更新日:2025年4月8日
近年、スマートフォンの利用が多様化する中で、「デュアルSIM」という言葉を耳にする機会が増えてきました。しかし、「デュアルSIMって何?」「どんなメリットがあるの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、デュアルSIMの基本的な仕組みから、メリット・デメリット、賢い活用方法まで解説していきます。
デュアルSIMとは、1台のスマートフォンで2枚のSIMカードが利用できる機能です。原則、スマートフォンは1つのSIMカードのみで利用します。しかし、デュアルSIM対応のスマートフォンであれば、2つのSIMカードを挿入して、異なる電話番号や通信回線を使い分けられます。
デュアルSIMは、2つのSIMカードで2つの回線を利用する、という仕組みが基本です。スマートフォンにSIMカードを2枚挿入できるスロットが搭載されているか、eSIM(Embedded SIM)と呼ばれる組み込み型のSIMを利用することで実現されます。SIMカードには、契約者情報や電話番号などの情報が記録されており、スマートフォンが通信を行う際に必要です。2枚のSIMカードを挿入することで、それぞれのSIMカードに登録された情報に基づいて、2つの異なる回線を利用できるようになります。
デュアルSIMにはいくつかの種類が存在します。2枚のSIMカードを同時に利用できるかどうか、などが異なりますが、それぞれの違いについて以下の表にまとめました。
デュアルSIMの種類 | 説明 |
DSDA(Dual SIM Dual Active) | 2枚のSIMカードで同時に通話待ち受けが可能。通話しながら、もう1つのSIMカードでデータ通信が行える |
DSDV(Dual SIM Dual VoLTE) | 2枚のSIMカードで同時に通話待ち受けが可能。通話しながら、もう一つのSIMで同時にデータ通信はできない。どちらのSIMカードでも高品質な音声通話(VoLTE)とデータ通信が利用できる |
DSDS(Dual SIM Dual Standby) | 2枚のSIMカードで同時に通話待ち受けが可能。通話しながら、もう一つのSIMで同時にデータ通信はできない |
DSSS(Dual SIM Single Standby) | 2枚のSIMカードを挿入できるが、使用できるSIMカードはどちらか一方のみ。手動での切り替えが必要 |
デュアルSIM対応のスマートフォンを選択する際は、これらの違いや特徴を理解することで、自身の利用状況にあったスマートフォンを選ぶことができます。
デュアルSIMにはさまざまなメリットがあります。ここでは、主要な3つのメリットについて解説するため、一つずつ見ていきましょう。
デュアルSIMの最大のメリットは、1台のスマートフォンで2つの電話番号を持つことができる点です。例えば、電話番号を仕事用・プライベート用で使い分けたい場合や、複数のSNSアカウントを使い分けたい場合などに便利です。
デュアルSIMを活用すれば、異なる料金プランを組み合わせることができます。例えば、音声通話は通話定額のあるキャリアのSIMカードを利用し、データ通信は料金の安い格安SIMを利用する、といった使い方が可能です。上手に活用すれば、月々の通信費を抑えることができます。
デュアルSIMは、通信障害や災害時のリスクに対する対策としても有効です。異なるキャリアのSIMカードを2枚挿入しておくことで、一方のキャリアで通信障害が発生した場合でも、もう一方のキャリアの回線を利用することができます。
デュアルSIMにはメリットだけでなく、知っておくべきデメリットも存在します。
デュアルSIMを使用すると、シングルSIMの場合と比較してバッテリーの消費が早くなる可能性があります。2つのSIMカードが常に電波を探している状態になるため、バッテリーへの負荷が大きくなるからです。
一部のデュアルSIM対応スマートフォンでは、SIMカードスロットとmicroSDカードスロットが共用になっている場合があります。そのため、2枚のSIMカードを使用すると、microSDカードを使用できなくなる可能性があります。
デュアルSIMを利用する場合、使用するスマートフォンが対応している周波数帯を確認する必要があります。キャリアごとに利用可能な周波数帯は異なっており、スマートフォン側とSIMカード側の両方が対応していなければなりません。また、全てのスマートフォンがデュアルSIMに対応しているわけではないため、機種が限られる点もデメリットとして挙げられます。
デュアルSIMのメリットを最大限に活かすための活用方法について解説します。
デュアルSIMは1台のスマホで2つの電話番号を持つことができるため、2台持ちをする必要がなくなり、スマートに使い分けることができます。着信や発信時にどちらの番号を使うか選べるので、個人の番号を仕事で公開せずに済み、プライバシーを保護することができます。
異なるキャリアのSIMを組み合わせることで、通信環境をより快適にできます。例えば、A社の回線とB社の回線を組み合わせ、利用場所や時間帯によって繋がりやすい回線を使い分ける、なども可能です。また、一方のキャリアで通信障害が発生した場合でも、もう一方のキャリアの回線を利用することができます。山間部など、キャリアによって電波の入りにくい場所がある場合にも有効です。
データ通信専用SIMと音声通話SIMを使い分けることで、通信費を節約できます。音声通話は通話定額のある大手キャリア、データ通信は料金の安い格安SIMといったように、用途に合わせて最適なSIMを組み合わせることで、月々の通信費を抑えることが可能です。ただし、データSIMを使用する場合はSMS機能の有無に注意が必要です。
海外旅行や出張の際、現地のSIMカードを併用することで、高額なローミング料金を支払うことなく、現地の通信サービスを利用することができ、大幅なコスト削減が期待できます。日本で使用しているSIMカードはそのままに、現地のSIMカードを使用するだけで使い分けが可能です。eSIMを利用すれば、SIMカードを差し替える手間も省けます。
デュアルSIMは便利な機能ですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。次に挙げる注意点を理解し、適切な対策を講じることで、デュアルSIMをより快適に利用できます。
デュアルSIM対応機種を選ぶ際には、次のポイントに気をつけることが重要です。
デュアルSIM対応機種として、nanoSIMカードとeSIMのどちらに対応しているか、あるいは両方に対応しているかを確認します。eSIMのみに対応している機種の場合、物理的なSIMカードを2枚利用することはできません。
また、DSDAやDSDVに対応している機種を選ぶことで、2枚のSIMカードをより快適に利用できます。DSDAやDSDVであれば、どちらのSIMカードでも4Gまたは5Gの回線を利用できるため、利便性が高くなります。
そして、対応周波数帯も非常に重要なポイントです。利用するキャリアの周波数帯に対応しているかを確認しましょう。対応していない周波数帯があると、そのキャリアの回線を利用できない場合があります。
SIMロック解除とは、購入した携帯電話端末に設定されているSIMロックを解除し、他の通信事業者のSIMカードを利用できるようにすることです。SIMロックされた端末では、特定のキャリアのSIMカードしか利用できません。SIMロックを解除することで、さまざまなキャリアのSIMカードを自由に選択できるようになります。
ただし、SIMロックを解除したとしても、端末が対応している周波数帯が、利用するキャリアの周波数帯と一致している必要があります。各キャリアのページで、SIMロック解除済みの端末で利用可能な周波数帯が公開されているので、購入前に確認しておきましょう。
SIMロック解除やSIMフリーについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
→「SIMフリー、SIMロックって何?」
デュアルSIMを利用する際には、各キャリアのサービスやサポート体制を確認しておくことが重要です。一部のキャリアでは、デュアルSIMに関する特別なサービスや割引を提供している場合があります。例えば、特定の組み合わせでSIMカードを契約すると、割引が適用される、などです。
また、デュアルSIMの設定は、機種やキャリアによって異なる場合があります。サポート体制が充実しているキャリアを選ぶことで、安心してデュアルSIMを利用できます。
デュアルSIMは、1台のスマートフォンで2つの電話番号や通信回線を利用できる便利な機能です。利用する際は、メリット・デメリットを理解したうえで利用することが重要です。ご自身の利用状況に合わせて賢く活用することで、スマホライフをより快適にすることができます。この記事で解説した活用方法や注意点なども参考にし、ぜひデュアルSIMを活用してみてはいかがでしょうか。
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