一部)
声優
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出演キャラ例
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小野賢章 |
黒子テツヤ(黒子のバスケ)
ジョルノ(ジョジョ5部)
西園寺羽京(Dr.STONE)
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井上和彦 |
はたけカカシ(NARUTO)
ニャンコ先生(夏目友人帳)
朧(銀魂)
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津田健次郎 |
海馬瀬人(遊戯王)
オーバーホール(ヒロアカ)
七海建人(呪術廻戦)
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山寺宏一 |
加持リョウジ(エヴァ)
吉田松陽(銀魂)
トグサ(攻殻機動隊)
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縁壱さんの声優が津田健次郎さんになったら、津田健次郎さんが演じるキャラを好きになりがちな私は大歓喜ですね。
個人的に「継国縁壱」声は低すぎない声をイメージしていたので、低音ボイスの津田健次郎さんが複数予想で上がっていたのは意外でした。
皆さんはどの声優さんが「継国縁壱」に合うと思いますか?
考察|継国縁壱(つぎくによりいち)という名前に込められた意味
「善い人であれ」
「出会いに恵まれた人生であれ」
「誰かの大切な人であれ」
●縁(えん・えにし)
「縁起」「ご縁」という言葉で使われる「縁」という漢字。
「縁起」というのは、元々は仏教の教えです。
自分の心に生じる〈怒り〉〈悲しみ〉〈不安〉〈孤独〉などのネガティブな気持ちの因には「無明」…自己中心的な視野の狭さにあると言います。それを克服するためには、視野を広げ、他者を思いやる慈悲を持つこと。この教えが、仏教でいう「縁起」です。
●壱(いち)
元々は「壺」の形と「吉」という漢字が合わさってできた漢字です。
「吉」には「いっぱいになる」という意味合いもあり、この漢字は「壺の中が酒で満たされている様子」を表しています。
名前に入ったこの漢字に込められた願いは「かけがえのない存在になること」。
健康に産んであげられなかった母の、子への想い
生まれた場所も、身体も、環境も恵まれなかった貴方だけども、不幸な人生だったと思わないで欲しい。
せめて、これからの人生が貴方にとってより良いものとなるように…。
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「母は信心深い人だった」という言葉にあるように、もし彼女が縁壱の名付け親だったならば「縁」という漢字に仏教的要素を含んでいたと考えてもいいでしょう。
「縁壱」という名前は、健康に産んであげられなかった母からの、懺悔であり、愛情だったのかもしれません。
(まぁ実際はゴン太テロメア健康スーパーボディだったわけですが)
日輪刀の色は黒曜石のような漆黒
「日の呼吸」適正者の刀身の色は漆黒です。
しかし、大正時代で漆黒の日輪刀は「出世しない刀」と言われていました。
その原因の1つは、縁壱の存在に怯えた小物界の大物・鬼舞辻無惨が、第二の縁壱が生まれないように、日の呼吸の適正者を優先的に殺害していったからです。
もう一つは、(これは私の憶測ですが)鬼殺隊内でも「日の呼吸」の存在を後世に伝わらないよう、抹消・封印していたからではないでしょうか。
ではなぜ「最強」とまで言われた「日の呼吸」が大正では忘れ去られてしまったのか?その原因である「継国縁壱」という存在を解説していきます。
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まさにチート級の強さ!全ての呼吸の原型「日の呼吸」の使い手
「日の呼吸は最強の呼吸」というと「日の呼吸めっちゃ強い」という意味に聞こえますが、それは正しくもあり間違いであると思います。
正しくは「継国縁壱という人間が使う日の呼吸が強い」のです。
どういうことか、継国縁壱という人間の規格外さを、順を追って説明していきます。
生まれながらに「痣」を発現し寿命を縮めることもない
(つまり蒙古斑…?)
縁壱に「呼吸」を伝授してもらった始まりの剣士たちは「痣」の発現後まもなくして死んでいきます。
そのことから鬼殺隊では「痣を発現すれば26歳で死ぬ」「寿命の前借で強くなる」なんて言われていました。
しかし、最初の呼吸の使い手であり、生まれつき「痣」を発現していた縁壱は、戦国時代では驚異の80歳まで生きることとなります。
※戦国時代平均寿命:武将…約40歳、平民…約30歳
このことから、継国縁壱という人間の肉体は、時代を考えるとあり得ないくらい頑丈に作られていたことが分かります。
●余談:縁壱の「痣」とは別物
●「痣」と「内出血」
一般的に「痣」と聞けば、体をぶつけることでできる「内出血」を思い浮かべると思う。
しかし、専門分野では「痣」と「内出血」は別物であり、基本的に「痣」というのは生まれつき(または生後間もなくして)できる、メラニン色素の変色。皮膚の一部が変色した身体的特徴の事を指す。
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つまり
・「痣」=メラニン色素の変色で一過性ではない
・「内出血」=怪我の1つで時間が経てば治るもの
ということらしい。
おそらく訓練によって顔に顕れる「痣」は内出血によるもので、縁壱の生まれ持つ「痣(扁平母斑)」とはまた別ものだったのではないでしょうか。
血管ぶち破るほどの修行を積んで、身体が「アカンて!これ以上はアカンて!身体もちまへんって!」って訴えるサインだったんじゃなかろうか…?
身体が異常を訴えたサイン(内出血)を縁壱の「痣(扁平母斑)」と同じだと勘違いした説…ありえる。
物心がつくころには「透き通る世界」に入門
「透き通る世界」ってなんだよ、という感じですが、これはジャンプ系スポーツ漫画で登場する「無我の境地」や「ゾーン」と同じものでしょう。つまり、「スケスケだぜ!」
全身の毛穴をブチ開け感覚を研ぎ澄ますことで、相手の筋肉の動きすら把握し、極めれば内臓の位置や様子まで分かるようになるという技。
これが視界に依存した能力ではないことは、盲目の剣士である悲鳴嶼行冥が「透き通る世界」を獲得したことから分かります。
つまりこれは、「経験」と「感覚」と「勘」が最高まで高められた際に、確率の高い正解を導き出す能力ということなのだと思います。
まぁ、この三つの要素が「透き通る世界」会得の為には必要であると予想できるのですが、縁壱は見出しの通り「物心ついたころに」会得しています。
「経験」なんてない状態でこの能力を会得していたということは、やっぱり縁壱の肉体は縁壱さん(規格外)だったということなのでしょう。
戦闘時には当たり前のように「赫刀」を維持
伊黒
「あの瞬間、時透ができたことは刀を強く握りしめるのみ
強い衝撃を受け刀の温度が上がったのではないだろうか
刃を赤く染めるのは(中略)万力の握力」
伊黒や時透が死の間際の火事場の馬鹿力で発動し、不死川と冨岡が刀をぶつけあうことで発動した技「赫刀」。
伊黒の予想通りであるならそれは、筋肉の緊張により起こる微振動を利用した高周波ブレードなのだと思います。
●SF斬鉄剣「高周波ブレード」
メタルギアシリーズやエヴァンゲリオンなどで登場する「高周波ブレード」と呼ばれる武器は、高周波によって原子間結合を強固にすることで刀身の強度を高め、逆にその刀身に触れた物体は原子間結合力が弱められる(切断対象の強度を下げる)ことにより切断能力を大きく高める事を可能にした武器の事。
因みに現実にも同じ原理の道具は存在するが、フィクションのように「なんでもスパスパ切れる」という性能は今のところない様子。
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黒死牟
「なんだこれは…!体がこわばる!内臓を灼かれるような激痛…!!」
「赫刀」は鬼に絶大な痛みを与え、尚且つ再生を阻害するという鬼特攻の技。
現役の柱たちがやっとの思いで発動させたこの技を、縁壱は常時発動していました。つまりそれは、彼は常に万力のような握力で刀を握り続けていたということ。
皆さん「握力計」や「ハンドグリップ」を握った経験はきっとあると思います。
頑張って力を込めてそれを維持しようとすると筋肉がぷるぷるしてとても疲れますよね。
縁壱はその「ぷるぷる」を常にキープして戦っていたということです。凄まじいですね。
特別な肉体を持つ縁壱だからこそ最強の呼吸だった
「超頑丈なスーパーボディ」
「相手の肉体スケスケシックスセンス」
「高周波ブレードを生み出すマッスル」
この3つを併せ持つ縁壱が生み出した、自分に最適な剣術。それが「日の呼吸」であり、この呼吸を最強にしていたのは縁壱だったということです。
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作中の描写からわかる継国縁壱(つぎくによりいち)の「最強伝説」
無残さまを恐怖のズンドコに突き落とした縁壱さん。
数百年経っても、炭治郎を見た堕姫が無残のトラウマをフラッシュバックさせるくらいには強烈に焼き付いていますね。
無惨を一瞬で切り刻み「化け物」と称されトラウマを植え付ける
超特大の「おまいう(お前が言うな)」
無残に消えないトラウマを植え付けた瞬間であり、日の呼吸が完成した記念すべき瞬間でもある、縁壱と無残さま初邂逅シーン。
なんだか縁壱に瞬殺される前の無惨さまは
「俺に敵う生物などこの世にいないゼ!俺以外みんな雑魚~!」
って顔してますね。
そしてたぶん本当に、鬼になってから自分を脅かす存在に出会ったことなどなかったのでしょう。
そんな慢心鬼・鬼舞辻無惨の首を一瞬で刈り取る縁壱さん。つよい…。
しかし惜しむらくは、無惨さまが首の弱点を克服していたこと。
追い詰められた元慢心鬼・鬼舞辻無惨は、自分の肉体を細かく爆発四散させることでみみっちく生き延びるのでした。
そんな『自分最強神話』を粉々に打ち砕いた縁壱に、きっと無残さまは
「お前みたいなやつが人間名乗るな!!」
と思った事でしょう。
なお、縁壱さんの付けた傷は大正時代になっても無残さまを痛めつけているもよう。
(縁壱の付けた傷が)何百年もの間、太陽の光のように私の肉を細胞をやき続けるなど(中略)出鱈目な御伽噺としか思えない。本当の化け物はあの男だ。私ではない!
一日中走り続けても疲れない
まだ齢一桁の子供時代の縁壱は、家出をした後目的もなく走り続けます。
そんな子供が一日中、山や舗装されていない道を走り続けた感想がこちら。
「走り続けても疲れて足が止まるということがなかった。」
やはり縁壱細胞は特殊な何かで出来ているみたいですね。凄まじい。
80歳の年齢で上弦の壱を瞬殺
できたらよかったんですが…あと一歩のところで仁王立ちしたまま寿命でこの世を去ってしまいます。
しかし、黒死牟の「傷をつけることもできなかった」という言葉から、年老いた後もその強さが健在だったことが伺えます。
●ゴン太テロメア縁壱さん
テロメアを簡単にいうなら「寿命」。
このテロメアには「再生能力」がある。細胞分裂でテロメアが減り、再生能力が細胞分裂に追い付かなくなると、細胞分裂が止まる。それが老化に繋がるのだ。
歳を重ね、テロメアが少なくなり、細胞分裂が止まれば、肉体は衰える。
全盛期の強さを保ったまま80歳まで生きた縁壱さんのテロメアは、めちゃくちゃ太く頑丈で再生能力が高そうだ。
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刀鍛冶の里には縁壱の動きを再現するからくり人形があるが…
そのからくりには腕が6本あります。
というのも、からくりの腕2本では、縁壱の卓越した動きを再現できなかったためです。
からくりの性能がいかほどかは分かりませんが、普通の人が「腕2本では再現できない」と感じるほどの凄まじい剣技だったことが分かります。
ところで、腕6本分の剣術とはどんなものなんだろうか。
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継国縁壱(つぎくによりいち)本人は温和で争いを好まない
「ただ愛する人と、手がつなげる距離で平穏に暮らしたい」
幼少期ネグレクトされていたためか、継国縁壱という人物はその異様な強さに反し自己肯定感の低い人間です。
望まぬ才能を持って生まれ
10歳で生家を追い出されることが決まり
妻子を鬼に殺され
鬼殺隊に出会い…
そして、
親族から鬼を出したことを責められ
無残を取り逃がしたことまで仲間から𠮟咤され
今まで尽くしていたはずの鬼殺隊を追い出されます。
それでも、彼は彼を責め追い出した鬼殺隊や鬼になった兄を責めることなく「私がしくじったからこれからも多くの人が死ぬ。心苦しい。」と自己嫌悪に塗れます。
「私は鬼舞辻無惨を倒すために特別強く造られて生まれてきたのだと思う。」
幼少期にネグレクトをされ「いらない存在」と思っていた自分が見つけた存在意義が「鬼舞辻無惨を倒すこと」。しかし、その存在意義すらも果たせなかったために、また自分がいる意味というものを見失ってしまいます。
兄・継国巌勝が鬼になってまで欲した彼の強さは、結局、継国縁壱にとっては彼を更に不幸にする材料でしかなかったのかもしれません。
鬼を倒せる強さを持ってしまったがゆえに、そこに自分の存在理由を見出してしまった。ただ、誰かに必要とされる自分でいたかった。
でも、意味のために生きるなんて、そんな生き方はむなしいだけです。
結局、「生」に意味を見出すのは本人ではなく、未来に生きる他人だから。
「誰かに必要とされたい」そんな寂しがりな子供のまま大人になってしまったのが、最強の剣士とまで言われた継国縁壱の本質かもしれません。
●平穏を好む性質がより兄との軋轢に
始めて竹刀を握り、指南役を倒した縁壱は人を打ち据える感覚を嫌悪します。
「剣よりも兄上と凧揚げや双六をしたい。」
そう兄に言うが、この発言は『剣を極めたい』と思っている兄にとって「剣は子供の遊び以下」と言っているようなものだった。
自分の欲している才能を、望まぬ人間が持ち、それを『いらないモノ』としている。このことは、何よりも剣の道を究めたいと思っていた兄・継国巌勝にとって、縁壱への嫉妬心を高める材料となったことだろう。
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炭治郎との関係は?なぜヒノカミ神楽につながるのか
炭治郎の祖先は、偶然かつて継国縁壱と妻のうたが暮らしていた廃墟に住み着いた夫婦です。
そこで継国縁壱と炭吉(炭治郎の祖先)は出会い、細々とした交流が始まりました。
●鬼殺隊を追い出された縁壱
そして、二年ぶりに竈門夫婦と再会した縁壱は「鬼舞辻無惨を仕留めそこなったこと」「親族から鬼を出したこと」を鬼殺隊の仲間から責められ追い出された後でした。
漸く見つけた自分の存在意義も果たすことができず、尊敬していた兄も鬼になり、仲間からも必要とされなくなった縁壱は失意のどん底にいます。
ただ人並みの幸せが欲しかった。
大切なものを守りたかった。
誰かに必要とされる自分でいたかった。
彼の心の中には、いまだに「忌み子」として過ごした幼い自分がいるのでしょう。
こんな自分でもできることがあると、そんな低い自己肯定感の中で生きてきた彼にとって、鬼殺隊を追い出されるという出来事は「鬼舞辻無惨を仕留めそこなったこと」「兄が鬼になったこと」よりもずっと深く彼の心を傷つけたように思えます。
そんな彼を想い、炭吉(炭治郎の祖先)が言い出したのは「あなたの技を後世に伝える」ということ。
「あなたは価値のない人なんかじゃない!」
「何もなせなかったなんて思わないでください!」
「俺が!この耳飾りも、日の呼吸も後世に伝える!約束します!」
そして、日の呼吸は炭治郎へと受け継がれます。
何もなせなかったと思った人生だった、彼の、継国縁壱の人生には意味があった。
人の生きた意味なんて、やっぱり未来に生きる人でないと分からないものです。
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生まれから最後まで解説|最強の剣士の苦悩だらけの生涯
剣の才能を与えられ、実の兄に「神に愛された」とまで言われた継国縁壱の人生は、「幸せだった」と言えるものではありませんでした。
「忌み子」として扱われた幼少期
縁壱は生まれた時から額に痣があり、
「お前は忌み子で生まれてきてはいけなかった」
「不吉な子供」
「継国家に災いをもたらす」
と2歳の時に父親からモラハラを受け、その後三畳の狭い部屋に追いやられネグレクトを受けます。
継国縁壱の、大人になっても治らない自己肯定感の低さの原因はここにありました。
何とか母のおかげで10歳までは家にいることを許されますが、10歳になれば家を追い出され寺に行くことになっていました。
しかし、兄に憧れ、剣の訓練に参加してから彼の人生は動き出します。
生まれ持った才能、高い身体能力…剣の経験がない縁壱は一瞬で指導役の大人を伸してしまいます。
●悲しい兄とのすれ違い
「私の兄はやさしい人だった」
「自分はいらない子」と思い込み、存在感を消すために喋ることなく静かに暮らしていた縁壱。
兄・巌勝そんな縁壱を哀れみ、双六や凧揚げなどの遊びを教え、喋らない弟に「危なくなったらこの笛を吹け、助けに行く。」と手作りの笛を渡した。
縁壱はそんなやさしい兄を慕い、家を出るときも「兄にもらったこの笛を大切にします。」と大事そうに懐にしまうが、巌勝は「そんなガラクタなんで大事そうにしてるんだ?」と、縁壱のことを「気味が悪い」とまで思うのだった。
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最愛の人と出会い幸せな時間を過ごすものの
「自分は忌み子だから」と、縁壱は10歳になるのを待たず、母親が死んですぐに家を出ます。
行く予定だった寺にはいかず、ふらふらと目的の無い旅に出た縁壱。その旅の途中で、のちに妻となる「うた」という同じ年頃の女の子と出会います。
うたは流行り病で両親を亡くしたばかりで、自分一人だけの家は寂しくて帰りたくないのだと言います。そんなうたに、縁壱は「じゃあ俺が一緒に家に帰ろう」と言います。
それから10年。一緒に暮らし続け、夫婦となり、うたのお腹には新しい命が宿っていた。
これから三人で幸せな時間を過ごすのだと思った矢先、縁壱が家を離れている間に妻子は鬼に殺されてしまいます。
現実を受け入れられず、妻の亡骸を抱き数日ぼんやりしていた縁壱を見つけたのは、鬼を追っていた鬼殺隊の人間。
そうして、縁壱は鬼殺隊の剣士となったのでした。
鬼舞辻無惨との因縁、そして兄との確執
「私はこの男を倒すために生まれてきた。」
鬼舞辻無惨と邂逅した縁壱は、そこで初めて自分が剣の才能を、強靭な肉体を与えられた意味を見出すのでした。
しかし、あと一歩のところで無残を逃がしてしまいます。
その後、慌てて駆けつけてきた鬼殺隊員から伝えられたのは「兄・巌勝が鬼になった」という驚愕な事実。
鬼殺隊に戻ると、そこにもう縁壱の居場所はありませんでした。
「鬼舞辻無惨を仕留めそこなった事」
「珠世を逃がしたこと」
「身内から鬼を出したこと」
己の失敗を責められ、鬼殺隊から追放されてしまいます。
数十年後、約80歳になった縁壱は、鬼になった兄と再会します。
年老いても衰えることの無い卓越した剣術で鬼になった兄を追い詰めるも、彼は戦いのさなか寿命でこの世を去ります。
●本当は嫉妬したくなかった兄の心
自分が文字通り血のにじむ努力をしても届かない才能を持った弟。しかも、最初は自分よりも下だと憐れんでいた相手が、自分よりも遥に才能を秘めていたと知った時の彼の内心は荒れに荒れていたことだろう。
自分を慕う弟の事を「理解できない」と遠ざけますが、本当に理解できなかったのだろうか。理解できたからこそ、より劣等感を刺激され、嫉妬する自分の器の小ささに打ちのめされ、直視しないように「理解できない」と思い込もうとしたようにも感じる。
でなければ、鬼になった後も縁壱が大事にしていた『兄がくれた手作りの笛』を懐に入れていた理由が分からない。思い出したくもない嫌いな相手ならば、そんな相手が持っていた物など、持ちたくはないだろう。
嫉妬や劣等感を抱きつつ、それでもやはり彼は最期まで縁壱の兄だったのかもしれない。
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●余談:無残の心(臓)はスケスケでも、兄の心は分からん弟
剣の才能を与えられながらも、本当に欲したものは「大切な人との幸せ」だった縁壱。
妻子を放り投げ、人としての生を捨ててまで「剣術を極めたかった」兄の巌勝。
お互い、本当に欲しいものは相手が持ち、自分の持っているそれが「相手が切望するもの」であることに最期まで気づくことができなかった、不器用な兄弟の悲しいすれ違い。お互いがお互いに羨むものを持っていたと知っていたら、兄・巌勝の未来は変わっただろうか。
縁壱にとって唯一幸福だったのは、兄・巌勝が自分の望むものを持ち得ながら捨てたということを知らず、幼少期の「優しい兄」という像を崩すことなくこの世を去ったことでしょう。
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継国縁壱(つぎくによりいち)の名言
「じゃあ俺が一緒に家に帰ろう。」
家族を流行り病で失い、自分一人しかいない淋しい家に帰りたくないといううたに放った縁壱の言葉。なんという大胆。なんというプロポーズ。うたの心をがっちり掴んだ。これはもう夫婦になるしかない。なった。 |
「ありがとう」
自身の技を後世に伝える、と約束してくれた炭吉に対する返答。笑顔の描写が少ない縁壱が笑顔を浮かべるシーン。この炭吉の行動が、鬼殺隊という居場所を追われた縁壱の心のよりどころになっていた事を祈るばかりだ。 |
「お労しや兄上」
年老いた縁壱が、鬼となった兄・巌勝と再会し、涙を流しながら放った言葉。
それは、妄執に囚われていることか、人としての死を拒んだことか。年老いても衰えない彼の剣術…鬼殺隊を追い出された後、彼は何を思って生きていたのだろう。
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上弦の壱・黒死牟の双子の弟 |
剣の神に愛されたスーパーボディ |
幼少期モラハラ&ネグレクトを受ける |
鬼殺隊に「呼吸」を伝えた |
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